令和元年東日本台風により甚大な被害を受けた丸森町竹谷,五福谷地区において,「丸森中央集団転作組合」が4月28日に設立されました。
両地区の農業者19名が参加して令和2年5月1日(金)の晴天のもと,ヘアリーベッチのは種作業が行われました。被災水田はガレキが散乱するなどほ場の状況が厳しいことから,動力散粉器での播種となりましたが、台風の後しばらく人影のなかった被災農地にエンジンの音が響きました。
丸森町竹谷地区の水田には,広域に土砂が流入堆積しており,復旧工事が待たれている状況です。この日,20haの水田に播種されたマメ科の緑肥作物「ヘアリーベッチ」は,共生する根粒菌が空気中の窒素分を取り込むことによって,養分の少ない農地でも生育します。しかし,被災水田では根粒菌が少ない心配があるため,被災地支援として秋田県立大学から提供いただいた「根粒菌」を粉衣した後,は種しました。
丸森町では平坦部のほか,中山間部でも農地が甚大な被害を受け,農業者が農作物の栽培に不安を抱えていたことから,各地区において現地説明を行い,数種の品目を実証は種するなど,農業者との情報共有を図ってきました。
6月下旬にはヘアリーベッチの花が咲きます。農業者の皆さんは,被災水田での営農再開への一歩を踏み出しています。
〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 地域農業第一班
TEL:0224-53-3519 FAX:0224-53-3138