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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

サンコウチョウが鳴き、コジャノメやウスバシロチョウが舞う陣場平。山菜パスタ二種(妻女山里山通信)

2021-05-30 | アウトドア・ネイチャーフォト
 久しぶりに陣場平へ帰化植物の除去に登りました。林道入口で若いカップルに邂逅。陣場平のことを話すと行きたいですというので、乗ってもらって行きました。貝母や菱形基線測点の話や、植物や昆虫の話などもしました。ハルゼミとエゾハルゼミが鳴き、サンコウチョウの鳴き声も聞こえました。

 陣場平の貝母は枯れていますが、実はまだ緑です。実は枯れるとさく果といってホウセンカのように種を弾き飛ばします。その時にたいてい東風(こち)が吹くので、貝母は西へ増えていったのです。

(左)貝母の実に蜘蛛が巣を作っていました。右奥にいるのは餌ではなくて子供の蜘蛛でしょうか。(右)コジャノメ(小蛇目)。ヒメジャノメと似ていますが、よく見ると違います。妻女山山系には両方いるので、注意しないと間違えます。さらにヒメウラナミジャノメというのもいます。コミスジもいましたが、撮影させてくれませんでした。サナエトンボも飛び始めました。

 ハルジオンで吸蜜するウスバシロチョウ。ハルジオンは有害帰化植物なので除去したいのですが、今の時期はウスバシロチョウが吸蜜できる花はこれだけなので、最小限を残してあります。アザミ類が咲き始めたらすべて除去します。

 マドガ(窓蛾)。日本中で見られる小さな蛾です。ハルジオンのはなと比べてもこんなに小さい。でも大切な宇宙船地球号の乗組員です。自然に不要なものは、ありません。あるとしたらそれは人類が作り出した放射能や人工電磁波や環境ホルモン、ネオニコチノイド農薬、食品添加物などです。

 ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)の赤い実。甘くて美味しい山の恵です。

 妻女山松代招魂社。疫病退散の旗が。6月末には、オオムラサキが舞い始めます。この日は、若い狐に遭遇しました。

(左)ヒレアザミ(鰭薊)が咲き始めました。茎には幅の広いひれがつき,その縁にも刺が生えています。(右)ナワシロイチゴ(苗代苺)。田植えの頃に咲くのでこの名前があります。赤い実は食べられます。

(左)山菜のパスタ二種。まずはワラビとサーモントラウトの塩糀パスタ。味付けは、塩麹に和風出汁少しと本味醂。ワラビのぬめりがたまりません。今回は、ワラビのぬめりと相性が良さそうなフジッリを使いました。(右)ヤマウドとワラビのアンチョビーパスタ。アンチョビーの塩味で充分です。和風出汁少しとこれも本味醂少々。天然の山菜は、栽培野菜とは比べ物にならないくらい、成分も味も濃いので、食べすぎには注意を。今年も山菜三昧でした。山蕗、コゴミ、タラの芽、ハリギリ、コシアブラ、モミジガサ、アイコ、ノビル、ヨモギ、山椒(若芽と実)、ウド、ワラビ、根曲がり竹、淡竹をいただきました。

 山菜を使ったもう一品。豚バラ肉の塩麹蒸し。塩麹は手作りです。塩麹に紹興酒と牡蠣ソースを塗って5日ほどねかせて蒸しました。カブ、根曲がり竹、ヤマウドは、塩麹と和風出汁を少し。40分ほど蒸します。豚バラ肉は、脂が程よく落ちて旨みたっぷり。ご飯はもちろん、ピタパンや花巻に挟んでも美味です。

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