世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ポーラースター・システム・38

2017-06-25 04:12:53 | ポーラースター・システム

先主姓劉,諱備,字玄德,涿郡涿縣人,漢景帝子中山靖王勝之後也。

三国志


  ☆



三国志はまるごとが偽史である。要するに大嘘だ。これが正史として今でも伝えられているところに、中国の怖さがある。

史実の劉備は、20代そこそこで夭折している。体のいい、いい男だった。まれに見る美貌というほどではなかったが、人の気持ちをひくいい顔をしていた。たぐいまれな美質を有していた。

時代は、イエスの殺害があってさほど経っていない頃だ。彼はその失敗を、なにがしかの手で補うためにやってきたのである。馬鹿なことをした人間たちの歴史を、なんとかするために来ていたのだ。

だがその彼を待っていたのは、人間たちによる全否定という仕打ちだった。彼は見るからにすばらしい男であったのに、その当時、彼の周りにいた人間はそれを一切認めないどころか、すべてを否定したのである。ゆえに彼はそれだけで、ある日突然死んでしまったのだ。病死というのではない。霊魂が急に肉体から消えたのである。

馬鹿が馬鹿にしすぎたのだ。天使というものは時に、人間にひどいことを言われるだけで、こういう死に方をすることがあるのである。

霊的に高い存在というものは、感性が人間を越えている。だから否定的な冷たい言葉を浴びるだけで、生死にかかわる現象を起こしてしまうのだ。人はそれを十分に考えていなくてはならない。

北辰を務められるほどの高い魂には、人間の動物的な闇からくる恐ろしく汚い言葉を聞かせてはならない。馬鹿にされるだけで死ぬことがあるからだ。高いものとはそういうものなのである。

王というものが、王城と城壁で守られるのは、そういう下衆のはげしい文化から、王の魂を守らねばならないからでもある。

北辰を裸でおいておいてはならない。国を何とかできるほどの高い魂には、それだけのことをせねばならない。それは国として当たり前のことだ。

劉備玄徳は若くして死んだが、しかし死んでから、中国人は彼を激しく惜しんだ。あまりにいい男であったからだ。それゆえにあの、おそろしく壮大な偽史を創作したのである。三国時代などというものはなかった。曹操という人間はいて、魏という国はあったが、蜀も呉もなかった。諸葛孔明の美伝などはみんな嘘だ。

人間はいつも、馬鹿にして失ってしまったものの価値が後でわかると、あわてて何とかしようとして、こういうことをするのである。






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ポーラースター・システム・37

2017-06-18 04:12:47 | ポーラースター・システム

あなたの行うことの何と多いことよ。しかし、それは人々の視界から隠されている。
唯一の神。それ以外存在しない者。
あなたは一人で、あなたの心のままに大地を創った。そして、人類、大家畜、小家畜、
地上にいて、その両足で歩む全てのもの、空中にいて、その翼で飛ぶもの、カルゥとクシュの国々、
エジプトの国を創った。
あなたは、すべての人を、そのあるべき場所に置いた。


アテン賛歌


  ☆


アクエンアテンはエジプト古代史において一際光る存在感をもつ王である。唯一神アテンを掲げ、それまでのかなり堕落した多神教から、愛の唯一神を信仰する一神教への改革を断行した。

改革は様々な難と誤解にあい、汚されて失敗に終わったが、その試みは、数千年経った今でも伝えられている。彼は、偉大なことをなしたかったのだ。

イスラームの教祖であるムハンマドもそうだが、一神教を提唱する心には、北辰制を考えたかのじょの心と共通するものがある。馬鹿がはびこり、真実が嘘と紛れて誤解され、世が乱れに乱れている時、愛というものを中心に国と世界を立て直していこうという試みである。

事実から言えば、唯一神などというものは存在しない。神はそれはたくさんいらっしゃる。しかしアテンにしろアッラーにしろ北辰にしろ、それは神というより、永遠の愛の真実の隠喩なのである。

アクエンアテンは、当時の人間の教養から推測できる、永遠の愛の概念を、アテン神を採用することで果たそうとしたのだ。それによって、みだりに汚くなっていた当時の信仰を正そうとしたのである。

