箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

スポーツでの知的な識見

2020年02月14日 07時22分00秒 | 教育・子育てあれこれ


私は子どもの頃、父に連れて行ってもらい、当時難波にあった大阪球場へ南海ホークスの試合を見ました。

すり鉢のような狭い球場で、いまは亡き野村克也選手がキャッチャーで4番打者という現役でした。

その後野村さんは現役をしりぞき、以前ある番組で、野村さんが解説する場面がありました。

バッターは原辰徳、ピッチャーはヤクルトの荒木投手という対戦場面の解説でした。

実況のアナウンサーが、「原選手はいま好調なので、投手は投げづらいでしょう」と言いました。

すると野村さんは「バッターは好調なときほど、高めにボール球を投げると手を出して、フライを打ち上げるんだ」と解説しました。

果たして、荒木投手はその直後に高めにボールを投げ、原選手はフライを打ち上げ、凡打となりました。

スポ根ものが全盛で、気合いや精神論が主流を占めていたスポーツ界に、「知的解説」の大切さを、野村さんは持ち込んだのでした。

中学生の部活も、昔は「水は飲むな」と言われ、根性や精神論が幅をきかせていた時代がありました。

でも、今や熱中症予防で、スポーツをするとき水分をとるように、時代も大きくかわりました。

スポーツに科学的、知的見識の大切さを伝えたという意味で、野村克也さんという存在の大きさを、あらためて思います。


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