生駒 高山観察会
行ったことのない高山「茶筅の里」にも行くとのことで参加した。
学研北生駒駅で集合。
先ず、「高山は大都市の近郊にありながら広大な里山風景が広がり、豊かな自然生態系を保っている。その高山で、大規模な開発計画が進んでいる」「生物多様性や生態系サービスを活用するように提案できないか」のような説明があった。
今日はそのための現地見学のようだった。
参加者9人、駅から2台の車に分乗。
高山サイエンスプラザに駐車。
今日の見学地まで歩く。
山に囲まれた谷津田。山裾の道を歩く。
田んぼに獣除けの柵。どこも同じだなあ。
山裾の小川 いい雰囲気
道は狭いが、車の轍がうっすらとある。
・・と思っていたら、車が1台入ってきた。
元は田んぼだった? 湿地っぽい所に、ハンノキ?の林
進んでいくと、笹薮から獣道
道を隔てた所は「ぬたば」になっていた。
そばにはイノシシの捕獲檻。近くに許可証が取り付けてあった。
ショウジョウバカマ 群生。 春が楽しみな場所だ。
小川の縁にセキショウ。いい香り。
奥にちょっと開けた畑地?田んぼ?があった。
さっき通った車はここの方のようだった。
ここから引き返した。
冬枯れの時期で花の咲いた植物はなかったが、ヨシノアザミの枯れた果実やモチツツジ・ミツバアケビ・ナナミノキ・ツルアリドオシ・ヤブコウジ(実)・フユイチゴ(実)・コマツナギ・ジャノヒゲ(実)・コウヤボウキ・・などもあるいい道だった。
高山サイエンスプラザ(今日は休館日)の近くでお弁当。
近くで大きい建物建設中 騒音や振動を表す表示板が出ていた。
初めて見た。
高山サイエンスプラザ 写っているのはアインシュタイン。
建物の中に絵があるのかと思ったら・・
建物横の「科学する子供たちの広場」のタイルモザイクの絵がガラスに映っているのだった。
向こうに見えるのが 奈良先端科学技術大学院大学 だそうだ。
高山茶筌の里
高山竹林園 案内図
多目的広場へ上る階段や手すりなども擬木ならぬ「擬竹?」
見たかった「竹の寒干し風景」 初めて見た。(多目的広場)
高山竹林園資料館に入る。
茶筌いろいろ。
形状や竹の種類や流派により60種類以上あるらしい。
(ちゃせんは一般的には茶筅の字をあてるが、高山では茶筌と表記)
『高山茶筅は、室町中期、高山領主の次男宗砌(そうせつ)が、茶の湯の開祖 村田珠光 の依頼により作ったのが始まり』(ネット)
茶筌作りはハチク(淡竹・白竹)が適しているそうだ。
流派によっては黒竹や、囲炉裏のススで燻された煤竹を使用する。
竹製の編み針(孟宗竹)
花入れなどいろいろ展示されている。
茶筌作り工程のビデオを見る。
片木の作業 上編みの作業
茶筌づくりは竹の伐り出しから始まる。
冬の寒い時期に、2・3年の竹を切り出す。
切り出した淡竹を湯で煮沸し、油抜き。汚れも落ちる。
厳寒期に寒干し。1か月~2か月 天日干し。
(万遍に日が当たるように途中で竹を回転させるらしい(ネット))
その後、倉庫で1年以上寝かせさらに乾燥させる。
寸法に切り、いよいよ茶筌づくりに取り掛かる。
寸法に切った竹を
・片木(へぎ)
穂先部の先の方の表皮を剥き、大割包丁で半分半分に割っていく。
肉の部分を取り除く。
・小割
1片を大小交互に10分割、更に十本ほどに裂いていく。
・味削
穂先の部分を温湯で煮て台の上に乗せ、肉の方の根元から先になるほど薄
くなる様に削る。しごいて丸みをつける。熟練を要する工程。
「茶の味は味削によって決まる」といわれるのだとか。
・面取り
穂の1本1本の角を取る。
・下編み
面取りの出来た太い穂を1本おきに糸で編んでいくと、太い穂は開く。
・上編み
さらに2周糸を掛ける。
・最後に全体の姿を整える。
全国唯一の茶筌の里。
500年余り続く伝統工芸
今も変わらぬ製法はすべて手作業。
ひええ~~。これは機械では出来んわなあ・・
高山の茶筌の国内のシェアはトップクラスだとか。
高山の茶筌業者は現在16軒だそうだ。
私のお気に入りのイヤリング
超ミニサイズとはいえ、本物の茶筌と同じ作り方で作ってある。
何十年か前、高山の工芸士の方が作られたものを購入。
もう1か所へ移動
下ると池があった。ホタルも飛ぶという。
開発で住宅地になってこんな自然もなくなってしまうのは残念。
何とかよい方向になることを祈る。
駅まで送っていただいて解散した。
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