8月下旬の平日、東京地下鉄大手町駅にやってきました。高層化のための再開発工事が現在も進んでいる大手町地区の高層ビル街の中を通り抜けて皇居東御苑へ向かいます。
東京地下鉄大手町駅前に建設中の「東京プライムステージ・大手町タワー」の高層ビルを見上げて撮影しました。既に高層ビル自体は完成していて、現在は内装工事や低層階周辺の工事が行われています。
東京プライムステージの敷地内で整備中の緑地帯「大手町の森」を撮影しました。いつの間にか若木が多数敷地内に植えられていて、本当にオフィスビル街の中に原生林が生きているように見えました。
大手町の森の面積は約3600平方メートル、東京都心に森を再生することでヒートアイランド現象の緩和が期待されています。ビジネスマンの人たちが行きかっている中で、作業員の人たちが作業を続けていました。
再開発工事が至る場所で進められている大手町の高層ビル街の中をしばらく歩くと、永代通りと内堀通りが交差している「大手門交差点」に到着しました。正面に写っているのが「皇居東御苑・大手高麗門」です。
大手門交差点の北東角に建っていた「マルハ・りそなビル」は既に解体されていました。大手町周辺の道路はダンプトラックやクレーン車などの工事用車両の姿が目立ちます。
濃い緑に囲まれている「皇居東御苑・大手高麗門」を撮影しました。江戸時代は江戸城の正門の役割を担っており、この門の門前に位置していることから「大手町」の地名が生まれました。現在は日本を代表する大企業の本社が集積するビジネス街となっています。
大手門の形式は枡形門(ますがたもん)と呼ばれていて、手前側の大手高麗門(一の門)と奥に見える大手門渡櫓(二の門)と、「桝形」と呼ばれる四角形の場所から構成されています。
皇居東御苑や皇居前広場の敷地の東側を通っているのが「内堀通り」の大通りです。内堀通りの歩道部分には柳の並木道が綺麗に整備されています。
現在の大手町地区では古くなったオフィスビルの解体・取り壊し工事と、更地になった敷地で高層オフィスビルを建設する工事が同時並行的に進められている状況です。今後数年内に延べ床面積約100万平方メートル、東京ドーム21個分のフロアが新たに供給される予定となっています。
一つの新しい高層オフィスビルが完成すると、隣接している古いオフィスビル内に入居しているテナント企業が平行移動するように移転する。そして入居企業が無くなった古いオフィスビルを解体して新しい高層オフィスビルに建て替える…、という「玉突き方式」「ドミノ方式」の手法で再開発が進められています。
2000年に国の合同庁舎1・2号館の機能がさいたま新都心に移ることが決まり、この庁舎を壊すことでできた13400平方メートルの広大な空き地を活用して「玉突き方式」の再開発が始まることになりました。
まずその空き地に、隣接していた経団連、日本経済新聞社などが新社屋を建て、2009年に入居しました。経団連などが引っ越したビル跡地などには2012年10月に「大手町フィナンシャルシティ」が完成し、やはり隣接する日本政策投資銀行などが入居しました。
「大手門濠」の上に架橋されている土橋の「大手門橋」を渡って大手高麗門へ近づいていきます。この日は猛暑日ではないとはいえ、30度前後の暑い気温だったので皇居東御苑内は散策する人は少なかったです。
解体工事のためのクレーンが林立している中でひと際背の高い高層ビルが見えます。現在建設工事が佳境を迎えている「(仮称)読売新聞東京本社ビル」です。屋上のタワークレーンが段階的に撤去されていました。
「(仮称)読売新聞東京本社ビル」は読売新聞社の大手町の本社ビルを建て替えるためのプロジェクトで、地上33階・塔屋2階・地下3階建て、高さ200メートルと大手町地区で最も高い高層ビルとなっています。