来年の大河ドラマの原作になっているらしい、火坂雅志著『真田三代』の上巻を読みました。NHK出版会から刊行された単行本で、2011(平成23)年の10月に初刷が出ています。上杉を支えた直江兼続を描く『天地人』はもう何年前になるのでしょうか、たしかあの頃も、だいぶ前に原作を読んだのではなかったかと思います。
この『真田三代』は、真田幸隆ー真田昌幸ー真田信幸・幸村と続く真田家の、戦国時代を生き抜く在り様を描く時代小説です。上巻は、真田幸隆が武田信玄に表向きは臣従しながら、領地と家臣団を守ろうとする権謀を中心としたお話と言って良かろうかと思います。
「人は利(益)によって動く」という人間観は、ドライな戦国武将のものというよりは、企業社会ニッポンの投影なのでしょうか。勝ち組と負け組とを素早く見極め、勝ち組の尻馬に乗るだけでは生き抜けない。時には負け組の側に付いて、負けっぷりを相手に認識させてから勝ち組に乗り換える方が良い場合もある、というわけです。
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うーむ、思わず夢中になって読みふける、というタイプの本ではありません。読むものがなくなって、何か肩の凝らないものをちょいと読んでみたい時などに向いているようです。下巻の前に中巻というのはあるのかな? 図書館で探してみましょう。
この『真田三代』は、真田幸隆ー真田昌幸ー真田信幸・幸村と続く真田家の、戦国時代を生き抜く在り様を描く時代小説です。上巻は、真田幸隆が武田信玄に表向きは臣従しながら、領地と家臣団を守ろうとする権謀を中心としたお話と言って良かろうかと思います。
「人は利(益)によって動く」という人間観は、ドライな戦国武将のものというよりは、企業社会ニッポンの投影なのでしょうか。勝ち組と負け組とを素早く見極め、勝ち組の尻馬に乗るだけでは生き抜けない。時には負け組の側に付いて、負けっぷりを相手に認識させてから勝ち組に乗り換える方が良い場合もある、というわけです。
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うーむ、思わず夢中になって読みふける、というタイプの本ではありません。読むものがなくなって、何か肩の凝らないものをちょいと読んでみたい時などに向いているようです。下巻の前に中巻というのはあるのかな? 図書館で探してみましょう。