亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site
https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei
名前も知らない木
紅白の順番で植えられている。
白の次は、
赤…そのまた向こうに 白、赤と続く。
近くで子供たちが木を見て、
「わー気持ち悪い~!!」と叫んだ。
毎年6月のこの時期、
気づくと もさっと花をつけている。
まるで、冗談みたいだ。
あまり背が高い木ではないので
下を通ると
髪が花に触れそうになる (のがちょっと嫌だ)。
この時期に訪れてくれた友人も
必ず反応して
「この木は一体何ですかぁ?」とか、
連泊の人は
「あれ?昨日まで、咲いてませんでしたよね」 とか…
彼らの微妙な表情を
この紅白を見るたびに思い出して
何だか可笑しくなる。
ピアニストのアファナシエフ*¹ は
ピアノの調律はちょっとだけ狂っているのがいいと
著書*² に書いていた。
ストライクゾーンをほんの少し外した魅力
完璧はつまらない、外しすぎはいやらしい。
私は多分、この木のことが
大好きだ。
*¹ http://www.youtube.com/watch?v=vKPjvGJELB4
(少し長いですが、24分過ぎからの演奏シーンはすばらしい)
*² 「音楽と文学の間―ドッペルゲンガーの鏡像」
Valery Afanassiev 論創社 (2001/11)
http://www.tsutaya.co.jp/works/40181602.html