今日は切り絵の下書きや鉛筆で描いた素描など紹介します。
冒頭の少年の素描は、わたしが何だか気分的に怒っていたときに、殴り描きのように描いてしまったもので、そのときの気持ちが乗り移ったかのように、この少年、なんだかものすごく怒っているように見えます。
もう少し手を入れて、切り絵の下書きにしてもよかったのですが、なんだかその必要はないような気がして、要するに、これだけで十分に作品になるような気がして、そのままにしておくことにしました。
これはもちろん、ドラゴン・スナイダーの下書き。カメラのレンズに汚れがあったので、目のあたりが少しかすんでますが。
切り絵の制作手順としては、まずスケッチブックにラフを描き、それをもとに線を整理します。つまりは、「少年」のような感じの絵の、荒い線を切り絵にしやすいように、太さを調整していくのです。それでそれに、トレーシングペーパーをかけて、シャープペンシルで原画から線を写し、そのトレーシングペーパーにうっすらとスプレーのりをかけて、黒や青や紺の紙に直接貼り付けて、四五度のデザインカッターで、丁寧に切っていきます。
什さんです。絵を差し替える前の、没にした切り絵の原画です。原画は結構きれいなのですが、切り絵に切るときに少し細部を失敗したので、やはりそこが気になって、新しく原画を描き、切りなおしました。
こうしてみると、鉛筆で描いた下書きにも、味があります。切り絵のシャープな美しさもよいですが、鉛筆で描くやわらなか線もなかなかによいです。