電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

葬儀で帳場を頼まれたときは

2015年01月16日 06時01分40秒 | 季節と行事
過日、近所に葬儀があり、帳場を依頼されました。年齢的に、葬儀で帳場を頼まれる場面が増えたように思います。備忘のために、当地での慣習を整理してみると、図のようになります。



寺まで葬列を組んで歩いた昔は、喪主が位牌を持ち、近親者や親族で遺影や遺骨などを分けて持つしきたりがあり、その葬列の順序も記載していましたが、近年はその習慣も薄れてきております。セレモニー・ホールでの葬儀・告別式は、宗教的意味合いが薄れ、故人との別れの儀式が主体に変化しつつあるようです。

それでも、帳場の様子はあまり変わらず、筆ペンで和紙を綴った帳簿に書いています。紙の質があまり良くないのか、それとも筆ペンのインクの性質なのか、すぐにかすれて書けなくなってしまいます。贅沢をいえば、ニカワの入った墨汁のように、滲みにくくたっぷりとした書き味だと良いのですが、葬儀屋でお仕着せのものに文句を言っても仕方がありません(^o^;)>poripori
まずは、書き手が4人に受付との連絡係(運び屋)が2人、計六人くらいのチームワークで、手早く正確に作業を終え、一式を間違いなく喪主に引き渡すことが大切です。



これをパソコンで行うというやり方もあるでしょう。確かに、表計算を使えば集計は楽になりますが、実際には入力する業務が一人に集中し、他の人が手持ち無沙汰になります。それまで複数の人に分散していた作業が一人の人に集中する形になりますので、時間的にはあまり変わらないのでは。平準化よりも、業務に携わる人数を減らすのには有効かもしれませんが。

和紙を綴じた帳簿と比較して、入力した結果の保存も曖昧になる懸念もあります。実際は、データを再利用することもまずありませんし、電子化する意味があるのかどうか、ですね。

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山本一力『ジョン・マン~青雲編』を読む

2015年01月15日 06時05分25秒 | 読書
講談社刊の単行本で、山本一力著『ジョン・マン~青雲編』を読みました。シリーズ第四巻は、アメリカでの陸上生活です。

ニューベッドフォード港に帰ってきて、ホイットフィールド船長は万次郎を連れて自宅に戻ります。メイドのデイジーと夫のチャンスに出迎えられて、万次郎は穏やかな生活をおくることができるようになりますが、牧師があからさまな人種差別をするために、船長は通い慣れた教会を離れ、ユニタリアン教会に移ることにします。

フェアヘブンの町で、海鮮レストラン「マーガレット」で食事を取り、この店の娘マーサと親しくなったのは、今後の展開に彩りを添えそうな気配です。万次郎は、ストーン小学校に通い、英語の基礎などを学ぶようになります。16歳の小学生。しかし、外国語を基礎から学ぶには、最も合理的な方法かもしれません。ところが、六年生のピートは、四歳年長の万次郎が注目を集めるのがおもしろくないのでしょう、何かと突っかかります。自慢の足を生かして、徒競走で万次郎を負かすのですが、ここから万次郎の負けじ魂に火が付いてしまいます。チャンスの特訓とお天気の幸運もあって、こんどは同着というのがいいですね。

高校生が小学生と張り合うと考えると、大人げないとも見えますが、人種差別が背景にあるのですから、堂々と振る舞わなければなりません。ピートの父親の、実業家らしい大物ぶりも立派です。このあたり、どのくらいまでが史実でどのへんが創作なのかは不明ですが、少年期の万次郎の人物造型としては、成功していると言ってよいでしょう。

ホイットフィールド船長に数学を、夫人に理科を習い、小学校の課程を卒業した後に、航海学校パートレット・アカデミーを受験し、合格するのです。
青雲の志がしだいに形になっていく巻でした。

