六本木ヒルズの緑地帯である「毛利庭園」の中を散策していきます。庭園の敷地内は真夏らしく、濃い緑の木々に覆われていて鬱蒼とした雰囲気に包まれていました。
散策道の周囲は広大な芝生広場に覆われていて、意外と起伏のある地形となっています。庭園のすぐ脇にはテレビ朝日本社ビルの建物がそびえるように建っています。
現在六本木ヒルズの敷地が広がっている六本木六丁目地区は、江戸時代は「麻布日ヶ窪」と言う地名で呼ばれていました。その名の通り、周囲を高台で囲まれている窪地のような地形が広がっていたのです。
江戸時代のこの場所には長府毛利家(長州藩支藩の長門府中藩)の屋敷が置かれていました。毛利庭園は、かつての屋敷に併設されていた大名庭園だったのですね。
現在六本木ヒルズでは「森美術館10周年記念展LOVE展」が開催されていて、毛利庭園内の池にはハートマークを模ったモニュメントが設置されています。
丁度六本木ヒルズ森タワーの建物の陰に隠れてしまう形で、庭園内の一角が暗くなってしまっていました。
正面には東京ミッドタウンのミッドタウンタワーの高層ビルが写っていますが、逆光状態になってしまいました。
毛利庭園の池の周囲に整備されている散策道を歩いていきます。気温が30度前後の真夏日の散策だったので、庭園内を歩いている人の姿はほとんどありませんでした。
振り返って撮影してみると、庭園の敷地の奥には六本木ヒルズの巨大な建物群が広がっているのが見えます。
2003年に六本木ヒルズが開業した際は、当時は都市再開発の中で緑地帯を設けることがすごく斬新で新しい試みだったのですごく印象に残っています。
その後の同じ六本木地区で2007年4月に開業した東京ミッドタウンでは敷地面積全体の半分に当たる、約5万平方メートルの緑地帯が整備されています。
庭園内の高台から毛利庭園の全景を撮影してみました。今となっては東京ミッドタウンの広大な緑地帯と比較すると、随分チマチマした庭園だなぁと感じてしまいます。
防衛庁本庁舎跡地という広大な土地を一気に活用できた東京ミッドタウンに対して、住宅地の地権者と人たちと10年以上の歳月をかけて土地を確保して開発した六本木ヒルズとでは、やはりコンパクトな造りにならざるを得ないのかもしれないですね。
庭園脇に小ぶりな高台として整備されている小山の中を散策していきます。庭園内や池を見下ろする事が出来ます。
この毛利庭園の木々や池は、六本木ヒルズの再開発工事に併せて全てが造り直されているのです。かつての毛利庭園の地面は、地下に埋まっているのだとか。