緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

豊洲新市場 5街区(青果棟)の進捗状況 2016年10月15日

2016年10月21日 06時00分00秒 | 再開発・城東


豊洲新市場 5街区(青果棟):工事進捗率95% 2016年10月15日
世界最大級の生鮮市場である築地市場は、老朽化や施設が手狭であるなどの理由により、江東区の豊洲地区の東京ガス工場跡地に移転することになっています。しかし、建設予定地の土壌汚染が判明したため、計画は当初の予定よりも大幅に遅れていますが、2020年の東京オリンピック開催時には間に合います。現在、2016年11月の開業を目指して建設工事が進められており、完成すれば約40.7ヘクタールの敷地に水産卸売場、水産仲卸売場、仲卸売場の3つの市場棟のほか、市場ならではの「にぎわい」を創出する「千客万来施設」などが設置される予定です。

豊洲新市場は景観にも配慮していて、護岸沿いには遊歩道を整備し、水産仲卸市場棟の屋上は緑化広場となります。緑を創出することで、ヒートアイランド対策にもなります。そして最先端のエネルギー利用システムを推進することで、二酸化炭素の排出量を削減させることが出来ます。

新市場内には、既存の築地市場内での壮観なマグロのせり、新鮮な食材を味わえる飲食施設の伝統を引き継いだ「千客万来施設」が設けられることになります。2014年2月19日、豊洲新市場の本体施設に隣接する「千客万来施設事業」の事業予定者として、喜代村と大和ハウス工業を選定したとプレス発表がなされました。
※追記 2015年4月28日、運営予定だったすしチェーン「すしざんまい」を展開する喜代村(中央区)が撤退した都の報道発表が東京都からありました。グループを組んでいた大和ハウス工業(大阪市)も2月に辞退を表明しており、計画全体が白紙になった形です。

新しい豊洲新市場の開場は2016年11月7日となります。

新しい「豊洲新市場」の概要
新しく建設されることになる豊洲新市場の特徴は以下の6点です。
1.他市場への転配送施設を設置するなど、首都圏のハブ機能を確立する。
2.搬入から搬出までの一貫した物流システムを確立するなど、取引・物流両面の効率化を図る。
3.高度な衛生管理、よりよい品質管理が可能となる施設整備や体制づくりを行うなど、安全・安心の市場づくりを行う。
4.買い回りの利便性の向上及び商品や取引情報の提供など、顧客サービスを充実する。
5.環境負荷の低減、省エネ・省資源を実現する。
6.賑わいゾーンの設置や魅力ある都市景観に配慮するなど、まちづくりに貢献する市場とする。

築地から豊洲へ移転する必要性
築地市場の問題点として
1.施設の老朽化:会場から70年以上が経過し、建物の一部が破損しているなど安全性に不安を抱えている。部分的には改修してきたが、その対応にも限界がある。
2.搬出・搬入スペースの不足:大型トラックでの搬出・搬入のためのスペースが不足しており、車両動線の確保が難しい状態が続いている。
3.施設の過密化:駐車したり、荷さばきする場所が足りなくなっており、市場内が常に混み合っている。作業効率が悪くなる上、車両などの接触事故が起こるリスクがある。
4.高度な品質・衛生管理が難しい:荷置き場が足りず、商品が路上に山積みになることが多い。また温度管理が不十分で、高温や風雨の影響を受けやすい。

豊洲市場に移転する必要としては
1.約40ヘクタールの用地:駐車場や荷さばきの場所を確保でき、搬出・搬入スペースも十分にあるので過密状態が解消される。
2.交通条件が良い:首都高速道路の出入り口(豊洲IC)や主要幹線道路にアクセスしやすく、また羽田空港や東京港からの輸送利便性も高い。
3.大消費地に近い:豊洲地区は都心から2~4キロと近く、飲食店が集中する銀座からも近い。また著しく発展する臨海地区とも隣接している。
4.築地市場に近い:築地市場からは2.3キロ、車で5分と近く、築地で培ってきた顧客との関係やブランドが豊洲新市場でも活かされる。

