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美しい大阪に、回帰

2018-09-09 07:00:00 | 編集手帳

8月22日 編集手帳

 

 大阪の町は昔、
外国から訪れた人が驚くほどにきれいだったらしい。
ロシア人宣教師ニコライが、
明治期の1882年6月1日付の日記に書き留めている。

<大阪で思わず注意をひかれるのは、
 町の清潔さだ。
 この町はめったにないほど清潔に保たれている。
 どの通りも掃除がゆきとどいており、
 まるでよく手入れされた大庭園の並木道のようだ>
(岩波文庫『ニコライの日記』上巻、中村健之介編訳)

英エコノミスト誌の調査部門が毎年発表している「世界で最も住みやすい都市」で、
今年は日本の都市が3位へと躍進した。
大阪である。

治安や交通、
教育、
医療などを採点した結果だという。
ちなみにウィーン(オーストリア)が1位で東京は7位。
先の行で思わず「躍進」と書いたが、
ニコライ師に言わせれば、
美しい大阪に「回帰」したということかもしれない。

かつて大きな話題になった公共広告を思い出す。
犯罪の多さに漫才師の横山やすしさんを起用し
<どないなってんねん、大阪!>と呼びかけた。
日本一を続けた「ひったくり」にしても、
数はかなり減ったと聞く。
どないかなったん、
ですかね。


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