普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

中高年の方へ(設備と人体の健康)

2007-11-20 15:57:55 | 少子高齢化

 昨日は柄にもなく金融問題について素人考えを書いたが、今日は私の元専門だった設備保全と医療(これは全くの専門外)の関係について書いて見たい。

 昨日の読売新聞で気になる報道を見つけた。
 それによると、
厚生労働省の調査による2005年の市町村のがん検診の受診率は、12・4~22・3%と低迷しているそうだ。
 受診率向上を阻む障害(複数回答可)について、「市町村の財政難」を挙げたのが42都道府県と最も多く、「住民の関心の薄さ」の34道府県、検診の対象者数や受診率など「基本データの不足」の33都府県を上回った。
そうだ。

 私が気にしたのは、「住民の関心の薄さ」で実施しない道府県が34にもなることだ。
 詰まりがん検診は、私たちの市のように一般の定期健康診断と同時に行われることを考えれば、34の道府県が健康診断に対する「住民の関心の薄さ」に困っていることを意味するからだ。
 そう言えば私の住む町内でも毎年市が実施する定期健康診断に必ず行く人は限られているようだ。

[設備の健康管理]
 私がもと関係していた、設備保全では古典的な「バスタブ・カーブ」言う設備の使用年数とその故障率の関係つついての理論がある。

 詰まり上図のように使用時間と故障率の関係の曲線がバスタブ(浴槽)に似てるので付けられた言葉だ。
 製鉄や化学などのように種々雑多な機械や装置を組み合わせたプラントではそのスタート当初は故障が多いが、次第に安定して故障が減ってくる。
 然し上図のように点検を行い都度メンテナンスすることで、その寿命が伸びてくる。
然し設備が古くなると磨耗や材質の劣化などで次第に故障が増え、遂に使用停止までなる。
 これは新規開発の自動車や飛行機、複雑な工業製品などにも当てはまる。
 然し特に日本の上記のような製品は品質が当初から安定していて、初期の故障が殆どと言ってないこと、飛行機などは飛行中の故障は墜落を意味するので、使用後期の曲線はごく短いものになる。

[人体の健康管理]
 人体も色々な臓器の組み合わせでできているので、上記のバスタブ曲線が当てはまるようだ。
 この場合も設備と同じように人により差があり、生まれつき病気知らずの赤子もいれば、私のように虚弱体質で小学校に上がるまでは病気ばかりで下記ようなカーブにそのまま当てはまる人もいるし、特別な健康法なしでも長生きする人もいれば、健康法オタクの人でも早死にする人もいるが、平均的な人の健康と年齢の関係については下図のようにやはりバスタブ曲線になるようだ。

 一般の人は会社に入社したての時は殆どの人が元気で病気などには殆ど罹らない。
 然し40台からそろそろ病気に罹る人がぼちぼち出てくるが、それで欠勤したりする人はまだ少ない。
 問題なのは人体の良くできた所で、臓器の一部に異常が発生して図の罹患率が上がりだしても、自覚症状が無い場合が多いし、もしそれがあっても忙しさにかまけて放って置いても何とかやっていけることも多い。

 40台から60台になるにつれて症状が悪化して定年になって、現役時代の緊張が抜けてから発症する人が出てくる。
 それが人生後半の罹患率の急激な上昇だ。
 そして曲線の終端で人生の終わりとなる。

[40才からの健康管理]
 それでお勧めなのは、そろそろ問題が出だす40才ころから定期的な健康診断を受診し、問題があればその都度適切に処理して置くことだ。
40才台なら入社後に不摂生な生活か生じた、例えば血液検査の数字の曲線が示すように悪化の程度も知れているのでまだ十分に改善する余地は十分だ。
そのためには
私が
高齢化問題(年寄りが考えた)
で「若いときから健康に注意すること」と書いたが具体的には、仕事もラインの仕事から管理業務に変わる時期、そして身体も少しづつガタが来始める40台に一度、自分の進む方向とともに身体の健康のことを見直しても十分に間に合う。。

 そのための方策として私の乏しい経験からいえば、
1.若いときから健康に注意すること
(1)常に食事、運動など健康状態に気をつけること。
   (禁煙も決心の時期だ。)
(2)毎年の健康診断には、必ず参加すること。
(3)検診の結果に異常がでたり、体に異常を感じたら直ぐ医者にかかること。
(4)素人が適切な方法を考えるなど出来ないのは当然だから、出来ることは良い医者をより評判の良い病院を変えること。
(5)その為には、いろいろな健康に関する情報を集めておくこと。
 知人からの病院の評判に気をつけて覚えて置くこと。
2.永続的な趣味を持つこと

 趣味には登山、水泳など身体を使うものと、語学や短歌など頭を使うものを二つ以上持つのが望ましい。特に健康に関して言えば、運動はほぼ絶対条件といって良い。
 そうすれば、図で示すようにカーブが長くなり(寿命が伸び)、定年以後の第二の人生を多いに楽しむことができる。

 私の住む僅か百戸の小さな町内会で私の聞いた範囲でも、多くの人達が平均年齢に達しないまま一生を終えた人達を知っている。
 現役時の飲酒→心臓病→医者から止められていた喫煙→心臓発作
 現役時の飲酒→心臓病→心臓発作(一般病院にかかっていた)
 喫煙→肺ガン
 現役時の飲酒→定年以後は飯がわりの飲酒→肝硬変(2人)
 現役時の飲酒→消化器系疾患→惚けの発症→食べ物を喉に詰める
 年金受給年齢に達した年に種類不詳のガン(女性)

 残った70~80台の約15人のなかにも、現役時の飲酒や飽食などの不摂生で、消化器系ガンを発症したり、心臓手術後のリハビリで糖尿病の持病に困って居る人、脳梗塞で寝たきりになっている人、家に閉じ籠もりで歩行能力の低下(2人)などなど元気な人の数を数える方が早い位だ。

 そう書いてきて気がついたのは特記した以外は皆男性、そしてその殆どが定年後の定期健康診断を受けてないことだ。

 これから考えると特に男性は現役後半から定年後までも、自分の健康管理に無関心だったことが想像される。

 然し、私は上記のような人達を批判する気は全くない。
 人にはそれぞれのやり方があり、それで悔いのない一生を送れば、それで残された家族を泣かさせないかぎりは良いと思う。

 私は、唯今現在の忙しい仕事にかまけて、人生の後半を悔いを残しながら過ごす人が少しでも減ることを祈るばかりだ。

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