唯一の神、それ以外には存在しない者、ということばは、この世界には愛以外のものは存在しないというものだ。

一切の存在と幸福とあらゆる偉大な業績が起こすすばらしい現象を、保証する黄金の真理が、愛なのである。それを古代エジプト人の教養で構築しようとすれば、アテンというただひとりの神になったのだ。

この真実を中心におけば、すべてはよくなっていく、愛のまことを信じることは、すべての自己存在の存在価値を、まさに唯一の太陽のように認めることなのだ。

それこそが北辰制の根幹となる考えである。国家の体制を、愛の真実で構築しようという試みなのだ。

アクエンアテンの業績は今も正当に評価はされていない。当時の常識を根底から覆す試みは、社会の重鈍な抵抗にあい、挫折した。偉大なる失敗だ。だが彼はこれで終わる人ではない。

新たにこの地上に生まれ、またこの地上に永遠の愛の真理を打ち立てるべく、行動を開始するであろう。







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ポーラースター・システム・36

2017-06-11 04:13:22 | ポーラースター・システム


 だれも自分が見えないと言うことを気づかれないようにしていました。自分は今の仕事にふさわしくないだとか、バカだとかいうことを知られたくなかったのです。ですから、今までこれほどひょうばんのいい服はありませんでした。
「でも、王さま、はだかだよ。」
 とつぜん、小さな子どもが王さまに向かって言いました。
「王さま、はだかだよ。」


ハンス・クリスチャン・アンデルセン「はだかの王様」


  ☆



馬鹿というものは、ただ自分がよいものになりたいという、動物的な欲望だけで、あらゆることをする。

人から徳も富も姿も盗み、自分とは全く違う人間になって、いい目に会おうとするものなのである。人のためによいことをするという勉強などほとんどしたことのない、勉強の段階としては赤ん坊に等しい人間が、盗みだけで、王侯になろうとする。

ひどく気高いよいものになって、権力をかさにきて、主に動物的な性欲を満たそうとするのである。要するに、いい女とセックスをするためだけのために、神を盗むようなことでもしてしまうのだ。

人類史は、このような無知無明の段階にいる人間の、暴虐の嵐による苦悩の歴史だったと言ってよい。

馬鹿はあらゆる技術を弄して、自分を王侯に似せ、人々の尊崇を集めようとし、それを利用して我欲を満たそうとしてきたのである。人民の苦しみなどまだ感じることさえもできないような馬鹿が、王位になどついては、国に苦しみが満ちる。何万の人間の苦しみより、自分の一時的な快楽を優先するからだ。そんなことをしていてはいずれは崩壊するという予言を受けていながらも、馬鹿はそれをやめることができなかった。

ゆえにこの究極の時代になり、人間の感覚が進化し、その馬鹿を見抜くことができるようになっても、まだ王侯の位から降りることができないのである。

米国大統領という名を背負い、世界中の注目を浴びているあの男の正体を、世界中の人間が見抜いているのだ。だのに彼は、そこから降りることができない。降りればみにくい馬鹿を認めることになる。あまりに愚かなことをした馬鹿が自分だということを、認めねばならなくなる。

自分を見ている人間の目が、あの王様は裸だぞ、と言っていることに気付いていながらも、王様をやめることができないのだ。

それが馬鹿の結末である。嘘で真実の王からあらゆるものを盗み、王というものを馬鹿なものにしてきた人間の馬鹿の、成れの果てなのである。

人類は彼を、永遠に記憶するがいい。

そして二度と、同じことをやる馬鹿が出ないように、真実の王を国の中心に立てる体制を立てるべく、努力していくのだ。







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ポーラースター・システム・35

2017-06-04 04:14:22 | ポーラースター・システム


ああ! なんて気の小さい話なんだろう。世界中で自分たち以外はすべて穢わしいと、ユダヤ人が宣言したとは。

フィンセント・ファン・ゴッホ


  ☆


これはゴッホらしい言葉だ。彼は豊かにも清々しい男らしい人格だ。広い胸に人間を受け入れてくれる。どんなに痛いことをしている小さな人間にも、愛を注いでくれる。

小さなものが一生懸命働いて、自分を頑張っている姿を、彼は誰よりも愛している。だから、自分以外の人間の価値をことさらに貶める人間の考えには、真っ向から反対するのである。

