このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
ホテルの瀟洒なレストランで子供たちにビュッフェランチをごちそうした。
二人ともうきうきとした表情で肉料理、魚料理や小鉢をせっせと運んでくる。
父親としては、その楽しげな様子だけでもう十分である。
そんなことを考えながらチーズケーキへフォークを入れると、枝先に固いものが当たった。
フォークとナイフを使って取り出してみると、それは透明な珠玉だった。
あわてて周囲を見渡すと、少し遠くの窓際の席にざしき童子、いや、千珠姫が一人で掛けていて、こちらに小さく手を振っていた。
彼女らしい茶目っ気に、自然と頬が緩んだ。
「知り合い?」
息子に尋ねられた。
見えるのか?
「え?」
息子にも見えるらしい。
皿の上の、クリームのついた珠を眺めながら僕は言った、とてもお世話になった方だ、一緒にお礼とご挨拶に行こう。