豊洲新市場 土壌汚染対策工事について
1.遮水壁の設置
地下水の流出入を防ぐため、各街区周縁に不透水層の深さまで遮断壁を設置する。道路やゆりかもめの高架橋に面した側については遮水性と共に剛性が高く自立性に優れている構造の鋼管矢板遮水壁を、護岸側の遮水壁は現場の土とセメントを混合させて作るソイルセメントと鋼製の遮水材を組み合わせた国内最大規模(約1.6キロ)の三層構造遮水壁を設置する。
2.汚染土壌の処理
洗浄処理プラント・中温加熱処理プラント・掘削微生物処理プラントの3つを集約した仮設処理プラントを6街区内に設置し、3つの街区の汚染土壌を確実・効率的に処理する。処理済み土は、環境基準以下になったことを確認して、各街区の埋め戻し土として再利用する。
3.汚染地下水対策
汚染されている地下水を、揚水復水によって完全に入れ替える。くみ上げた地下水は、地上の地下水処理プラントで下水排除基準(下水道に流してもよいとされる水質基準)まで浄化したのち、下水道に放流する。
4.液状化対策
地震時に液状化する可能性の地層(液状化層)があるため、東日本大震災や阪神淡路大震災で実績がある液状化対策を実施する。
5.地下水管理用の井戸の設置
市場施設完成後は、地下水管理システムにより敷地全域の地下水位および水質を管理する。

築地から豊洲への市場移転までの経緯
1935年(昭和10年) 築地市場開場
1988年(昭和63年) 築地市場再整備基本計画の策定
1991年(平成3年) 再整備工事に着手
1996年(平成8年) 再整備工事が難航・中断
1998年(平成10年) 移転の検討開始
2001年(平成13年) 豊洲への移転決定
2004年(平成16年) 「豊洲新市場基本計画」公表
2006年(平成18年) 豊洲新市場基本設計確定
2014年(平成26年) 2016年11月上旬の豊洲新市場の開場時期が正式決定
2016年(平成28年)8月 11月7日の開場予定を、2017年2月以降に延期と正式決定

2016年8月からの豊洲新市場の移転延期問題の経緯について
1.もともと小池百合子都知事は、都知事選の最中から豊洲新市場への移転を「いったん立ち止まって考える」という公約を発表していた。
舛添要一前東京都知事が2016年6月21日に辞任し、後任の新都知事を決める都知事選が行われたのは7月31日のことです。選挙中から小池候補は豊洲新市場の移転問題について、おそらく移転は進めるという大前提の上で見直しをするとの公約を述べていました。選挙結果は小池知事が圧勝し、8月2日に第20代東京都知事に就任しました。8月以前は豊洲新市場への移転問題はあまり世間の関心は高くなかったのですが、水産仲卸売業者が移転を嫌がっているとか、小さな政治的問題は起こっていました。去年の4月末には、敷地内に建つ千客万来施設棟のテナントに入る業者が全て辞退してしまうなど、ケチのつきやすい施設だという程度のものでした。

2.8月中旬、小池知事は豊洲新市場内を視察する
8月16日、小池知事は築地市場と移転先の豊洲市場を視察し、一部業者らが要望している移転延期について「リオ出張(18~24日)から帰国後、総合的に判断したい」とし、早期に結論を出す考えを示しました。当時の新聞を読み返してみると、地下の排水処理施設とか地下水監視用のモニタリング空間とかの用語が出て来ます。まだ「空洞」という単語は出て来ません。当時はまだ土壌・地下水汚染などに加え、耐震性を確認することが主題でした。

3.小池都知事は豊洲新市場への移転を延期すると正式発表
8月31日に小池知事は緊急記者会見を開き、豊洲新市場への移転開業を2017年2月以降まで延期すると正式発表しました。延期の理由については「安全性への懸念、巨額で不透明な事業予算、情報公開の不足の三つの疑問がある」と述べました。これによって、環状第2号線の湾岸地区の12月の暫定開業も、事実上延期されることになりました。当然のことながら、築地市場の関係者(特に水産仲卸関係の人たち)の反発は大きなものとなります。日本国内の世論調査でも、この移転延期の正式決定については賛否両論が巻き起こりました。

