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雨の日の翌朝、散歩をする。
多摩川の河川敷。
芦原に埋まっているこの木は桜。
春には、
冬枯れて一面茶色くなった芦原の真ん中に
たった1本、立派に花を咲かせる。
この桜のファンは多くて
その時期には毎日三脚が木をかこむ。
あるとき、
絵を描くことは孤独なんだ、と
私の敬愛する作家は言った。
その孤独の意味が重すぎて
私は押しつぶされそうになった。
人は時々、孤独の中で壮絶な花を咲かせてしまう。
それは美しいとは言われないこともある。
そんなことをふと考えたが
雨に洗われた緑にはとてもかなわない。
幸福な気持ちで身体の中が一杯になっていた。
孤独なんて、どうでもいいか。