いつも早起きという同室の方と共に、明るくなるのを待って外出。
近くにある徐福公園へ。残念ながら今日は雨。よく降っている。
先ずは「徐福公園」へ。
徐福は、秦の始皇帝の命で不老不死の霊薬を求めて渡来。
熊野川の近くの蓬莱山で「天台烏薬」という霊薬となる植物を発見。
結局帰国せず、各地に農業や漁業やいろいろな技術を伝えたという。
和歌山で見つけた霊薬は「テンダイウヤク」私もそう思っていたが、同行した方(読書家です)によると、佐賀で見つけた不老不死の植物は「カンアオイ」なのだという。初めて知った。和歌山以外にも各地に伝説が残っているのだ。
徐福公園 徐福の墓などがあるそうだ。開園時間の前で入ることができなかった。立派な楼門は平成6年に建てられたもの。 右)他の場所で生垣になっていたテンダイウヤク
次に「浮島の森」へ。
浮島の森の正式名は「新宮蘭沢(いのさわ)浮島植物群落」国の天然記念物に指定されている。泥炭でできた島全体が沼の上に浮かんでいて、寒暖両性の130種類の植物の群落がみられるらしい。周遊路が浮島の中も通っているようで、見たいところだが、ここも開園時間には早すぎて、外から眺めるのみ。
右)外の道路の端にに小さな実を付けたカキノキ。葉は無毛 長い葉柄・・リュウキュウマメガキ?
朝食後、出発。
観察地① 水田の植物 約1時間
雨は本降り。雨具上下と家から履いてきた長靴が役に立った。
この辺りは田植えは早く、8月の中旬には稲刈りされるとのことで、株から出たひこばえには稲穂が付いていた。
目を凝らすと、コナギやイボクサやヒナガヤツリなどの他、見慣れない植物がたくさんある。
傘をさして、説明を聞きながらメモを取るが、メモ帳は濡れてページが外れかけボロボロに、小さい植物は写真も撮りづらく・・大変。
少しマシな写真でピンボケをコントラストでごまかしたりしながらアップする。
シソクサ 葉を揉むとシソ(ゆかりのような)香り。シソ科ではなくオオバコ科。ピンクの花があったが見にくい。
右)キクモ(オオバコ科)
キクモって金魚鉢に入れるものでは?と思ったが、葉が全然違う。
これは水上に出た葉の形で、水中では細い糸状の葉になるらしい。
ミズマツバ(ミソハギ科)小さい。節に花が付いているようだ。
右)ヌメリグサ 先日見たなあ。
押し葉にしたクロテンツキ 小穂は黒っぽく見えて大きい。
右)ゴマシオホシクサ(ホシクサ科) 頭花は球形で大きい。初めて見た。
ミズネコノオというのも初めて見た。
自然度の高い、環境の良い水田に生える植物たちだった。その他いろいろ。
雨の中の水田観察 水の溜まった田んぼ。長靴大活躍。
第三者から見たら・・変な人たちに見えるだろうな~。
移動して観察地② 暖地性着生植物
ムカデラン 岩場や樹上に着生するラン 互生した葉はムカデに見える。
右)ボウラン 棒のような葉 ムカデランと同じような環境に生える。
移動して観察地③ 亜熱帯の森
森への入り口車道そばではメリケンムグラやキンゴジカ(どちらも帰化植物)
奥へ入っていく。
ヒメイタビ・オカダイコン・キミズモドキ(初めて見た)・カンザブロウノキ(初めて見た)など珍しい植物。
(薄暗いのと、雨なのと、腕が悪いのとで・・ほとんどピンボケ)
リュウビンタイ 熱帯~亜熱帯に生育する大型のシダ。葉の裏のソーラス
そして、森の奥には「3m級のリュウビンタイ」が群生していた。
南の島で、リュウビンタイは見たことがあるが、群生しているのは初めて見た。
お世話になった先生とは駅でお別れする。
雨はますますひどくなり、帰りの国道の閉鎖などが心配され、予定を早めに切り上げて帰路に付く。
無事に地元駅に到着した。
2日目は一日雨の中で大変でもあったが、お世話役さんと現地講師の先生の熱心なご指導で、有意義な旅となった。
雨の中、酷使したカメラ。しばらく休ませよう。
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