4.移転延期決定から10日後の9月10日、盛土がされていない問題が発覚する
豊洲新市場問題の動向が大きな転機を迎えるのが9月10日です。5街区(青果棟)、7街区(水産卸売場棟と管理施設棟)、6街区(水産仲卸売場棟」の3棟の建物の下は盛り土がされず、 床下は全て深さ5メートルの空洞になっていることが発覚し、小池知事は記者会見で「東京都庁職員全員を粛正(粛清ではない)してきたい」と激烈な表現で批判しました。東京都は地表約2メートルの土壌を取り除き、 きれいな土を4.5メートル盛った上に建物を建てると説明していたのですが、有識者でつくる「豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関する技術会議」に 「盛り土の完了を確認した」と説明し、同じ旨の説明を公表していました。地下空間ははたして安全なのか、東京都の説明不足は問題はなかったのか、という2つの問題が同時に発生することになります。
※ここで注意すべきは、盛土と地下空間の安全性の有無と、東京都による多方面への説明不足の二つの問題は分けて考える必要があります。この二つの問題を分離しないと「豊洲新市場は安全性は確保されているが、散々ケチがつきすぎてイメージが悪すぎるから移転中止すべきだ」という最低最悪の結論になりかねないからです。

5.青果棟の地下空間に強アルカリ性の水2000トンが貯まっていると判明
9月14日、5街区内の青果棟の建物下の地下ピット内に深さ15センチ前後の水が貯まっていることが公表しました。この頃からテレビの報道番組で豊洲新市場への移転問題がクローズアップされ始めます。朝やお昼のワイドショーでは連日のように豊洲新市場の問題が次から次へと噴出し始めます。また同時期に、土壌汚染対策工事を請け負った業者たちが90%超の高い落札率で落札し、建物本体の工事も99%で落札したことがニュースになりました。

6.水産卸売場棟の地下空間からシアン化合物が検出される
9月20日、水産卸売場棟で採取した水から、環境基準とほぼ同じ程度のシアンが検出されます。ただしこれは公明党都議団が採取した水を調べたというだけの話であり、東京都が正式に調査した結果ではないことに留意する必要があります。東京都の正式な地下水モニタリングの検査結果ではありません

7.地下水モニタリング検査に置いて、ベンゼンが検出される(東京都による正式な調査)
9月29日に東京都が実施していた8回目の地下水モニタリング調査で、青果棟がある5街区で環境基準をわずかに上回る有害物質のベンゼンとヒ素を検出したと発表しました。最大でベンゼンは基準の1.4倍、ヒ素が1.9倍です。土壌汚染対策をしっかりやったとしても、やはり完全に防ぐことはできないということでしょうか。

8.連絡通路地下からベンゼンやシアン化合物が検出される(東京都による正式な調査)
10月6日、水産卸売場棟と水産仲卸売場棟を結ぶ連絡通路の地下に、高濃度のベンゼンなど汚染物質が残っていることが新たに発覚します。 東京都によると、土壌から環境基準の710倍のベンゼンや高い濃度のシアン化合物など汚染物質が検出されたということです。この場所は汚染物質をすべて取り除く必要のある「市場用地」ではなく「道路用地」としていました。

9.技術的な安全性への疑問が次々と反証されていく
10月中旬の時点では、「豊洲新市場は限りなく安全である」との世論が多数を占めつつあり、問題の焦点は、東京都の組織としてのガバナンスへと関心が変わりつつあります。移転再開の時期はいつになるのか、今後の動向が注目されます。

10.盛土することは、東京都の組織としての決定であったことが発覚する
10月31日の朝日新聞によると、施設設計の前の2009年に盛り土を「都の土壌汚染対策」とする方針が決まっていたことが明らかになります。専門家会議の提言や、土壌汚染対策を検討する都の有識者会議「技術会議」が出した感想に基づいてのことです。ところが2年半後の2011年8月、盛り土をせず地下に空間を設ける設計が都の担当部局内で固まります。その担当部局とは、新市場整備部の部課長級会議です。

11.責任の所在を明確にするための処分内容が公表される
11月1日、小池都知事は関与した市場長2人、管理部長1人、新市場整備部長1人、基盤整備担当部長2人、施設整備担当部長2人の計8人(退職者も含む)について、「責任の所在を明確にする」として、速やかに懲戒処分を進める意向を示しました。部課長級会議でそんな重要なことが簡単に決まってしまい、市場長や知事のチェックが働かなかったのか、と疑問に思ってしまいます。

12.豊洲移転問題の今後の工程表が公表される
東京都庁内部の組織としての、説明不足などのガバナンス面における不手際の処分が(とりあえずは)終わり、今後の豊洲移転の道筋を示した工程表が公表されました。行程表は4段階に分かれていて、(1)安全性の検証、(2)環境アセスメント、(3)必要な追加対策工事、(4)農林水産大臣への認可手続、の手順となります。4つの手続きが済めば晴れて豊洲への移転開業となります。

