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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山陣場平に舞うアサギマダラ。『光る君へ』紫式部に似た小紫。紅に燃える彼岸花。マリーゴールド(妻女山里山通信)

2024-09-25 | アウトドア・ネイチャーフォト
 23日に最高24度、最低15度でいきなり秋になりました。久しぶりに妻女山陣場平へ。林道をバックで下る軽トラが。話を聞くと林道の油絵を描こうと登り始めたが、余りの悪路で引き返したそうです。それがいいですと。林道の状況を説明して林道倉科坂線を紹介しました。通れたでしょうか。今回は、8月3日の妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業で倒木処理や除草をしたのですが、その後の状況確認です。

 陣場平に舞うアサギマダラ(浅葱斑)。三頭確認しました。これは黒い性標があるのでオス。ミズヒキで吸蜜はできないので休んでいるのでしょう。

 これはメスでしょうか。残念ながら今の時期、陣場平には彼らが吸蜜できる花はありません。

 アサギマダラについては二つ前の記事に詳しく書いてあります。数は多くありませんが、毎年アサギマダラは訪れます。

 シロヨメナで吸蜜中のヤマトシジミ。山域の開けた草原でたくさん見られます。7月22日の記事に交尾の写真を載せています。

 川中島の戦いで上杉謙信が本陣としたと伝わる陣場平。日本でここしかない貝母(編笠百合)の群生地です。8月3日に除草したので清々していますが、チカラシバが20株ぐらい残って種をつけていたので刈りました。本当は根こそぎ掘り出したいので、後日またその作業をします。満開の貝母は左のサイドメニューから毎年4月のアーカーイブをご覧ください。

 マルバフジバカマ。林道脇に群生地があります。吸蜜するアサギマダラが見られます。

 森の中を歩くとあちこちにジョロウグモ(女郎蜘蛛)が巣をかけているので気をつけないとトラップに引っかかります。この大きいのはメス。オスはどこにいるのか分からないほど小さい。

 実性歴史主義の邪魔になるので基本的に大河ドラマを見ない私がはまっている『光る君へ』。これはムラサキシキブより実が小さいコムラサキ。小さい実がたくさん成ります。どこからか鳥が種を運んできたのか我が家の庭にもあります。無味無臭で美味しくありませんが、食べる小鳥はいます。

 長坂峠に咲くシロヨメナ(白嫁菜)。ノコンギクの後に咲きます。若葉は山菜だそうですが、食べたことはありません。シロヨメナ、シラヤマギク、ヤマシロギク、ノコンギク、イナカギク、リュウノウギク、ゴマナ、ヒメジョオン。みんな似ていて、秋の野菊は同定が本当に難しい。6倍体とか交雑種もあるらしく、DNAレベルまで調べないと完全な同定は無理です。たかが野菊、されど野菊。

 6号カーブの下に4株のヒガンバナ(彼岸花・曼珠沙華)が今年も咲きました。紅に燃える彼岸花。彼岸花の球根にはリコリンやガランタミン(アルカロイドの一種)などの毒があって、人が食べると下痢や吐き気を起こして死ぬこともあります。『鬼滅の刃』には青い彼岸花が登場します。
『万葉集』では壱師(いちしの花)が彼岸花として詠われているという牧野富太郎説があります。
「路の辺の 壱師の花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻を」柿本人麻呂歌集
(道端のいちしの花が目立つように、私の恋しい妻のことが世間に知られてしまいました)


 戻って妻女山展望台から西の眺め。白馬三山は手前に雲がたなびいています。右奥に虫倉山。中央手前の茶臼山は、この夏何度も撮影に訪れました。絶滅危惧種の幸せを呼ぶ青い蜂、ナミルリモンハナバチ。

 北には戸隠連峰と飯縄山。手前中央に富士ノ塔山。千曲川の河川敷と堤防の手前の濃い緑は長芋。10年前と比べると耕作放棄地が増えました。

 東には左に奇妙山。右奥に根子岳と四阿山。手前は松代の城下町。

 害虫避けに植えている庭のフレンチ・マリーゴールドが満開です。でかける時にツマグロヒョウモンのメスが吸蜜に訪れていました。種は採取して来年のGWの頃に蒔きます。花言葉は「健康」「可憐な愛情」と「下品な心」ですが、「下品な心」はアポロンの恋人に嫉妬した水の精霊が恋人を殺してしまう逸話からとったもの。

あいみょん – マリーゴールド【AIMYON BUDOKAN -1995-】


「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な日々が見られます。

好評だったブログ記事:「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)は、都合によりリンク先の楽天ブログに移転しました。『アマゾンひとり旅』を順次掲載していきます。■サンパウロからレシーフェへ長距離バスで50時間の旅「アキ・ノ・ブラジル」アップしました。

インスタグラムはこちらをクリックツイッターはこちらをクリックYouTubeはこちらをクリック。米子大瀑布、絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ・キバネツノトンボ・北信流など。これからどんどんアップしていきます。
 
もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、
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本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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