「自虐の詩」
阿部寛がちゃぶ台をひっくり返す宣伝はよくみていたのですが、面白いのか面白くないのかよく分からないまま見ました。
きっと、その時の気分によって、まったく楽しめなくなる映画な気がしますが、観たときはふつふつと笑いがこみあげてきました。
中谷美紀が演じる幸江という、薄幸な女性を演じるには、美しすぎるような(しかも、中学校(?)時代は地味な子だった)、あと、わりと上品な話し方をするので、大丈夫かな?と思っていたのですが、ふとした瞬間、中学校(?)時代の子と面影がリンクするところがあったし、上品な話し方を極力抑えていた気がします。
出所したお父さん(西田敏行)が幸江が勤める中華料理屋の店長の遠藤憲一さんを恋人と勘違いして、あれこれケチをつける際に「西日がまぶしー、西日がまぶしー」も、あとから笑えます。。。
なんといっても、イサオ演じる阿部寛の長髪時代の直球の愛の告白がいい(笑)それと、中谷美紀が過去を回想するシーンで出てくる熊本さん。彼女が出てこなかったら、薄幸な妻と横暴な夫の映画で終わった気がしますが、貧しいながらも困難を切り開く力がある熊本さんはなんとも魅力でした。