(1)安全性の検証…市場問題プロジェクトチーム(PT)が建物の安全性を検証している
(2)環境アセスメント…環境への影響を検査する。その後に、豊洲に移転するかどうかの判断を行う。
(3)必要な追加対策工事…必要があれば、対策工事を行う。
(4)農林水産大臣への認可手続き…手続きが終われば移転会場となる。

現在行われているのがステップ1の安全性の検証です。専門家会議が地下空間(東京都は、地下水モニタリング空間であると位置づけている)における土壌や空気の汚染具合を、市場問題プロジェクトチーム(PT)が建物の安全性などを検証しています。そして環境アセスメントとして環境への影響を検査し、築地から豊洲へ移転するかどうかの判断を行います。追加対策工事が必要であれば実施し、最後に農林水産大臣への認可手続きを行い、晴れて移転開業となります。また、市場関係者の損失への補償や支援のため、「補償検討委員会」を設立します。

13.地下空間は豊洲新市場の工事以前から存在していたのではないかという疑惑が浮上する
前述の懲戒処分の対象となった8名の中で、当時の新市場部の部課長会議における部長だった宮良真氏(退職)が、処分決定について異議を唱える文書を都に提出しました。前述の通り、宮良氏は2011年8月に盛り土をしない方針を決めた部課長会議における部長職にあり、意思決定の責任があると第2次報告書で名指しされていました。宮良氏は、管理監督の責任を認めた上で「部課長会は意見交換の場であり、意思決定の場ではない」と反論され、更に「予算計上などの権限を持つ事務部門の了解を得ずに工法変更は出来ない」と述べました。部課長会議において工法変更の意思決定は出来ないという趣旨の反論であるとすれば、元々豊洲新市場の整備予定地には、謎の地下空間が存在していたということを告発したことになります。

14.石原慎太郎前都知事の責任問題が浮上する
2009年2月に作成された「豊洲新市場整備方針」の中において、東京都の「機関決定」として盛り土を「都の土壌汚染対策」とする方針が示されます。当時の石原慎太郎知事が決裁していました。その後の2011年8月の新市場整備部の部課長会議において、その機関決定を覆す暴走行為があり、石原都知事はその暴走行為を見抜けなかったのか、という責任問題が発生しました。本当に見落としていたのか、故意なのか、はっきりしていません。

15.第2回目の専門家会議が築地市場で開催される
11月12日、豊洲新市場問題発生後に再招集された専門家会議の第2回会合が築地市場で開かれました。水産仲卸売場棟と水産卸売場棟を結ぶ連絡通路付近の地下にある地下水モニタリング空間の大気から、国の環境基準の約4倍のベンゼンと、指針値を少し上回る水銀が検出されたことが報告されました。

16.豊洲移転は2017年冬以降の実施か
11月18日、小池百合子都知事は豊洲市場の移転開場について、早ければ来年夏ごろにも移転の可否を判断し、実際の移転は来年冬以降になるとする行程表を発表しました。移転時期を決める際には、市場関係者とも調整します。2017年1月に豊洲市場の地下水の最終モニタリング結果が出て、同年4~5月に環境アセスメントの結果が出て、その後に豊洲への移転の是非を決めます。追加工事は半年程度を見込んでいます。

17.橋下徹前大阪市長は小池政治塾と距離を置くことを表明
豊洲新市場の移転延期問題と関係ない事柄に思えますが、橋下さんのツイッターを今年9月以降は常に気にしていた私としては、これで小池新党と大阪維新の会が接近することは無くなったと推測します。移転問題の解決の着地点をどうするのか、ますます混迷の度合いを深めてしまい、先が見えません。移転再開は早くても1年後以降だ、という小池知事の発表を聞いて、パンドラの箱を開けてしまったと後悔した都民の皆さんは多いのではないでしょうか。橋下さんはその雰囲気の変化を逃さなかったということです。

