8月23日 おはよう日本
中国と日本の3人の若手監督が共同制作した作品
「詩季織々」。
それぞれの監督が
上海・広州・湖南省を舞台に
中国の若者の日常を描いた3つの短編から成っている。
映像を手掛けたのは
新海誠監督のヒット作「君の名は」を制作した日本の会社である。
3人のうち総監督も兼ねた上海の制作会社の 李豪凌さん(32)。
李さんが描いたのは
上海に生きる若者の青春である。
この作品を通して
日本の観客にも等身大の中国を感じてほしいと言う。
(ハオライナーズ アニメーション監督 李豪凌さん)
「作品で表現されている家族への思いや恋心は
見た人誰もが共感できるものです。
遠大な話や政治のことばかりを放す必要はないのです。
この作品で中国の今の庶民の暮らしが理解でき
日本と中国の距離が縮まると思います。」
映画にはもう1つの狙いがあった。
それは急速に変わりゆく中国の今の姿を
美しい絵で残し伝えることである。
映画に登場する李さんが育った上海の伝統的な街並みは
都市開発で姿を消しつつある。
(ハオライナーズ アニメーション監督 李豪凌さん)
「こうした光景はほとんど無くなり
非常に残念です。
日本のアニメの手法で
伝統的な街並みの良さを世界中の人たちによりリアルに伝えられます。」
北京で行われた上映会でも中国の若者の共感を呼んでいた。
「なじみのある中国の情景が出てきて感動しました。」
「上海の物語が心を打ちました。」
駆け付けた日本の制作会社も日中合作に期待を寄せている。
(コミックス・ウェーブ・フィルム 川口代表取締役)
「漫画やアニメは
歴史とか政治問題を簡単に超えていく。
ロケ地に世界中の人が写真を撮りに来たら
面白い。」
(アニメーション監督 李さん)
「家族愛や恋愛感情
あるいは中国の文化や風景を通して
日本人に中国の新たなイメージを持ってもらえることはうれしいことです。」