9月10日 国際報道2018
洞窟に閉じ込められたサッカーチームの少年らの奇跡の救出から2か月。
暗闇の中で救出を待つ間
少年たちに声をかけ続けたコーチのエーカポン・チャンタウォンさん。
エーカポンさんは僧侶の経験から
少年たちが不安に陥らないようにめい想をさせていたと伝えられている。
仏教徒が大半を占めるタイで“瞑想の力”がいま改めて注目されている。
タイ北部ランプーン県。
ここに少年たちのコーチ エーカポンさんが僧侶として過ごした寺院がある。
当時をよく知るこの寺院の住職 ブンソンさんは
エーカポンさんは少年時代 見習い僧侶で
1日2度の瞑想にも真剣に取り組んでいたと振り返る。
(住職 ブンソンさん)
「真っ暗闇の洞窟で少年たちがパニックにならなかったのは
彼がこの寺院で学んだことを全て行かせたからだと思います。」
敬虔な仏教徒が多いタイ。
首都バンコクの寺院で毎日開かれているのが“瞑想教室”である。
救出劇のあと訪れる生徒の数は約1,5倍に増えた。
この日も
姿勢を正して目を閉じ深い呼吸を繰り返す人や
ゆっくり歩きながら瞑想する人たちの姿が見られた。
(僧侶)
「遭難事故のあと瞑想を学びに来る人は増え始めています。
瞑想をすれば 苦しみから解放され気持ちが楽になります。」
瞑想への関心の高まりでテレビ番組も脚光を浴びることに。
子どもたちが1か月の間“見習いの僧”として仏教を学ぶ様子を記録する“仏教リアリティー番組”である。
(僧侶)
「どんな状況でも落ち着いて対処できるよう
瞑想を学びましょう。」
このなかで洞窟の事故と瞑想の効果について取り上げると
動画投稿サイトでわずか2か月の間に200万回も再生された。
もはや瞑想ブームといえるヒットぶりに
番組の制作会社では今年はじめて英語版を制作。
瞑想の魅力は世界の人々に受け入れられると意気込んでいる。
(制作会社 エグゼクティブプロデューサー)
「瞑想を学んで成長していく子どもたちの姿を見て
海外の人たちにも“瞑想の力”を理解してほしいと思います。」