18.中西充元市場長を筆頭とする歴代中央卸売市場長ら18人を減給処分へ
豊洲新市場の地下に土壌汚染対策のための盛土が無かった問題において、都内部の責任の所在を明確にするための政治的・行政的な攻防が本格的になってきました。11月25日、都が担当部局トップの歴代の中央卸売市場長ら18人を減給処分とすると発表されました。この18人の中には、11月初旬に公表した新たな検証報告書(2次検証報告書)で責任者と認定された元市場長で現副知事の中西充氏ら現役・OB幹部計8人も含まれています。議会で「豊洲の敷地全体で盛り土をした」などと事実と異なる答弁をした職員も新たに処分の対象に上がりました。時事通信のヤフーニュースではサラッと書かれていましたが、都議会で虚偽の答弁を行ったというのは、それはそれで結構重大な事案だと思います。民主主義の根底をひっくり返してしまうくらいのインパクトがあります。

19.年明けの1月12日に小池都知事が築地市場を視察し、関係者らと会談へ
小池都知事は1月12日に築地市場を訪れ、関係者らとともに午前5時すぎから鮮魚や青果物の競りを視察しました。豊洲への移転延期が2017年冬に計画されていることに対して仲卸業者らが不安を持っていることを都知事に伝えたのに対し、小池都知事は安全性の確保に理解を求めました。その上で、2017年冬の移転開業を、半年ほど前倒しる可能性も示唆しました。

20.最終地下水モニタリング調査の結果が公表される
2017年1月14日、豊洲市場の地下水モニタリング調査の最終結果において、環境基準の最大79倍のベンゼンが検出されました。また、本来では検出されてはならない猛毒物質のシアンも検出されました。「食の安全に問題はない」とする土壌汚染対策を検証する都の専門家会議と、「消費者が納得しない。とても移転できない」と見解を出す業者間との間で意見が真っ二つに分かれてしまい、問題解決の落とし所が全く見えなくなってきました。

※この項目に関しては、今後も追記していきます。



「豊洲新市場」の完成イメージパースです。南東側の上空から見下ろして撮影した形となっていて、豊洲新市場の敷地全体が3つの大きなブロックに分割されています。




豊洲新市場の配置図です。新しく建設された2本の道路を挟んで、3ブロックの区画に分けられていて「水産仲卸売場棟」「水産卸売場棟」「青果棟」となっています。千客万来施設棟部分は、水産仲卸売場棟に隣接して設けられることになります。




豊洲新市場内に併設される商業施設「千客万来施設事業」の完成予想図を、東京都中央卸売市場のホームページから拝借しました。東京の新しい新名所、観光名所になりそうですね。




約140店舗を擁する「"豊洲"場外市場」等が整備されることになります。

豊洲新市場の計画・施設概要
1.取扱量・物流量の想定
市場取扱量   水産物部 2300トン/日  青果部 1300トン/日
市場内物流量  水産物部 2900トン/日  青果部 1300トン/日
2.施設規模等
所在地  江東区豊洲六丁目
敷地面積 約40.7ha(護岸を含む面積約44ha)
延べ面積 約40.8万㎡
3.主要施設
5街区 青果棟(青果卸売場・青果仲卸売場・加工パッケージ施設など)
6街区 水産仲卸売場棟(水産仲卸売場・物販・飲食店舗など)
7街区 水産卸売場棟(水産卸売場・加工パッケージ施設・転配送センターなど) 管理施設棟(都・衛検事務所・各業者事務所・飲食店舗など)
4.階数
5街区 3階
6街区 5階
7街区 水産卸売場棟5階・管理施設棟6階
5.街区面積
5街区 約12.9ha
6街区 約14.3ha
7街区 約13.5ha
6.延べ面積
5街区 約9.3万㎡
6街区 約17.2万㎡
7街区 約14.3万㎡ 
7.施設の設計
水産仲卸売場棟・水産卸売場棟・青果棟:日建設計
8.施設の施工
水産仲卸売場棟:清水建設・大林組・戸田建設・鴻池組・東急建設・錢高組・東洋建設JV
水産卸売場棟:大成建設・竹中工務店・熊谷組・大日本土木・名工建設・株木建設・長田組土木JV
青果棟:鹿島建設・西松建設・東急建設・TSUCHIYA・岩田地崎建設・京急建設・新日本工業JV

プレスリリース:東京都中央卸売市場のホームページ 
豊洲新市場建設について 新たな首都圏の基幹市場“豊洲新市場”
豊洲新市場建設工事施設計画の概要
ニュースリリース:産経ニュース 2015年4月28日
豊洲新市場の観光拠点、「すしざんまい」の喜代村も撤退で計画全体が白紙に




