箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

文化芸術を大切にする

2022年01月19日 07時59分00秒 | 教育・子育てあれこれ
ドイツのメルケル前首相は2020年5月にスピーチの中で、コロナ渦での芸術について述べました。

「ドイツは文化の国です。全国の劇場、ミュージアム、オペラハウス、文芸クラブなどで多彩なイベントが展開され、そのことに誇りをもっています。その文化は私たちのアイデンティティを表現しています。

新型コロナウイルスは私たちに文化的な生活を深く中断させます。とくにその影響は多くのアーティストに現れますが、さらに深刻なのはフリーランスのアーティストです。

文化的なイベントは、私たちの生活において非常に大切なものです。アーティストと観客は相互に作用しあい、自分自身の人生に目を向けるという、まったく新しい視点をもてます。

そのため、いっそう感謝するのは、デジタルを使ったアイデアでたくさんのアーティストがワクワクするようなプロジェクトに取り組み文化を供給してくれていることです。」(以上メルケル前首相 スピーチ)

そして、文化芸術へのこの信念をもとに、アーティストへの手厚い施策を講じました。

しかし、昨年の日本では、外出を自粛する要請が出され、芸術は「不要不急」とみなす動きが見られました。文化が軽くみられているのです。

文化芸術は観る人の心を揺り動かせ、生への希望を与えてくれます。

表現される人物の状況や境遇に思いを寄せ、自分はどう生きるかを考えさせてくれます。

その価値は、いまようやく見直されています。

オンライン配信や制限ありの有観客でのイベントの動きが出ています。

大きな打撃を受けた文化芸術界ですが、芸術を支えることで人びとを支えることにつながる意識変革が国や自治体に求められるのです。


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