世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

眠りにつく前に

2012-11-30 15:37:00 | 生命

冒頭の写真は、おなじみのチャバネセセリです。お得意ですね。どこにでもいる普通のチョウチョだけど、近くから見るとこれほどきれいなチョウチョはない。

地味な服を着て、目立たずにいて、それでも、その白い星が光っていて美しい。そして翅を広げると、瑠璃色の本当の心が見えて来る。

本当の美しさとはこういうものだ。滅多に見せるものじゃない。ただ、香りだけはごまかせないから。どうしても、ばれてしまう。そのチョウチョの心が、とても美しいことに。

そういうのが、好きだなあ。わたしは。論語に言う、ひとしらずしてうらみず、また君子ならずや。

人が自分のことなんか何も知らなくても、別にかまわない。本当に立派な人は、真実美しいから、それだけでいいのだ。



ご近所のサザンカの写真を撮ってきたときに、花に紛れ込んできたスズメバチをとりました。ちょっと怖いですけど、こうしてみるとかわいい。
おそろしい蜂ではありますけど、きれいなサザンカのところにきて、それはうれしそうだ。蜂のたぐいは強いエネルギーを持っている。



これは、ほんの2,3日前に撮ってきたカマキリ。ハラビロカマキリだと思うんですが、買い物に行く途中、子供が見つけてくれて、あわてて家にカメラをとりにいって、撮ったものです。もう11月も終わりだというのに、まだ生きていてくれた。翅もまだ傷んでいなくて、きれいな姿です。卵はもう生んだかな。

もう11月も終わりです。虫たちも眠りにつく。しばらくは会えなくなる。
同じ季節のめぐりの中で、また春にもう一度出会うために、眠る。卵の姿で、あるいは蛹の姿で、またあるいは成虫の姿で、寒い試練の季節を乗り越えてゆく。

来年もまた会おうね。


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11月の終わり

2012-11-30 07:07:39 | 花や木
月末お花特集です。しばらくお花の紹介ができないので、今日はたくさん紹介します。いつもの面面が多いですけど。冒頭のピンクの菊の花は、お向かいの家の門前に毎年咲いてくれる菊の花。とてもよい友達です。わたしがつらい目にあっているとき、ほんとにその事態に怒ってくれて、いろいろと助けてくれました。



この黄色い菊の花は、前にも詩をつけて紹介したことがありますが、とても強い菊の花です。近所の空き地に咲いているのですけど、すごい花。菊としても、すごい花です。本当にこの世界には、何気ないところに、素知らぬふりをして、すごいものがいるんですよ。これ以上は言えませんけど。



シオン、じゃないかな。これもキクですね。お隣の家の庭先に毎年咲いてくれます。この花は、どちらかというと、わたしが苦手みたいで、写真に撮ると、複雑そうな顔で写ってくれたものですが、今年はどうしたことか、よい顔で写ってくれました。ほんとうにきれいです。



ツワブキ。これは最近咲き始めましたね。この花が咲くと、もう冬だな。ご近所の庭に咲いているのを撮らせてもらいました。姿勢の正しい、美しい花です。



ヒナギク。斜めお向かいのおうちの庭に植えられていました。ピンクがかわいいですね。見ていると深い愛を感じます。



これは、いつもいくスーパーで売っていた菊の花。だと思うんですけどね。薄い黄色に本の少し紅がふちどっているのが、すきとおっているようでとてもきれいだ。この花にも、とても美しい愛を感じる。



ピンクの花。なんていう花かは知らないのですけど、これもスーパーで売っていたのを、勝手に撮らせてもらいました。ほんとうにきれいだな。なんだか深くわたしを愛してくれている感じがする。



フウセンカズラ。近所の空き地にまだ咲いています。はかなげで今にも消えて行きそうな小さな花なのに、消えて行かない。もう風が寒いだろうに、まだ咲いている。きれいな花だなあ。この花も、いつもわたしを励ましてくれたものでした。



最後は、オトメツバキ。わたしのうちの庭に、毎年咲いてくれる花です。うちの庭に咲いてくれる花は、やはりなんとなく、違います。家族と同じようなもので、家族だと、いろいろとあるから。それでも咲いてくれる。見てると、ちょっと怒ってるような顔もしてるでしょう。家族の花は、よそのお庭の花よりも、しっかりと家族をしかってくれます。それがなかなか、人間にはわからないんですけどね。

