5月11日にスマート農業の実証事業(スマート農業技術の開発・実証プロジェクト)の一環として,リモートセンシングに基づく小麦の可変施肥技術の実証が,東松島市の(有)アグリードなるせのほ場にて行われました。
同じほ場内でも,地力のムラによって,作物の生育のムラが発生します。まず,カメラを搭載したドローンでほ場上空から作物を撮影し,撮影データを基に生育診断し,ほ場内における作物の生育のばらつきを,色分けしマップ画像として可視化します。このリモートセンシングを行ったのち,穂揃期という小麦の品質向上に重要な時期に,ラジコンヘリコプター(ラジヘリ)で可変施肥を行いました。ラジヘリはリモートセンシングで作成したマップ画像データに基づいて,肥料の吐出量を調節しながら飛行し,生育量に合わせた施肥を行います。生育のムラを可視化し,生育量に合わせた施肥を行うことで,収量と品質の一層の向上を図ります。
注目を集めるスマート農業は,農業経営の低コスト化,省力化技術として効果が期待されます。今後実証を通じて,スマート農機導入の効果や課題を把握しスマート農業を推進していきます。(図は生育のばらつきを可視化した画像で,生育量に合わせて施肥を行います(青:生育量小 赤:生育量大))
<連絡先> 宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第一班 TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999