あまりにも美しい人格だ。

このように豊かに広い人格を持ち、長い年月をまっとうなことをやってきて、大きく善功を積んできた人格に、画家などをさせているのは実にもったいないことだ。

それにふさわしい高い地位を与えれば、その徳は大きく社会に反映する。そして社会を大きく助けていき、たくさんの人が助かるものなのである。

人間をほとんど平等に扱い、広く深く受け入れてくれる、このような個性的な高い人格が、北辰という、国の中心に座れば、その個性が国に反映する。ゆえに、細かな差異にはあまりこだわらず、みなでやさしく受け入れあい、協力していくことのできる、美しい社会が実現に向かっていくのだ。すくなくとも、その動向の中で、救われていく人間が増えるのだ。

馬鹿は単なる嫉妬という低級な感情によって、このようなすばらしい人格の人生を真っ向から邪魔する。そして本来、社会運動を起こして大きく社会を助けていくという使命を持って生まれてきたこの魂を、画家の道に進めてしまったのである。

そしてその人生で彼が使うはずだった富を、自分たちが盗み、自分たちの人生をよくしたのだ。

それによって、ゴッホがこの人生で救うはずだった人間社会を、救うことができなかったのである。

この罪は、必ず支払われねばならない。







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ポーラースター・システム・34

2017-05-28 04:13:01 | ポーラースター・システム


障害は私を屈せしめない。
あらゆる障害は奮闘努力によって打破される。


レオナルド・ダ・ヴィンチ


  ☆



これは実にレオナルドらしい言葉である。時代の制限により、彼の表現は実に痛い形になったが、この人は本当は実に高い学究の徒なのだ。

高いことを永遠に求めていくことに、白いほど清らかな炎を燃やす人なのである。

天才という二つ名を与えられたが、彼の理想は芸術も科学も触れられぬ高いところにあった。人間の苦しみを、どうすれば消せるかということだ。

生きていく人間の暗い迷い、苦しみ、あまりにもおどろおどろしい呪いから発生する、人生の破壊。清らかに生きようとすればするほど、人に憎まれる。だからと言って馬鹿のように自分をごまかすこともできない。

嘘をつこうとすれば、多大な精神力を費やす。それが学究の徒というものだ。

その厳粛ともいえる思考で人間世界を見抜き、描こうとしていた。暗中模索などというものではない世の闇の中に生き、必死に何かを探していた。神を歌う宗教の世界にも魔がはびこっている。国は堕落の中をたゆたっている。理想ということばはあるが、夢のような幻としか見えないような世界だ。誰もが動物的な嫉妬に動かされて生きている。

人よりも優れたものを持って生まれたがゆえに、彼は人間のあらゆる下級な劣情にさいなまれていたのである。馬鹿というものは、彼のような存在には、醜いなどというものではないことをするのだ。

しかし、人の世を真の意味で救うのは、彼のような優れて高い人格なのである。その彼のような存在に、一介の芸術家としての仕事しかさせることしかできなかったというのが、当時の人間社会の貧しさなのだ。

霊的に高い彼の人格を見抜き、政権の中に取り込むことができたら、イタリアはもっと違う道に進めていただろう。

馬鹿というのはどうしても、国を誤らせるものなのだ。







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ポーラースター・システム・33

2017-05-21 04:13:21 | ポーラースター・システム

ブルゴーニュ大公。私は伏して貴君に心からお願いいたします。これ以上、聖なるフランス王国と戦いを続けるのはおやめください。聖なる王国の国土や城塞から、一日も早く軍を退いていただけますよう。そして私は、平和を愛するフランス国王の名代として、国王が名誉にかけて貴君との和平を望んでいることをお伝えします。

ジャンヌ・ダルク


  ☆



現代の人類文明は、石油に頼っている。ゆえに石油資源が枯渇すれば、人類文明は一気に斜陽を浴びる。

その流れの中で、衰亡の坂を転げていく国は多く出てくるだろう。フランスはその可能性を大きく持つ国である。なぜならフランスは、ジャンヌ・ダルクを殺し、それがゆえに、この世界に民主主義を最も早くもたらしたという事実を背負う国だからだ。