今日はお花をいっぱい紹介しました。午後にもう一回更新します。11月にもまだきてくれた虫など、紹介します。ではまたそのときに。


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銀河鉄道

2012-11-29 07:40:58 | 詩集・試練の天使

あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の  つばさ
あをいめだまの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。

オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。

大ぐまのあしを きたに
五つのばした  ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。



ふえを ふきながら
ひとり
ともだちを まっていた
しずかな 野辺で

わたしは うごけない
こぐまの ひたいに
すわっている

ともだちは やってきた
ようやく
ながいながいあいだ まっていた
ともだちは



みやざわけんじ



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アンタレス

2012-11-28 07:17:18 | 詩集・試練の天使

灰色の夢の中を 泳いでいた

 あれえ?
 おれは だれかに
 なれてるんやあ…

燃える巨人が
たおれてゆく
本当の巨人が
にょきにょきと生えてくる

ゴミの中で
貧乏人が 目を覚ます
けしてみてはならなかった夢から
貧乏人が 目を覚ます

夢 だったのか
ゆめ だったのか……

ウルトラマンが 倒れる
アンタレスが 起き上がる

 ウルトラマンて ふ
 間抜けな顔して 寝てやがる
 馬鹿な奴なんだよ 本当は
 あほか おれは

ジィ……ザァ…ス………



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アルファ・ケンタウリ

2012-11-27 06:46:29 | 詩集・試練の天使

アルファ・ケンタウリ アルファ・ケンタウリ
お降りの方は あしもとに
おきをつけ ください

つぎは ふらんじごく 一階
ふらんじごく 一階
お降りの方は ボタンを
押して ください

なお このバスは
ふらんじごく 一階から
二十階へと 順次
くだって まいります

おはやめに 降りたほうが
おとくかと ぞんじます



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石炭袋

2012-11-26 05:21:27 | 詩集・試練の天使



 なつかしき 

     ながみをいだき  

           つかみよせ  

               むせびなかむぞ 




 かへりこよ いま

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ポラリス

2012-11-25 05:09:13 | 詩集・試練の天使

せいをなすに
とくをもって す

たとえば
ほくしんの そのところに
いて
しゅうせいの これにむかうが
ごとし


まつりごとには
ただしきものを ただしきと
ただしくおもえるものが すわるとよい

たとえば みょうけんの
まなざしの まんなかにいて
すべてのほしが 
それをめじるしに
うごいていくように


こうきゅう


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カノープス

2012-11-24 07:01:35 | 詩集・試練の天使

みんしゅしゅぎは 
だらくする
ばかばかりが のしあがる
せかいになる
すべてがくさる
そのまえに
ただしきものが くる

あらしのまえの
じゅんびをせよ
ひっくりかえる
あたらしき光がみえる
おどろきを
あじわう

じゅんびをせよ


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ルネサンス-復活

2012-11-23 05:21:06 | 詩集・試練の天使

うつくしくうまれすぎた
男というのはもう
おとこではないの
おんななのよ

ののしられ
はずかしめられ
たおれ
つぎつぎと しんでゆく
きえてゆく
それでもいいと
いった おとこはもう
おとこではないの

すずしいひとみに
薔薇がやどる
くちびるが あまくひらく
かみがおどる
わたしはだれ
どこからきた
なにをしにきた
わかる
すべてを よみがえらせるために
わたしはいま おんななのだ

のりこえる
たえつづける
かべをぬける
てんじょうをぬける
じぶんを こわしてたたかう
すべてをやった
女はもう おんなではないのよ
おとこなの
わたしはいま 男なの

薔薇の目に 水晶が開く
くちびるが しじまにとじる
ほほえみを つるぎにかえて
かまえる
おまえを
ころしにきた



復活せよ
人類よ



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みんなの責任

2012-11-22 06:02:38 | 詩集・試練の天使

せいふの せいじゃありません
みんなの せきにんです

ぷらかーどをたてて
おうだんまくひろげて
デモをしても
ばかになるだけなのよ

そこのひと
きのう
やくしょのきんこから
10えん
ぬすみませんでしたか

そこのひと
さいきん かいしゃで
タクシーだい けいひで
おとしたでしょう

みんな じぶんのとくばっかり
かんがえていると
どうなるかってこと みえてないのね
かんたんなことなんだけどね

みんなが きれいだと
たいへんなことは なにも
おこらないのよ?

せいふの せいじゃありません
みんなの せきにんです



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