大手町二丁目地区再開発事業:取り壊し率10% 2014年12月18日
大手町のオフィスビル街の北端部に位置している東京国際郵便局や日本郵政公社東京支社、東京遁信博物館(ていぱーく)などが入っている遁信ビルや東京国際郵便局の建て替え工事です。2014年の夏季頃から、解体工事のための工事用フェンスの設置工事が始まっています。3つのオフィスビル跡地には、高さ179メートルと170メートルの2棟の高層オフィスビルが建設され、国内最高水準の通信環境を整備して「国際的なビジネスセンター」としての機能を強化することになります。
延べ床面積は34万6000平方メートルで、2015年6月の着工、2018年5月の完成を予定しています。
本事業の特徴
1)国内最高水準の通信環境の整備による国際的なビジネスセンターの機能強化
1.国際最高水準の情報通信基盤の整備
2.大手町地区の国際カンファレンス機能の強化
2)大手町地区の業務継続能力の向上
1.大手町地区における地域冷暖房施設のループ化の実現
2.災害時の業務継続を可能とする自立性の高い電源の導入(ガスコジェネレーション、非常用発電機)
3.帰宅困難者を受け入れ支援する災害対応能力の強化(一時滞在施設、防災備蓄倉庫)
3)うるおいのある快適な都市基盤の創出
1.大手町と神田をつなぐセントラルプロムナードと日本橋川を渡る人道橋の整備
2.サンクンガーデンの整備等による魅力ある立体的都市広場の形成
完成予想図です。
再開発計画の配置図です。
再開発事業の概要
事業名称:大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業(個人施工)
所在:東京都千代田区大手町二丁目地内
用途:事務所、店舗、カンファレンス、地域冷暖房施設、駐車場等
敷地面積:約20000㎡
延床面積 A棟:約199000㎡ B棟:約150000㎡
建物構造:鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造、コンクリート充填鋼管柱構造
建物規模 A棟:地上35階地下3階 B棟:地上33階地下3階
建物高さ A棟:約179m B棟:約170メートル
施行者:大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業個人施行者
都市再生機構(代表施行者)、NTT都市開発(共同施行者)
再開発事業のスケジュール
2014年3月 権利変換計画認可(予定)
2015年6月 工事着手(予定)
2018年5月 建物竣工(予定)
2019年3月 事業完了(予定)
大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業 事業認可のお知らせ 独立行政法人都市再生機構
大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業における資産取得のお知らせ NTT都市開発株式会社
大手町二丁目再開発の3フロア1万1000平方メートルを売却へ、UR ケンプラッツ
大手町ビルディング前から撮影した「逓信ビル」の全景です。建物内にあった「逓信総合博物館」の施設は、2014年3月に墨田区の東京スカイツリータウン内に移転しています。
再開発工事現場の敷地南側を通っている道路を散策していきます。逓信ビルの敷地東側に建っていた「日本郵政公社東京支社ビル」はだいぶ前に取り壊されて更地となっています。
同じく再開発工事現場内に建っている「東京国際郵便局ビル」を撮影しました。こちらも逓信ビルと同じく工事用パネルに覆われていて、取り壊されることになります。
この界隈は大手町のオフィスビル街の北端部なのですが、大手町地区と日本橋地区を結ぶ抜け道になっています。なので人通りはほとんどないのですが、車の交通量は意外と多いのです。
現在、逓信ビルの取り壊し工事が行われていて、周囲には放水音と重機で建物構造物を取り壊す音だけが響き渡っていました。巨大な鋼鉄カッターで鉄筋コンクリートを破砕する光景は圧巻ですね。
NTTデータ大手町ビル前から見上げて撮影した逓信ビルの全景です。この建物は、大手町のオフィスビル街を代表する建築物だっただけに、見ていて感慨深いものがありますね。
破砕中の建物構造物を観察してみると、柱や梁、床面などは頑丈に造られているのですね。この逓信ビルが竣工したのは高度経済成長期の昭和39年(1964年)のことです。
JR中央快速線の鉄道高架橋下から撮影した「東京国際郵便局ビル」の全景です。
再開発工事現場の地図です。