亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site
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先日、仕上げにさしかかり
墨を使っているふとした時
というか、夢中に描いていてふと気づいたら
自分が抑制を解いて墨に任せるがままになっていることに気がついた。
本来仕上げは慎重に
墨の色も置き場所もきっちり決めて描く
でもそれを超えて
夢中で墨とのやりとりを続けていた。
まるで墨が私をリードしてくれているようだった。
そして、想像以上の画面になっていることに、あとから気がついた。
ビリビリと痺れるような感覚
作家は素材と信頼関係を築くことができると知った。
それは人間関係のように疑念を挟む余地はない
だから作家は作品を裏切ってはならない
描きたくないものを描く時間なんてない。
自分が見たいと思うものを追及する人生の方がいい。
そこで自然と作品との信頼関係に手応えを感じられたら
それは最高だな、と思う。
他からの評価は大事だが
描くのも生きるのも死んでいくのも、一回きりの自分自身の仕事なのだ。
ところで、
昨年水墨画大賞展に推薦してくださった学芸員の方とは
3年ほどのお付き合いになるが
今まで決して一言も「岩絵の具より墨の方がいい。墨だけでいけば?」
とは言わないでくれていた。
そのことに心から感謝したい。
それは、矛盾して聞こえるかも知れませんが
岩絵の具と墨の両方に支えられて
今の私はできていると感じるからです。
もっとはっきり言いますと
「モチーフを変えた方がいい」「◯◯のように描け」「別の素材でやれ」などといった
ネガティブワードに出会ったら即スルーです・笑
そんな言葉踏みつけて前進あるのみです!!