『アナムネシスの光芒へ-幻視者の蒐集匣-』
終了いたしました。
多くの方にご来場いただき、感無量です。
初めての画廊で、初めての方々との展示
比較を通して自分を見つめる良い機会となりました。
思えば、自分自身
どこに居ても帰属できず、宙に浮いた存在でした。
医科歯科大に居ても、医学生ではない。
イラストを描いていてもイラストレーターではない。
美術の世界に居ても美大出身ではない。
日本画を描いていても日本画家と見なされていない。
水墨画で賞をいただいても、水墨画家ではない。
そのことを今回の展示、不忍画廊の荒井さんの采配によって、
はっきりと自覚することができました。
逆に言うと、僅か3点の出品でありながら
こんなに、自分を見つめられる良い展示に巡り会えたのは
作家としてとても幸せなことだと思います。
私の左側のスペースは若手の版画家エリア
私の右側のスペースはベテラン大御所のエリアでした。
私は若手でもなく、大御所でもない。
その中間に居て何かを振り分ける立ち位置
「扉」の役割でした。
どちらにも分類できない境界線上、中間に居る
それが私の知名度の低さや ”わかりにくさ” に繋がっていることも確かですが
その位置は嫌いではありません。
このまま境界線上を歩いていきたいと思います。
誰々のような作品を描いてみたい、と思ったことは一度もありません。
進む道は常に自分の作品の中にあると感じています。
でも一人きりでは進めません。
これからも応援をお願い申し上げます。
この度は本当にありがとうございました。