自由の女神はフランスからアメリカに贈られたものだ。それはアメリカの幸福の象徴になっているが、しかしそれは、アメリカに真実の幸福をもたらしはしなかった。アメリカはフランスからもたらされた自由の思想の許に大きく発展していったが、それゆえにこそ、大きな難をも世界に投げかけたのである。

人類の迷いは、王様など馬鹿にすればいい、市民が自分で勝手になんでもやっていいのだという、フランス革命を実行したフランス市民の心の影から発したのだと言っても過言ではない。

フランスはその大きな罪を背負っているのだが、未だに何もしようとはしないのだ。ゆえにこの人類文明を支えている礎がなくなれば、一気に国の業が押し寄せてくる可能性があるのである。

ジャンヌ・ダルクが天命を全うできていれば、君主制はもっと長引くはずだった。民主主義の実現はもっと遅れるはずだった。実に、トランプが現れる前に、人類は次の段階に行けるはずだったのだ。

馬鹿なことをしすぎるという経験を見ないままで、人類は次のもっと高い段階に行けるはずだったのである。

ゆえにこの時代、人類の経験をあまりにも深い闇に落としたという責任が、ジャンヌ・ダルクを殺したフランスに生じるのである。

ゆえにフランスは、このまま何もしないでいれば、いずれ滅亡の悲劇を浴びぬという保証を得られない。

人類の歴史は、これから人類が思いもしない方向に進んでいく。その時代を乗り切っていくためには、今から、国として何かを人類社会のために実行し、国としての善功を積んでおかねばならない。

人類の未来は、地球資源よりも、人類自身の徳によって開かれていくのである。






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ポーラースター・システム・32

2017-05-14 04:13:35 | ポーラースター・システム

いつだったか、PTAの会長なんかもしたこともありました。あのとき、本当はとても苦しかったんだけど、他にやる人がいなくて、わたしがやったのでした。一年間、一応会長はやったけれど、いろんな人が助けてくれて、何とかなった。わたしはただ、みなに、ありがとうとか、おねがいしますとか、本当に助かりますとか、言っていただけだったのです。ほとんどはそれだけ。やらなければならないことはもちろんやりましたが、やったことのほとんどは、みなに、心から感謝して、どうかみなでいいことをやって、みながいいことになるようにと願っていただけでした。

真実


  ☆



今日は北辰制の実践例について語ってみよう。ご承知の通り、かのじょは一時期、子供の通う小学校でPTAの会長をしていたことがあった。

天使にそういうことをさせることは、人間にとって実にまずいことではあるのだがね、しかしこの実例は使える。どんな小さなことにも、そこから芽を出していける何かがあるのだ。

かのじょは一応会長の座にいたが、活動らしい活動はほとんどしていなかった。ただやっていることは、定期的な会合に参加し、行かなければならないところに行っていただけなのである。

実際の運営を主としてやっていたのは、教頭だった。

かのじょは会長として、一番上にまんじりともせず座っていただけなのである。

元から引っ込み思案の方だったが、この人生ではおとなしい女性になったので、その性格に拍車がかかった。おとなしく家にいて、詩文など凝っているほうがらしくていいと思っているのに、なぜかそういう場所に引き出される。かのじょは疲れを感じながらも、一生懸命にその任を果たそうとしていたのである。

しかしできることはと言えば、冒頭の文にあるようなことだけだったのだ。皆の存在と価値を暖かく認めて、助けてくれる人皆に頭を下げ、心からありがとうと言うことくらいだったのである。もちろん、影で、みなの活動がよいことになるようにと、いつも神に祈っていた。

だが、たったそれだけのことで、その年のPTA活動は実にうまくいったのだ。後にも、あんなにいい活動はなかったと人に言われるほど、楽しいものになったのである。

活動に参加したものは、かのじょの真心の美しさを感じ、それぞれの真心をまっすぐに表現した。ミシンを使えるものはミシンを踏んで、バザーに出す品物をいくつもつくった。キャンプに必要な機材を持っている者は喜んでそれを差し出した。誰も、痛い文句を言わなかった。みんなでやることがとても楽しく、みなでよいことができて、それは幸せなことになったのだ。

トップにいる人間が、真心の美しい愛の人間であるというだけで、ことはこれほどうまくいくのである。

これを応用しない手はない。馬鹿にせず、学べるところを学び、自分の活動に応用してみなさい。真実の愛の人間を見出し、それを頭においてみるのだ。そして実にいい活動をしてみるのである。

