亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site
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ぽつんと咲く桜
多摩川の芦原に
1本だけある。
まわりの芦がぼうぼうで
埋もれて見えるけど
そのおかげか、
この木の下で宴会をする人はいない。
ここに越してきて
すぐに気がついた。
こんなところに
桜の木 *¹
周りをぼっと
明るくするほど
木に花がつくなんて
一種異様だ。
先日、八重洲の不忍画廊で 大島哲以展 *² を見る。
怪しいほど美しい世界観、毒のある色に見とれて、
長居をした。
画廊を出ると
桜並木
大島哲以の影響もあるかもしれないけど、
不健康な美だな、と
ふと思った。
桜を好きな日本人を見ていると
その心のうちに、
儚い美しさを超えて、
何かこう、
不健康なものに引き寄せられてしまうような
危うい美意識が
潜んでいるように思う。
それはマイノリティでは
決してない。
大島哲以「ライヘナウの花の女」1973
*1 http://blog.goo.ne.jp/michika-6/d/20100610
*2 http://www.shinobazu.com/top/index.htm