月曜日の夜、山形交響楽団第176回定期演奏会を聞きました。会場はいつもの山形テルサ・ホール。ステージと客席がとても近く感じられる、響きのよいホールです。雨降りの今日は、聴衆の入りが心配でしたが、最前列を除き、ほぼ満席に近い状態でした。
恒例のプレ・トークで、指揮者の飯森範親さんが、モーツァルトが生きていた時代の、オリジナルにより近い形で演奏するという、今日の演奏会の意図を話してくれました。まず、オーケストラの配置ですが、前列左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンです。その奥に木管楽器が音域の高いほうから順に並び、その奥に金管楽器。一番後ろにコントラバスが並び、その右にバロック・ティンパニ。奏法もノン・ヴィヴラート奏法といって、弦楽器のヴィヴラートをかけないやり方を採用するとのこと。楽器のほうも、ホルンの八木さんとトランペットの井上さんがステージに呼ばれ、バルブのないナチュラル・ホルンとトランペットの音色を聞かせてくれました。バルブがなくてどうしてメロディが吹けるのか不思議でしたが、唇の調節だけでできるものなんですね!
演奏が始まります。コンサートマスターはいつもの犬伏さんではなく、小柄で坊ちゃん刈り風髪型の男性。まだじゅうぶんに区別がつきませんが、特別首席客演コンサートマスターの高木和弘さん、でいいのでしょうか。最初の曲は、映画「アマデウス」で有名になった、いわゆる「小ト短調」、交響曲第25番です。こちらはまだ不安なスタートというべきでしょうか、当方もまだ慣れていないこともあり、ノン・ヴィヴラート奏法の長所よりも、たよりなさや不安定さのほうを感じてハラハラする場面がありました。
続いてピアニストのマティアス・キルシュネライトさんの登場。ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」です。速いテンポとリズムにノン・ヴィヴラート奏法の長所を感じます。躍動感の表現に成功しているようです。特に第3楽章、圧倒的な印象です。聴衆から大きな拍手を受け、アンコール2曲。陽気なマティアスさん、素晴らしいピアニストですね!
最後はモーツァルトの後期六大交響曲の一つ、第38番「プラハ」です。「フィガロの結婚」や「ドン・ジョバンニ」の旋律を聞く頃には、こちらも古楽器奏法にすっかりなれました。ダイナミクスやメリハリをくっきりとつけた演奏、特に弦楽器群の音に、どこかバロック音楽との連続性を感じたりしながら、大いに楽しみました。バロック・ティンパニというのは、ドンドコドンドコ面白い音がするものですね!
さて、山形交響楽団は、これから八年かけて、モーツァルトの番号のついていない曲を含む交響曲全47曲を演奏・録音する予定なのだそうです。今回は、いわばその予行演習か打ち上げ花火のようなものでしょう。「プラハ」を聞く限りにおいては、大いに期待できそうです。心配されたノン・ヴィヴラートによる古楽器奏法も、速いテンポで躍動感を演出する際にはたいへん効果的であることがわかりました。あとは、テンポが遅めのところで、ヴィヴラートなしでハーモニーの柔らかな美しさをどう表現するかが課題となるのではないかと感じました。これもまた、われらが山響の技術と表現の進歩のプロセスを見ることでもあり、楽しみです。
演奏会後の交流会には、飯森さんとマティアスさんも参加し、インタビューを受けていました。また、CD販売コーナーには長い列ができ、マティアスさんにサインしてもらう女性の姿が目に付きました。今回はご婦人方に人気の高い飯森さんも、やや押されぎみだったのではないでしょうか(^_^)/
恒例のプレ・トークで、指揮者の飯森範親さんが、モーツァルトが生きていた時代の、オリジナルにより近い形で演奏するという、今日の演奏会の意図を話してくれました。まず、オーケストラの配置ですが、前列左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンです。その奥に木管楽器が音域の高いほうから順に並び、その奥に金管楽器。一番後ろにコントラバスが並び、その右にバロック・ティンパニ。奏法もノン・ヴィヴラート奏法といって、弦楽器のヴィヴラートをかけないやり方を採用するとのこと。楽器のほうも、ホルンの八木さんとトランペットの井上さんがステージに呼ばれ、バルブのないナチュラル・ホルンとトランペットの音色を聞かせてくれました。バルブがなくてどうしてメロディが吹けるのか不思議でしたが、唇の調節だけでできるものなんですね!
演奏が始まります。コンサートマスターはいつもの犬伏さんではなく、小柄で坊ちゃん刈り風髪型の男性。まだじゅうぶんに区別がつきませんが、特別首席客演コンサートマスターの高木和弘さん、でいいのでしょうか。最初の曲は、映画「アマデウス」で有名になった、いわゆる「小ト短調」、交響曲第25番です。こちらはまだ不安なスタートというべきでしょうか、当方もまだ慣れていないこともあり、ノン・ヴィヴラート奏法の長所よりも、たよりなさや不安定さのほうを感じてハラハラする場面がありました。
続いてピアニストのマティアス・キルシュネライトさんの登場。ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」です。速いテンポとリズムにノン・ヴィヴラート奏法の長所を感じます。躍動感の表現に成功しているようです。特に第3楽章、圧倒的な印象です。聴衆から大きな拍手を受け、アンコール2曲。陽気なマティアスさん、素晴らしいピアニストですね!
最後はモーツァルトの後期六大交響曲の一つ、第38番「プラハ」です。「フィガロの結婚」や「ドン・ジョバンニ」の旋律を聞く頃には、こちらも古楽器奏法にすっかりなれました。ダイナミクスやメリハリをくっきりとつけた演奏、特に弦楽器群の音に、どこかバロック音楽との連続性を感じたりしながら、大いに楽しみました。バロック・ティンパニというのは、ドンドコドンドコ面白い音がするものですね!
さて、山形交響楽団は、これから八年かけて、モーツァルトの番号のついていない曲を含む交響曲全47曲を演奏・録音する予定なのだそうです。今回は、いわばその予行演習か打ち上げ花火のようなものでしょう。「プラハ」を聞く限りにおいては、大いに期待できそうです。心配されたノン・ヴィヴラートによる古楽器奏法も、速いテンポで躍動感を演出する際にはたいへん効果的であることがわかりました。あとは、テンポが遅めのところで、ヴィヴラートなしでハーモニーの柔らかな美しさをどう表現するかが課題となるのではないかと感じました。これもまた、われらが山響の技術と表現の進歩のプロセスを見ることでもあり、楽しみです。
演奏会後の交流会には、飯森さんとマティアスさんも参加し、インタビューを受けていました。また、CD販売コーナーには長い列ができ、マティアスさんにサインしてもらう女性の姿が目に付きました。今回はご婦人方に人気の高い飯森さんも、やや押されぎみだったのではないでしょうか(^_^)/