モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山陣場平の貝母(編笠百合)の芽吹き。ああ、春が来る。ゴヨウアケビの実生。ウスタビガの繭。豚足中華煮。昆虫食について(妻女山里山通信)

2023-02-18 | アウトドア・ネイチャーフォト
 最高気温が10度の予報の週末(実際は9度)。そろそろ貝母も芽吹いている頃と妻女山陣場平まで登りました。林道の雪は消えていました。軽トラの轍がありました。猪狩りはほぼ終わっているので、林業関係者でしょう。
 最近昆虫食で推されているコオロギの重大な問題については、分量が多くなったので最下部に移しました。

 陣場平西面の貝母(ばいも)が毎年真っ先に芽吹く場所へ。出ていました。10以上の株が芽吹いていました。最低気温がそう低くないのでアントシアニンによる赤紫のものは少ない。積雪があると地面が凍結しないので、芽吹きは早くなります。雪を自分の体温で溶かしながら芽吹いてきます。今年は例年並みです。満開は4月の10〜20日頃でしょう。初めて見た人は感嘆の声をあげるその様子は毎年の4月のアーカイブを御覧ください。実際に見る光景はそれ以上です。
松代夢空間主催の「妻女山 花と歴史のハイキング2022」。斎場山や堂平大塚古墳、貝母満開の陣場平を案内しました。楽しんでいただけた様です(妻女山里山通信):満開の貝母と万葉集の歌。カスミザクラやヤマザクラ、オオヤマザクラも満開です。

 陣場平入り口。貝母に加えて山蕗も出ていましたが、まだ小さく数も少ないので採りませんでした。ここで一年ぶりに土口のYさんと邂逅。しばらく立ち話。予報より曇りがちで気温も上がらない様です。ただ北風がないので寒くはありません。鳥の鳴き声がします。月日星?サンコウチョウがいるのかしら。

 陣場平。注意深く探しましたが、ここはまだ芽吹いていません。週明けにまた寒気が来るので芽吹くのは来週末以降でしょう。そろそろ鏡台山から餌を求めてツキノワグマが下りてくる頃です。子連れの熊は要注意です。年末に生まれた子熊は5キロもありません。熊鈴を鳴らしていても母熊は逃げられないと判断すると待って襲います。遠くからホイッスルを鳴らしてこれから行くことを知らせるべきです。
 川中島の戦いでは、上杉軍がここに七棟の陣小屋を建て本陣としました。その絵図や記事はたくさん掲載しているのでブログ内検索してみてください。

 今夜から雨が降るので育つでしょう。これから最低気温はマイナス5度以下にはならないでしょうし、最高気温が少しずつ上っていくので成長を即します。

 先っぽに節の様なものが見えます。すでに花芽の用意ができているのでしょうか。

 ゴヨウアケビの実生(みしょう)は、あたり一面に見られますが、大きくなれるのは極わずかです。

 ウスタビガ。ヤママユガ科(山繭蛾科)。夜行性の蛾。成虫よりもこの美しい繭の方が有名ですカマスの形をしているのでツリカマスなどとも呼ばれます。上部に羽化用の出口、下部に雨水の排出のための穴があります。これは穴が空いていますが、この位置からは羽化しないので何かに食べられてしまったのでしょうか。天敵はカラスや野ネズミです。

 枯れ葉を押し上げて芽吹くのですが、枯れ葉に隠れているので取り除いて撮影しています。もう一つは誤って踏まれないようにするためです。強い野草なので一度踏まれたぐらいでは枯れませんが。

 こんな風に枯れ葉を突き破って芽吹いてきます。咳止めの薬草として奈良時代に入ってきました。江戸時代以降は全国各地の里山に栽培地があったようです。現在は日本中でもこれだけの群生地はここだけです。

 杉が伐採されています。皆伐ではなく間伐の様ですが、この山の持ち主を知っているので、その近所の方に出会ったので伐採を森林組合や業者に頼んだか確かめてくれるように頼みました。最近ニュースにもなった違法伐採、盗伐でないといいのですが。ロシアから木材が入らなくなり国産材が値上がりしています。後日、持ち主に確認したところ森林組合からこの山域の杉林の整備をしたいというハガキが来て了承したそうです。安心しました。

 長坂峠へ。陣場平の文字が陣馬平と間違えていますね。N氏に修正するよう頼まないといけません。

 長坂峠から見上げる斎場山(旧妻女山)。川中島の戦いで上杉謙信が最初に本陣とした場所で、山頂は古代科野のクニの古墳(円墳)です。

 現在の妻女山展望台から善光寺平と戸隠連峰、飯縄山の眺め。春めいてきたというにはまだまだ寒々しい冬の景色です。3月に入ると気温は高めの予報なので、風景も一変するでしょう。啓蟄(けいちつ)。今年は3月6日(月)ですが、それを過ぎると妻女山山系でも越冬したヒオドシチョウが舞い始めます。

 スーパーで沖縄フェアをやっていて茹でた豚足があったので買いました。酢味噌をつけて食べるように書かれていましたが、それを中華風に煮込みました。中国醤油、牡蠣油、五香粉、中華スープ、ホタテパウダー、味醂、長葱、大蒜、生姜、干し椎茸、紹興酒で煮込みました。食べる時は両手を使って豪快に。指が脂とコラーゲンでベトベトになります。この汁を使って豚バラと中華おこわにすると絶品です。

