本日午前中にメイプルホールでの「イキイキさわやかに学ぶ会」に参加してきました。
この会は、箕面市の小中学校PTAの委員さんを対象に、箕面市教育委員会が人権啓発を目的として開催する学習会です。
三中からも、4名ほどの委員さんが出席されています。
今日のテーマは、子どもの貧困問題でした。
講師は幸重忠孝さんという「こどもソーシャルワークセンター」代表でした。
いま、わが国では13.9%(7人に1人)の子どもが相対的貧困の状態にあると言われています。
13.9%といえば、約280万人です。
子どもの貧困と聞けば、「ええー! 箕面で貧困?」と感じられる市民の方も少なくはないと思います。
また、「6人に1人が貧困」と聞いて、「そんなに多いの?」という反応が一般的かもしれません。
しかしそれは「貧困」という言葉が強すぎるからで、「食うに食えない」をイメージするからです。
いまのわが国の「貧困」は、「食うに困る」という水準からは少し上がったところでの貧困状態が、深刻になっています。
実際の高校生のネットへの書き込みを引用します。
◇「ボイラーが故障して湯が出ない。水のシャワーでがまんしている」
◇「今、高2だけど、生活が苦しくて塾にも行けない。自分の家はふつうの家と違うと思った。自分ってなんだろうと思うときがある。生きていてもムダのように思う」
◇「お金がないので、修学旅行へ行けません。そうはいえないので、修学旅行なんかおもしろくないから行かないと言っている」
◇「学校での昼ご飯は、お金がかかるので食べない。友だちといるとお金がかかるので、いつも一人でいる。」
・・・・・・・
貧困問題は、見ようとしなければ見えにくい社会の問題です。個人のがんばりが足りているとか、足りていないから、貧困にならないとか、なるという問題ではありません。
箕面市は、経済的に豊かな家庭も、一定程度多く、市民の方には貧困問題が見えにくいかもしれませんが、学校では子どもの様子を通して、教職員にこの問題が見えやすい状況にあります。
三中では、高校進学にあたって、先般、3年生の全家庭に大阪府育英会の奨学金の予約奨学生の募集案内をしました。
この案内の周知を図り、すべての家庭から「申しこむ」「申し込まない」を回答していただくことになっています。
進学を希望する生徒が、経済的な理由により進学をあきらめることがないように、使える制度は活用して、生徒たちの進路を支えていきたいと思います。