皇居東御苑の敷地の北東側に設置されている「平川門」を通り抜けて、敷地内から退出したいと思います。皇居東御苑にはこれ以外に大手門、北詰橋門の合計3か所の出入り口が設置されていて、どこからでも出入りすることが可能です。
江戸城の正門であり、現在でも大手町の高層ビル街の正面に設置されている「大手門」に対して、平川門は江戸城の裏門としての性格が強く、大奥に最も近いので、大奥女中達の出入りする通用門でもありました。
第二門である「平川渡櫓」を通り抜けて、平川門の「枡形地形」の中を散策していきます。枡形の内部には黒松の木々や、芝生広場が綺麗に整備されていました。
今回の散策で皇居東御苑に入場する際に通り抜けてきた大手門の枡形内が更地状態になっているのと比較すると、すごく来場者向けに気を遣っているなと感じました。
第一の門である「平川高麗門」を正面から撮影してみました。大手高麗門と同じく、両開きの門扉を収納するための小さな屋根が二つ設置されています。
平川高麗門前から内堀通りへ向かって「平川橋」の木橋が架橋されており、この橋を渡って皇居東御苑の敷地内から退出することが出来ます。平川門や平川橋周辺では人通りはほとんどありませんでした。
平川橋や内堀通りの真正面に建っているこの建物は「毎日新聞東京本社」などが入居している「パレスサイドビル」です。その名前の通り、皇居東御苑の真正面に建っている高層ビルなのです。
1966年に、かつて有楽町にあった毎日新聞東京本社の機能を移転するために開業したビルで、当時は斬新なデザインが話題となって、東京の新名所にもなったそうです。
日本の総合商社の一つである「丸紅株式会社本社ビル」です。以前の本社機能は大阪市中央区の本町に位置していたのですが、2003年6月にここ竹橋に移転してきました。
内堀通りに沿って広がっている「大手濠」の水面を撮影しました。この水面の真下に東京地下鉄東西線の竹橋駅ホームやトンネルが埋まっています。この界隈に「竹橋」という地名は存在していませんが、地下鉄の駅名として有名なので通称として辺り一帯は竹橋と呼ばれています。
巨大な通信アンテナが設置されている高層ビルが二つ見えますが、左側が「気象庁本庁舎」、右側が「東京消防庁」です。気象庁は霞が関ではなく、大手町に設置されています。
内堀通りの歩道を散策して、東西線の竹橋駅へ向かいたいと思います。東西線に乗れば、私「緑」のホームタウンへ乗り換えなしで帰ることが出来ます。
内堀通りの歩道部分も綺麗に整備されていて、ちょっとした広場や芝生、ベンチなどが設置されています。左奥に見えるアーチ状の橋が地下鉄の駅名にもなっている「竹橋」です。
内堀通りの歩道は皇居の周辺を走るマラソンランナーの姿が多いのですが、この日は30度前後の猛暑日だったので走っている人の姿はまったくありませんでした。
大手濠に架橋されている平川橋の全景を撮影しました。橋板や欄干部分は木製ですが、橋の基礎の部分は鉄筋コンクリート製になっています。緩やかなアーチを描いているスマートなデザインなのですね。
東西線・竹橋駅前に到着しました。目の前にはパレスサイドビルの巨大な建物があり、物凄く存在感があります。これで真夏の皇居東御苑の散策は終わりです。