春も深まり日差しが日増しに濃くなってきますね。空はかすみがかって、一面に薄布を敷いてあるかのようです。太陽の光がその薄布に、丸い絵を描いている。季節の時が進むにつれ、花も刻々と姿を変えていきます。まあ今日は、この5月に撮りためた花の写真などを紹介したいと思います。
最初は、ムラサキカタバミ。どこにでも咲いている花ですが、こうして見ると、世界のためにすごく大切な秘密のことをしている魂が、きちんとそこに座っているようでとてもきれいだ。今この花は、あちこちでいっぱい咲いていますよ。きれいで高貴な魂は、それはたくさんいて、野のすみっこや道端などに、何気ない顔をして咲いているんだ。
これはニワゼキショウ。5月ごろになるといつも咲いてくれますね。カメラを向けると、いつも不思議な光る星のように映ってくれます。カメラを向けても、なかなかきれいな顔をしてくれない花もたくさんいるんですけど、この花はいつも、わたしのカメラに素直に微笑んでくれて、いい顔をしてくれます。きっとわたしの魂のために、秘密の仕事をしてくれているんだと思う。だからきれいな写真が一杯撮れるんだと思う。花にはそれぞれ、大事な秘密の仕事があるんだ。野にこの花が群れていると、本当に星が群れているかのようです。なつかしさを感じるのはなぜだろう。
ヒメジョオン。最近ようやく花を開き始めました。盛りはこれからですね。白い透き通った毛のような繊細な花弁がきれいだ。目立たないところで、いつも正しいことをしているとても高貴な星のようだ。
サツキかな。ご近所のお庭で咲いているのを撮らせてもらいました。紅が光っているようで美しいです。この花が咲くと、まるで花の色が大気を紅で温めてくれているような気がします。何か楽しいことがいっぱいありそうな予感がするなあ。
アカバナユウゲショウ。この季節、ここらへんでよく咲いている花です。今年も咲いてくれました。昨日か一昨日、見つけたばかりだ。思いもしないところに、きれいな紅の花に出会うと、何かうれしい。心に灯をひとつもらったような気がする。
何かのサボテンの花。名前を調べるのが面倒なので。ご近所のお庭に咲いているのを、撮らせてもらいました。赤い色が清らかで光っているようだ。すごくきれいですね。
おなじみのナガミヒナゲシ。今年はどうしたことかな。あまりナガミヒナゲシに出会うことがありません。去年はそれはたくさん、あちこちに咲いていたのに。今年出会ったのは、この花も含めて二度だけです。少し悲しげに見えるのは気のせいだろうか。何か寂しいことでもあったのだろうか。
他にも紹介したい花はたくさんあるのですが、今日はこれくらいでやめておきます。残りの花は、フェイスブックのアルバムの中に放りこんでおきますので、暇があったら見てください。
五月の花は明るくてとてもきれいだ。世界がうれしいことでいっぱいのようだ。空に聞こえない誰かの歌が響き渡っているかのようだ。季節の神様は見えないところで、極小の繊細な筆で、大きな季節の絵を描く。