2024年になりましたが、ウクライナ、中東では、戦争が継続しています。
日本周辺を見ても、ロシアの北方領土問題、中国は尖閣諸島から南太平洋にまで勢力拡大を続けている。北朝鮮は再三にわたり核ミサイルを発射しています。
病院などを破壊して幼児や患者らを犠牲にする攻撃は、最新の科学技術が支えているといわれます。
最先端の科学技術と戦争・暴力が併存する今という時代で、人類は何を基準に判断し、どう行動すべきなのでしょうか。
理性を尊重すること。
法による規範を守ること。
それら以外にさらに深い理念が必要なのではないでしょうか。
人権尊重、平和、自由を希求する意識は、人類が共通に持ち得る、連帯して進むための根本的な理念でしょう。
日本は国連の人権理事会から、人権問題に関して、何度も是正勧告を受けています。
そのような国であるからこそ、日本は平和と人権尊重を掲げ、国際的な世論をリードすべきです。
G7やASEANなどの多くの国同士の関係調整の役割に尽力するのです。
なぜなら、日本は近隣のアジア諸国に被害をもたらし、二度にわたる原子爆弾投下を受け自国の存在までも危ぶまれる事態を招いた戦争の歴史の深い悔恨の上に、戦後は一貫して平和国家の道を歩んできた国だからです。
他国と一度も戦火を交えたことはなく、軍事的な脅威を与えたこともない。国際平和への貢献という目的を厳守してきたからです。
世界を動かすのは軍事力や経済力の強さだけではないのです。
オピニオンの力、つまり人権尊重、平和、自由を希求する人類共通の意識の力も、決して軽くはないのです。
だが、今の時代、デジタル技術とくに生成AIについては、使い方に整理が必要です。
たちどころに答えが出てくるのは便利ですが、それに頼ると考える力も弱くなります。
考えることは人間の尊厳に関わる重大な問題です。
技術的に可能でも、人間の尊厳を冒す恐れがある技術の研究開発について、現在、ヨーロッパやアメリカで法規制の検討が進められています。
日本でも、法規制を検討して進めていき、国際世論の形成に主体性をもち関与していく年にするべきが、2024年です。
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