電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

おお、ペンギンが!

2006年11月07日 20時16分56秒 | Weblog
以前取り上げた(*)南極のライブカメラ、今晩ためしにのぞいてみたら、おお、ペンギンが!

南極のライブカメラでペンギン。今日は見えるかな?

北半球の日本は、今、秋から冬に向かうところですが、南半球の南極では、春から夏に向かっているところ。したがって、産卵を終えて雛もだいぶ大きくなったころなのでしょうか。南極マーチン基地のライブカメラは、基地周辺の景色を15分おきに送信しているようです。今この時間帯が現地時間で08:45と表示されており、夜と昼も逆転している様子。すると、こちらが夜のほうが、ペンギンの日中の活動は見やすいということでしょうか。

(*):南極のライブカメラでペンギンとご対面?
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デュマ『モンテクリスト伯』を読む(8)~パリの社交界にて

2006年11月07日 06時49分04秒 | -外国文学
マクシミリヤン・モレルは、実はヴィルフォールの先妻の娘ヴァランティーヌと相愛の中です。しかし、父ヴィルフォールはそれを知らず、暗殺された王党派の子息であるフランツ・デピネー男爵と娘を結婚させようとしており、現ヴィルフォール夫人はアホ息子のエドゥワールを盲目的に溺愛し、ヴァランティーヌの相続財産に嫉妬しています。ヴァランティーヌの味方は、かつての帝政派の巨魁で今は不随の身となり、目だけで意志を伝えることができるノワルティエ老人だけになっています。

パリの社交界で話題をさらったモンテ・クリスト伯は、ヴィルフォール夫人に適量を用いれば薬となるが、用量を誤れば恐ろしい毒となる気付け薬の調合を教えると約束します。検事総長の妻が毒殺犯人となることを見越しての種まきでした。このあたりは、いくら復讐のためとはいえ家族まで巻き添えにするわけですので、やりすぎですね。見事に釣られて実行してしまった夫人も、おろかというか、悪女というか。

パリのオペラ座の場面では、ダングラール男爵夫人と政府の情報担当リュシアン・ドブレー氏との関係を見抜きます。さらに、桟敷からモルセール伯爵の顔を見たエデの驚きと怒りは、モルセール伯爵ことフェルナン・モンデゴこそが、ギリシャ総督アリ・テブランに対する卑劣な裏切りと殺害の張本人であることを示しています。まさに、フェルナンに対する告発と息子アルベールの葛藤を予告するものでした。

また、いかにも怪しげなカヴァルカンティ少佐とその偽息子アンドレアは、互いに金のためにその役割を演じることを確かめ合います。

いやはや、にわか成金や偽貴族の横行するパリの社交界の空疎で無内容なことに辟易しますが、これはおそらくデュマ自身の感想でもあるのでしょう。このへんは、しばらく辛抱して読み進める必要のあるところです。いずれも、驚くべき復讐の伏線になっているのですから。
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