行きつけの床屋さんから聞いた「担任の先生から息子を褒めてくれる話し聞くと、ご飯を3日間抜いても大丈夫なくらい嬉しい」という言葉。今日の朝日(1/18「折々のことば」)と内容は違うが、ふと思い出した。中学時代、繊細だが傍若無人だった彼の、思春期真っ盛りの我が子に対し一喜一憂する父親ぶり。電話ボックスに化けた母狐みたいな気持ちで心温かくなった波風氏。
谷内六郎『北風とぬりえ』の表紙絵も思い出した。若いキツネが好きになった女キツネと話しをしているようでもあるし、都会に出てきたキツネが田舎の親キツネにかけているようでもある。目の縁を赤らめ真剣な顔。通りすがりにある電話ボックスなのに人間の目には映らない。
理由はとにかく、「かあさん、ぼくうれしいよ」って言われたら、世の中の母さん全員は間違いなく嬉しいに違いない。逆に、子どもは滅多にそんなことを言わない。母親から何度も何度も「かあさんは嬉しいよ」と言われて育った波風氏なのに、「かあさん、ぼくうれしいよ」と言った記憶が無い。
膝のストレッチをしていたら、10年ぶりに正座ができるようになった。大病の退院並に嬉しい 大江健三郎著『セブンティーン』読む。巻末の解説で50年間の疑問(大学の卒論テーマ)が少し氷解。今日からやっと続編(昨年やっと全集収録)読める。風速41キロ、氷点下7℃、一日降雪、やっとというかやっぱり来た本格的な冬。