いかに立派な人間に見えようとも、嘘偽りの人間に頭をまかせていては、その活動はうまくはいかない。だれもが、頭にいる人間を真似て、嘘ばかりで物事をやろうとするからだ。人を馬鹿にして、嫌なことはみな人にやらせようとし、自分では何もしようとしなくなる。

北辰制が、この世界に確かな形として立ち上がるためには、様々な人間がこれを実践し、その経験を深めていくことが肝要だ。






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ポーラースター・システム・31

2017-05-07 04:12:58 | ポーラースター・システム

1837年、アロイス・ヒトラーはシュトローネス村でマリア・アンナ・シックルグルーバーの私生児として生まれた。


Wikipedia


  ☆



アロイス・ヒトラーは、かのアドルフ・ヒトラーの父である。私生児という事情から生まれた複雑な環境に育ち、暗がりにひずんだ人格が生じた。この人格は、アドルフの性格に深く影響を与えたと思われる。

美しい人間ではない。この人間から、あのすさまじい虐殺を行った人格が生まれたのだが、このアロイス・ヒトラーが非凡な性質を人々に感じさせるのは、今でも、この人間だけが、アドルフを愛しているからである。

何百万人のユダヤ人にとっての宿敵以上の憎悪の対象として、永遠にぬぐえない罪の影を深く人類世界に刻した一人の愚かな男を、ただ一人、この男だけは愛しているのだ。

なぜか。自分の子だからだ。それゆえに、捨てられないのである。自分が、父親に捨てられた私生児だったことも影響しているだろう。捨てられた子供の悲しみが霊魂に刻されたものであるがゆえに、あまりにも厳しい我が子を、見捨てることができないのだ。

その罪によって人類世界を追放されたアドルフ・ヒトラーが、この人類世界に帰ってこれる可能性を有しているのは、ただひとり、この男だけが彼を愛してくれているからだ。もし自分の罪を支払うことができて、帰ることが許されたとき、この男だけは、アドルフを迎えてくれるのである。

放蕩息子の帰還をよろこぶ父のように、この男だけは、アドルフの帰還をよろこんでくれるのだ。それがどんなに未熟な人格であろうと、これを美しくないと言い切ることができる人間がいるだろうか。

愛とはこういうものなのである。

国の権力者となり世界中に暴虐の嵐を振りまいた独裁者を救うことができるのが、たったひとりの小さな男の真実の愛なのだ。どんな馬鹿をやる人間にも、その真実を信じて耐えてくれる愛がいる。深い罪の影を持っている人間も、その懐の中に生きる場所を作ってくれる。そんな愛がある。それが真の愛だ。

国の中心には、そのような愛をすえねばならない。そうすれば、深い罪を持っている人間も、そこで生きることを許されるからである。その未熟な人格がなんとかなるために、努力をしてくれる人間を、遣わしてくれるからである。高い愛を持つ人間は、罪深い暗闇に心が落ちた人間も、自分の国の民ならば、愛してくれるのだ。そして導いてくれる。

愛が真ん中にあるからこそ、あらゆるものが生きていける世界が広がる。

このような愛を、馬鹿にしてはならない。自分を何とかしてくれる愛を、殺してはならない。そんなことをすれば、国が亡びる。人間が生きていけなくなる。

国を愛してくれる高い魂を、殺してはならない。もしそんなことをすれば、イエスを殺して滅びたユダヤのような運命が、その国に訪れるだろう。






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ポーラースター・システム・30

2017-04-30 04:12:53 | ポーラースター・システム


韓藍の悲しみの清む君の目に国を思ひて沈む日を見る


アンタレス



  ☆


先の3月に、韓国では大統領を罷免するという事件が起こった。たくさんの大統領を知っているが、これほど猛スピードで罷免された大統領というのを、朴槿恵のほかにわたしは知らない。

嘘か本当かもわからぬおかしなうわさが起こり、朴槿恵を引きずり落せと言う韓国民のデモにはすさまじいものがあった。あれほどの愚民の塊をも、わたしは見たことがない。

小さな傷だ。ことさらに言うほどのことでもない。政権を倒す理由としては実に弱い。それなのにまるで国を滅ぼそうとしたかのように言われて罷免される。なぜそうなるのか。もちろんそれは国民が朴槿恵に激しく嫉妬しているせいだ。なぜか。彼女が実に美しい女性だからだ。

