箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

すがるようにページをめくる子

2022年11月25日 07時10分00秒 | 教育・子育てあれこれ

みなさんの中に、学校時代を振り返れば、休み時間にあまりクラスメートと話したり、おしゃべりしたりせず、教室でじっと本を読んでいる子はいませんでしたか。

たくさんの生徒がいれば、そのような生徒は何人かいることが多いものです。

子どもにとって、家庭や学校が居場所があり、安心できる、心地よい場であればいいのですが、そうでない子もいます。

そのようなとき、読書に助けを求める子がいます。

家庭が安心できない。学校も安心できない。こんなときに、すがるようにしてページをめくる子がいます。

本で描かれる世界に、自分を投影し、本という「窓」を通して、「ここ」ではない世界にいることを想像し、自分がいる場所を探そうとする。

そのようなことで助けられている子どももいます。

そんな子に対して、「友だちと遊ばないか」とか「みんなといっしょに行動したら」と声をかけるのではなく、本を読むことを大切にして、その価値を認めることができる教師に、子どもは心を開くでしょう。

このかかわりや営みは、一人1台のICT機器では代用できない読書がもつ「世界」への没入です。


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