電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

放射能と山形?

2011年03月18日 06時05分56秒 | Weblog
福島原子力発電所の状況は、心が痛みます。現場で対応に当たっている人々の苦労を思うと、なんとか対策が功を奏して、無事に終息してくれることを願ってやみません。

ところで、数日前に、若い人からこんなことを聞かれました。なんでも、山形に放射能雨が降るので雨に濡れてはいけない、もし濡れてしまったら、ヨウ素のうがい薬を飲むとよい、というメールが届き、多くの人に伝えてほしいと書いてあったそうです。これは、チェーンメールだと思うのだけれど、内容は正しいのだろうか、というものでした。

以下、この疑問に対する私の推論です。

(1) 火山の爆発のような大きなものでない限り、煙や粉じんは高層の気流に乗るほどの高さに達することはなく、逆転層のために、比較的近い風下に落下してしまう。
(2) 山形では、風は北西の季節風が中心で、東南の風は台風など嵐のとき以外はめったに吹かないので、福島第一の風下になることはまれなのでは。
(3) 福島第一原発と山形市とは、直線距離で170kmほどあり、奥羽山脈の1800~2000m級の山体が横たわり、間を遮っている。γ線の透過もごく弱くなり、ほぼ無視できるだろう。

このうち、(1) は新田次郎著『ある町の高い煙突』を読んで得た知識です。明治時代、鉱山が排出する亜硫酸ガスの煙害を防ぐために、高い煙突を建てさせるまでの住民の闘いを描いた物語です。煙突から出た煙や亜硫酸ガスは遠くの海へ飛んでいく、という事前の説明がうそだった、というところの描き方が、実に迫力がありました。
(2) は、あまり実証的ではありませんが、「辰巳の風は嵐になる」という当地の諺に基づく経験的なものです。

そうそう、同じ太平洋側にある女川の原発が無事に停止したようなのに、福島第一はなぜあんな事故になったのか、不思議です。何か、本質的な違いがあるのでしょうか。



いやいや、そんなことよりも、この雪!なんたる雪の量!一晩で降ったこの雪をぜんぶ福島に送って、思い切り冷却してやりたいと、一瞬ですが、ほんとに思ってしまいました(^o^;)>poripori


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