阿呆の心の下層に流れる真実は、そんなところだ。実に汚い。大見得を切った正義の衣の下には、虫けらのように低い心がわだかまっている。

韓国という国は、歴史的に、ずっと大国に依存してきた。大陸に漢や唐という大きな国があり、自分の価値観も誇りもそれに依存しすぎてきたきらいがある。自国独自の気風を育てることを怠ってきた。人を馬鹿にする理由や価値観を、隣接する大国から持ち込み、それを頼りに互いを馬鹿にしあってきたのである。

ゆえに大軍を為す愚をせき止めるに有効な経験を持たない。自分で自分をやらず、他人に頼ってきた人間ばかりがたくさんいるからだ。彼らは自分を自分でやる人間の真実を知らない。くだらない人間でも、自分を発動させるだけで、時には国のために痛いことができることがあるということを、まだ経験的にもほとんど知らないのだ。

よって、朴槿恵ほどのすばらしい人材を頂きにおいても、すぐにそれを平気で引きずり落すことができるのである。馬鹿は嫉妬だけを理由に何をするかわからない。朴槿恵がどんな気持ちで国をなんとかしようとしているか、その心を理解しようともせず、ただ彼女が美しいことが許せないという理由だけで、あたら優れた政治家をだめにするのだ。

こんな国には、民主主義の体制は大きな害になる。馬鹿が国を駄目にする。

愚民の害を抑え、国をなんとかしていくためには、優れた人格に安定した力を発揮させることのできる体制が、ぜひとも必要だ。

北辰制を、この地上に打ち立てることができなければ、韓国のような国に未来はない。







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ポーラースター・システム・29

2017-04-23 04:13:28 | ポーラースター・システム

どうか神よ
使命あり力ある人々をお導きになり
その方々のお力が存分に発揮されることによって
国がよくなっていき
そして人類が救われますように


真実


  ☆



これを知っている人もいるであろう。これはかのじょが国王を代行していたころに、毎日神の前に出ては祈っていた言葉の一部である。

実に美しい祈りだ。かのじょは人間を信じていた。力高い心高い人間がいることを信じていた。その力と心を信頼していた。それに神が光を注ぐことができれば、国を良い方に導いてくれるものだと信じていた。

これを影から盗み聞きし、馬鹿にしていたものは屑である。なぜならこの祈りによって、実際国は救われていたからだ。かのじょの心が真実であったので、それによって霊界が動き、国を助ける活動が実際に行われていたのである。

国王というものは、こういうことができるものなのだ。その個性と徳によって、国は彩られ、大きく狂わずに、何とかなっていくものなのである。

民主主義社会は人民に権利を与え、自由な暮らしを与える。豊かさは余暇を与え、そのゆとりが人間を堕落志向に火をつける。

馬鹿が自由と権利を得てやったことは、特に美しい女を影から集団でいじめるということだった。ほかにはほとんど何もやらなかったのだ。実際馬鹿というものが興味を持つのは、何よりもセックスだ。そしてその相手となる、美女なのである。

馬鹿は美女しか見えなくなった。あふれるほどもてあました時間と人間の毒を、美女を馬鹿にすることのみに注いだ。馬鹿な男は美女ばかり追いかけ、馬鹿な女はそういう男を独り占めする女に嫉妬して嫌なことばかりした。

そしてあろうことか、国を支えていた国王を狙い、大勢で馬鹿にしまくったのである。

民主主義は、このような人民の下層にいる馬鹿に、力を与えてしまう。阿呆ばかりやるやつが大勢で固まり、あまりにも愚かな活動を起こし、国を誤ってしまう。

いずれこのことは、大きな反動になって馬鹿に帰っていく。民主主義のもたらした自由と権利を振りかざし、国を危機に追いやったものは、もう二度と民主社会か、あるいはそれよりも発展した人間社会に生まれることはできない。

国が人民を虐げている国に赴き、痛い思いを死ぬほど味わわねばならない。

自分の最低の欲望をかなえるために、馬鹿をあふれるほどやり、国を馬鹿にしたからである。







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