二の丸庭園の中央部の池の周囲に張り巡らされている散策道を歩いていきます。「池泉回遊式庭園」の日本庭園なので、歩くごとに庭園内の風景が変わっていくのを楽しむことが出来ます。
二の丸庭園の大手町側の斜面には岩山と滝が造営されていて、滝の水は手前側の池に流れ込んでいます。庭園の周囲には滝の流れ落ちる水の音だけが響き渡っていました。
池の周囲を歩いて、アーチの木橋の上にやってきました。この木橋と散策道によって、二の丸庭園の池が二つに分割されています。橋の周辺では大きな鯉たちが泳いでいました。
北側の池には雪見灯篭や洲浜が整備されています。やはり真夏の季節だからなのか、若干池の水量が少ないように感じました。今年の真冬の時期に散策した時は、もっと水量が多かったと思います。
画像正面の、観光客の男性が座ってくつろいでいる場所の後ろ側に岩山と滝が設置されています。周囲の木々の陰になってしまっているので、はっきりとは見えにくいですね。
池の中にはアサザやヒツジグサ、コウホネなどの水生植物が生息しているほか、前述の鯉や亀などの生物も泳いでいたりします。
二の丸庭園の敷地の西側(本丸高台広場側)に広がっている雑木林を撮影しました。江戸時代はこの雑木林が広がっている場所に二の丸御殿の建物が建てられていました。
池の周囲には、皇居前広場で見かけるような黒松の木々が数多く植えられています。ちょうど太陽の光が真上から照りつけてくるので、綺麗な緑色に光り輝いていました。
江戸城・二の丸庭園を造営したのは江戸時代の造営師である小堀遠州です。三代将軍徳川家光の命で改修されたと伝えられる庭園だったのですが、長い年月の間にたびたび火災で焼失しました。
明治以降は荒廃していた状況でした。現在の回遊式の庭園は1968年(昭和43年)の皇居東御苑の公開にあたり、九代将軍徳川家重の時代に作成された庭園の絵図面を参考に造られたものです。
二の丸庭園を取り囲むように植えられている木々は非常に緑の密度が高いので、まるで庭園の周囲が原生林に覆われているように見えます。
岩場や滝が設置されている北側の池の全景を撮影しました。池の背後に植えられている木々の緑が、まるで壁のように迫ってくる感じに見えます。
平坦な地形の中に造営されているイメージの強い二の丸庭園ですが、よく見ると庭園の北側は緩やかな斜面となっていて意外と起伏のある場所であることが解ります。
池の周囲には芝生広場も整備されていました。散策している時はまったく気がつかなかったのですが、後日写真を眺めている時に発見しました。
庭園北側の緩やかな斜面の上から見下ろす要領で撮影しました。当たり前の話かもしれませんが、やはり池の水面のある場所が一番標高が低い場所になっているのですね。
二の丸庭園を後にし、皇居東御苑の北側の入り口である平川門・パレスサイドビル前へ向かいます。