電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

アフィニス音楽祭の室内楽演奏会でシューマン、プロコフィエフ等を聴く

2010年08月24日 06時05分29秒 | -室内楽
前売券を入手できず、当日券だのみで、会場の文翔館議場ホールに駆けつけました。18時30分の開場後、前売券を入手できたお客さんはどんどん入場しますが、当日券希望者はおとなしく列を作って待ちます。整理スタッフに旧知の方がいましたので、列の中からご挨拶。なんでも、前売券が180枚出ているので、当日券は50枚くらい出るんじゃないかという話でした。しめしめ、それなら入手できそうと安心し、列の中から写真撮影。



入場してびっくり。いつもの議場ホールが、最後部ばかりか両サイドにパイプ椅子まで出して対応です。当方は、なんとか正面後部に席を取ることができました。あちこちに山響や山Q関係者のお顔が見えます。本日の曲目は、

(1) モーツァルト 弦楽五重奏曲 第2番 ハ短調K.406
(2) シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44
(3) プロコフィエフ 五重奏曲 ト短調 Op.39
(4) ベートーヴェン 七重奏曲 変ホ長調 Op.20

と、多少付け合わせを考えれば、ほとんど2回分のメニュー。七重奏曲は2度目の生演奏ですが、今回どうしても聴きたかったのは、大好きなシューマンの五重奏曲とベートーヴェンの七重奏曲、そして未聴のプロコフィエフでした。

最初の曲目は、モーツァルトの五重奏曲第2番です。正面左から第1ヴァイオリン:寺井馨さん、第2ヴァイオリン:砂畑佳江さん、第1ヴィオラ:P.ペシュテイさん、第2ヴィオラ:森亜紀子さん、チェロ:馬場隆弘さんが並びます。いつもの席よりだいぶ遠いのですが、それでも200人規模の小ホールですので、演奏者の表情や息遣いがよくわかります。第3楽章のカノンが効果的です。

続いて、曲間でスタッフがピアノを移動、中央にピアノが配置されてシューマンのピアノ五重奏曲です。第1ヴァイオリン:H.ホッホシルトさん、第2ヴァイオリン:織田美貴子さん、ヴィオラ:樋口雅世さん、チェロ:大澤哲弥さん、ピアノ:V.セレブリャーニーさん。室内楽にはちょうどよいホールですね~。第3楽章:スケルツォで拍手が出ません。さすが~。学生さんから年配の人まで、お客さんは多彩な顔ぶれとなっているのですが、山形の聴衆の層は、けっこう厚いのかも。
うーん、ピアノ五重奏を満喫しました!

ここで休憩です。



後半は、プロコフィエフの五重奏曲から。ステージ左から、ヴァイオリンが米田誠一さん、ヴィオラがM.キャシーさん、コントラバスがJ.リノヴィツキさん、クラリネットが古賀嘉比古さん、そしてオーボエがK.クリユスさんです。初めて聴きますので、いま何楽章かを見失ってしまいそうになります。第1楽章:コントラバスの高域がおもしろい音色です。第2楽章:速いテンポでエネルギッシュに。コントラバスは本来の低音をここぞとばかり発揮します。第3楽章:童話的世界。コントラバスは熊の歩行みたい。第4楽章:不協和音による葬送行進曲みたいな部分も。ここでオーボエに合わせて再チューニング。第5楽章:コントラバスは、ジャズのベースみたいに、指でリズミカルなピツィカート。プロコフィエフらしい知的なお遊びにあふれた曲です。第6楽章:アンダンティーノ。このモダーンな音楽を楽しみました。

最後はベートーヴェンの七重奏曲です。ステージには、Vn:川崎洋介さん、Vla:手塚貴子さん、Vc:渡邊方子さん、Cb:小金丸章斗さん、Hrn:I.ガスさん、Fg:高橋あけみさん、Cl:原田美英子さん、が並びます。2度目の七重奏曲は、軽やかさ、はずむリズム、音色の魅力、安心感と愉悦感など、楽しいひとときでした。山響の高橋あけみさんのファゴット、響きあいながらも埋没せず、しっかりと聴き取れました。さらにヴァイオリンの川崎さん、ほんとに汗だくになりながら、いや~、実にお見事でした!

さて、本日は夕方から知人の父君の葬儀に参列の予定。残念ながら、テルサホールでの室内楽演奏会(2)には行けません。良い演奏会になりますように、そして音楽を志す若い皆さんが良い刺激を受けますように、お祈りいたします。
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