韓藍の悲しみの清む君の目に国を思ひて沈む日を見る
アンタレス
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先の3月に、韓国では大統領を罷免するという事件が起こった。たくさんの大統領を知っているが、これほど猛スピードで罷免された大統領というのを、朴槿恵のほかにわたしは知らない。
嘘か本当かもわからぬおかしなうわさが起こり、朴槿恵を引きずり落せと言う韓国民のデモにはすさまじいものがあった。あれほどの愚民の塊をも、わたしは見たことがない。
小さな傷だ。ことさらに言うほどのことでもない。政権を倒す理由としては実に弱い。それなのにまるで国を滅ぼそうとしたかのように言われて罷免される。なぜそうなるのか。もちろんそれは国民が朴槿恵に激しく嫉妬しているせいだ。なぜか。彼女が実に美しい女性だからだ。
阿呆の心の下層に流れる真実は、そんなところだ。実に汚い。大見得を切った正義の衣の下には、虫けらのように低い心がわだかまっている。
韓国という国は、歴史的に、ずっと大国に依存してきた。大陸に漢や唐という大きな国があり、自分の価値観も誇りもそれに依存しすぎてきたきらいがある。自国独自の気風を育てることを怠ってきた。人を馬鹿にする理由や価値観を、隣接する大国から持ち込み、それを頼りに互いを馬鹿にしあってきたのである。
ゆえに大軍を為す愚をせき止めるに有効な経験を持たない。自分で自分をやらず、他人に頼ってきた人間ばかりがたくさんいるからだ。彼らは自分を自分でやる人間の真実を知らない。くだらない人間でも、自分を発動させるだけで、時には国のために痛いことができることがあるということを、まだ経験的にもほとんど知らないのだ。
よって、朴槿恵ほどのすばらしい人材を頂きにおいても、すぐにそれを平気で引きずり落すことができるのである。馬鹿は嫉妬だけを理由に何をするかわからない。朴槿恵がどんな気持ちで国をなんとかしようとしているか、その心を理解しようともせず、ただ彼女が美しいことが許せないという理由だけで、あたら優れた政治家をだめにするのだ。
こんな国には、民主主義の体制は大きな害になる。馬鹿が国を駄目にする。
愚民の害を抑え、国をなんとかしていくためには、優れた人格に安定した力を発揮させることのできる体制が、ぜひとも必要だ。
北辰制を、この地上に打ち立てることができなければ、韓国のような国に未来はない。