東雲運河に架橋されている「木遣り橋」から(南東側から)撮影した、豊洲新市場の「5街区(青果棟)」の全景です。建物自体の工事はすでに終わっていて、地上周辺工事もほとんど終わっていました。




木遣り橋の北岸部から、5街区(青果棟)の敷地南側に整備されている水際緑地帯内に降りることができる階段が整備されています。階段の入り口は、まだ工事用フェンスで仕切られていました。




5街区(青果棟)の敷地南側に広がっている防潮護岸と一体化されている水上緑地帯を見渡して撮影しました。水際緑地帯内は芝生広場と歩行者専用の遊歩道がきれいに整備されていました。




本来であれば、豊洲新市場が移転開業する2016年11月7日からこの水際緑地帯内を散策することができるはずだったのですが、現在の豊洲新市場問題が解決するまでは我慢しなければいけないみたいです。




青果棟・青果仲卸売場棟の建物東側から晴海大橋南詰交差点方向へ向かって伸びているスロープ道路を撮影しました。手前側の地上周辺の道路や駐車スペースなどもきれいに整備されていました。




青果棟・青果仲卸売場棟の敷地南側に整備されている大型トラック専用の広大な駐車場を東側から見渡して撮影しました。5街区(青果棟)の整備工事中は、この場所は工事用プレハブ小屋や工事用資材置き場として活用されていました。




場所を一気に移動して、5街区(青果棟)の敷地北側を通っている東京都道484号豊洲有明線を市場前駅方向へ向かって散策していきます。しばらく歩くと、前方に「青果東門」が見えて来ました。




5街区(青果棟)の敷地北側を通っている都道484号豊洲有明線沿いに設置されている「青果東門」の全景を撮影しましたが、まだ工事用フェンスが整備されていました。通勤駐車場棟と小口ピッキング棟の間のスペースに整備されています。




青果東門のそばでは、業務用ガソリンスタンドが建設工事中でした。一般人もこのガソリンスタンドを利用することはできるのでしょうか。




ゆりかもめの市場前駅舎前に設置されている「青果門」前にやってきました。こちらも青果東門と同じく工事用フェンスに囲まれていましたが、工事関係者の車両は行き来できるようになっていました。




青果門のそばに建っている、「買参組合事務所棟」の建物を見上げて撮影しました。




ゆりかもめの市場前駅舎に上がってきました。駅舎内から5街区(青果棟)の敷地内を見渡して撮影してみました。朝早い時間帯だったので、5街区内は工事関係者の人の姿はほとんどありませんでした。




市場前駅舎のそばの「千客万来施設棟」の建設予定地ですが、当分の間は整備工事が凍結されることもあり、現在は新しいアスファルトが敷き詰められて広大な空き地が広がっています。来場者の駐車場として暫定利用してもよさそうですね。




市場前駅舎を降りて、豊洲大橋南詰交差点前にやってきました。5街区の敷地西側を通っている環状第2号線の「環二通り」を散策していきます。環二通り沿いの工事用フェンスも撤去されていて、街路樹の木々が姿を見せていました。




環二通り沿いに設置されている「青果南門」前にやってきました。有明北橋の道路橋梁へのアプローチ区間に設置されているので、南側へ向かって地面全体が傾斜しています。




有明北橋の道路橋梁北端部から、5街区の敷地南側の水際緑地帯と膨張護岸を見渡して撮影しました。正面に写っている防潮護岸の斜面が4.5メートルの高さであり、盛土問題で話題となったかさ上げされた地面となっています。




有明北橋から、青果南門の周辺を撮影しました。奥には青果棟・青果仲卸売場棟の建物群から豊洲大橋南詰交差点方向へ向かって伸びているスロープ道路が写っています。




有明北橋の上から青果棟・青果仲卸売場棟の建物群の全景を撮影しました。よく見てみると、青果南門のそばにはまだ工事用プレハブ小屋が残されていました。




95パーセント以上完成している豊洲新市場の5街区(青果棟)ですが、現在の豊洲新市場問題がしっかりと解決されないと移転開業はまだ当分先のことになりそうです。2017年の5月くらいには開業してほしいですね。




豊洲新市場の5街区「青果棟」の地図です。

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