 翌日は春雨だったのでサンドウィッチを作りました。メンチカツとアボガドとゆで卵のアルフレッド・トリュフソースとフムス、シェフマヨネーズのライ麦パンサンド。パンはトーストしてエキストラヴァージンオリーブオイルをぬり、更にフムスをぬります。アボガド、ゆで卵をアルフレッド・トリュフソースとシェフマヨネーズ、コショウで和えます。ソース類は業務スーパーのもの。アルフレッド・トリュフソースは、3種のチーズと生クリームの濃厚なパスタソースですが色々に使えます。フムスは中近東のもので、ひよこ豆に胡麻ペースト、ニンニク、レモン汁、オリーブ油を練ったペースト。これも色々応用が効きます。ボリュームがありすぎて半分食べて満腹でした。

最近、昆虫食で異常なほどにコオロギが推されていますね。変だと思いませんか。酪農家が廃業寸前なのに。信州は昆虫食が伝統的にありますが、イナゴ、蜂の子、ザザムシとか限られています。加えて安全な採取や調理法も長い歴史で確立されています。ところが、イナゴやバッタと違いコオロギはゴキブリに近い(生物分類学上の話ではありません)。外骨格のキチン質を人間は分解できない。長期的に摂取した際の治験も全くありません。エビ・カニアレルギーの人が摂取すると重大な症状が出る恐れがあります(死亡例も)。さらに発がん物質が含まれるという説も。キノコにも可食と毒キノコがある様に、食べてはいけない昆虫があるのです。このブームは根底に非常に悪意があると思われます。長い歴史の中で中国人も日本人もコオロギは食べませんでした。知っていたのです。中国では、古代よりコオロギは中国の薬学上、妊婦にとって『禁忌』とされ、有毒ということで食されてきませんでした。安易な昆虫食ブームは非常に危険です。これに大手企業や大学やマスコミがのっていることに絶対に騙されてはいけません。ビル・ゲイツに代表されるグローバリストの人口削減計画かも知れません。じわじわと病人が増えると世界の巨大な製薬会社が莫大な利益を得るのです。私達はその辺の国の国家予算より遥かに多い売り上げを得る巨大企業の傘下にあるのです。しかも彼らは利益にしか興味がない。世界人民の健康や幸福には全く無関心なのです。

 昆虫食には旬があって、常食していたわけではないのです。千曲川は昔は大量に鮭が上ってきたし、鯉の養殖も古い。飢饉の時は別にして、旬の自然の恵みを楽しむという側面が強かったのです。それは今でもそうでしょう。昔、従兄弟が夜バイクの横に網をつけてあぜ道を走ると、ライトと音に驚いたイナゴがたくさん捕れました。しかし、強い農薬を使うようになってそれも止めました。有機リン系のホリドール(パラチオン)などです。現在はベトナム戦争の枯葉剤とほぼ同じ成分の浸水性神経毒のネオニコチノイド系農薬が使われています。欧米ではすでに製造も使用も禁止されている猛毒です。ラウンドアップや草退治がそれです。私はスーパーでも加工食品はほとんど買いません。原材料名の成分の/(スラッシュ)以下が食品添加物です。そこにどれだけ危険なものが含まれているか知っていますか。毎日食べるものです。あなたが将来それが原因で癌や病気で苦しんで死んでも、その原因は誰も究明できません。死に損です。なるべく無農薬や無化学肥料の野菜、ネオニコ農薬や放射能汚染のない野草や山菜、海藻や発酵食品を食べることが大事です。外食も気をつけるべきです。大手のファミレスやファストフードは、遺伝子組み換え食品を使っている可能性が高い。それがあなたの健康をじわじわと蝕むのです。私達は非常に難しい世界に生きていることを自覚しないといけません。

 地蜂の子のヘボやザザムシは、今や超高級品で自分で捕らないかぎりは、高価でなかなか口には入りません。それでも好きな人は、直売所で買って楽しんでいます。平安時代の薬物辞典「本草和名」(深根輔仁・918年)にはイナゴを食べていた記述が残っていますが、バッタはありません。先人たちはその危険性を身を以て知っていたのです。

欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのヨーロッパイエコオロギについてリスクプロファイルを公表
(1)総計して好気性細菌数が高い。
(2)加熱処理後も芽胞形成菌の生存が確認される。
(3)昆虫及び昆虫由来製品のアレルギー源性の問題がある。
(4)重金属類が生物濃縮される問題がある。
 この情報は、内閣府の食品安全委員会の食品安全情報システムのページで公開されているものです。詳細は上のアンダーラインのあるタイトルをクリックしてください。世界的な昆虫食推進の流れには、非常に問題があると思います。何か地球規模の新たな利権拡大や人口削減計画が隠されている様な気がします。タンパク質の不足には豆類でもカバーできるはず。肉を生産するより容易で環境にもやさしい。豆類にも毒性がありますが、納豆やテンペなどの食品は問題ありません。煮豆や豆腐なども適正に調理され、日常的な量の摂取ならば無問題です。人工肉やゲノム養殖魚にも重大な問題があります。薬もそう。人類が何百万年もかかって獲得した自然免疫力の方が、治験もあやふやなワクチンや薬より強く安全なのです。免疫力を高める食生活や行動が大事です。特にほぼ全てをお金に頼る都会では難しいですね。そんなで、地方に移住する人が増えているのも分かります。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、有料でお使いいただけます。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 偽造の感状書。真田幸村の影... | トップ | 晴天の北アルプス絶景。妻女... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アウトドア・ネイチャーフォト」カテゴリの最新記事