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山本一力『ジョン・マン~望郷編』を読む

2015年01月14日 06時03分15秒 | 読書
講談社刊の単行本で、山本一力著『ジョン・マン~望郷編』を読みました。シリーズ第三巻です。

始まりは、土佐の中の浜の場面からです。網元の徳右衛門は、遭難して帰ってこない五人の漁師の無事を祈りながら、万次郎の家にも立ち寄り、母親を励まします。

その頃、万次郎はニューベッドフォードに帰港し、船長から百ドルを越える報酬を受けとります。万次郎は、百ドルを銀行に預金し、ホイットフィールド船長の家に寄宿して、英語を基礎から学ぶために、小学校に通うことになります。大きな成果を持ち帰った捕鯨船ジョン・ハウランド号の航海は、実に1841年から1843年におよぶ長期のものでした。その間に、漂流者・万次郎は、抜群の視力と聡明さと素直でまっすぐな気性を愛されただけでなく、冷たい海に落ちたレイを救助に向かい、鯨を捕るために働く勇敢さを認められ、仲間たちから「ジョン・マン」の名をかち得ています。

和暦によるものと西暦による年号とを冒頭に併記しながらではありますが、時を行きつもどりつして描かれる場面・情景は、少々入り組んでおり、もう少し整理されているほうが読みやすかろうに、と思ってしまう面もありますが、内容的には堂々たる大河小説の趣きです。面白いです。

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山形交響楽団の2015-2016シーズン予定が発表される

2015年01月13日 06時01分18秒 | -オーケストラ
去る1月9日付の山形新聞に、山形交響楽団の2015~2016シーズン予定が発表されていました。大きな変更点は、音楽監督の飯森範親さんが振る回は二日公演ですが、その他は一回きりになっていることでしょうか。これは、スケジュール調整が重要になってきますね~。

個人的には、イリーナ・メジューエワさんが登場する4月の第244回、エルガーのチェロ協奏曲が楽しみな5月の第245回、鈴木秀美さんがメンデルスゾーンとベートーヴェンの有名どころを振る7月の第246回、現田茂雄さんが登場する8月の第247回、11月の第248回ではベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番とハイドンの99番、12月の第249回では高関健さんの登場とシューベルトの6番にシベリウスのヴァイオリン協奏曲、年が明けて1月の第250回にはミハウ・ドヴォジンスキさんがチャイコフスキーの交響曲第1番とブルッフの第1番のヴァイオリン協奏曲、3月の第251回では、飯森・山響のブルックナーシリーズが第2番に取り組むあたりに注目しています。

県外公演では、恒例の「さくらんぼコンサート」が大阪と東京で開かれますが、こちらはモーツァルトの「ジュピター」交響曲と若いベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番という魅力的な組み合わせです。関東・近畿圏の方々で、ご興味をもたれた方は、ぜひお聴きください!

また、「アマデウスへの旅」シリーズの総決算を引っさげて、合唱団「アマデウス・コア」を指導されている佐々木先生の本拠地、盛岡市でモーツァルトの「ジュピター」と「レクイエム」の公演が計画されている模様。岩手県でも山響ファンが増えてくれるといいですね~(^o^)/



◇定期演奏会

■第244回(4月18日・山形テルサ)広瀬量平/オーケストラのための「朝のセレナーデ」、チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番、シューマン/交響曲第1番「春」(指揮=阪哲朗、ピアノ=イリーナ・メジューエワ)

■第245回(5月9、10日・山形テルサ)ボーン・ウィリアムズ/グリーンスリーブスの主題による幻想曲、エルガー/チェロ協奏曲、ブルッフ/コル・ニドライ、ベルディ/オペラ序曲集(指揮=飯森範親、チェロ=新倉瞳)

■第246回(7月19日・山形テルサ)メンデルスゾーン/交響曲第4番「イタリア」、ベートーベン/交響曲第6番「田園」(指揮=鈴木秀美)

■第24回鶴岡公演(8月9日・鶴岡市中央公民館)モーツァルト/交響曲第25番、ダビッド/トロンボーン協奏曲、モーツァルト/交響曲第38番「プラハ」(指揮=飯森範親、トロンボーン=太田涼平)

■第247回(8月29日・山形テルサ)シューマン/歌劇「ゲノベーバ」序曲、グリーグ/ピアノ協奏曲、ドボルザーク/交響曲第6番(指揮=現田茂夫、ピアノ=若林顕)

■第248回(11月28、29日・山形テルサ)ベートーベン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、バッハ/ブランデンブルグ協奏曲第3番、ハイドン/交響曲第99番(指揮=飯森範親、ピアノ=小林有沙)

■第249回(12月20日・山形テルサ)シューベルト/「ロザムンデ」序曲、シベリウス/バイオリン協奏曲、ペルト/ベンジャミン・ブリテンの追悼歌、シューベルト/交響曲第6番「リトル」(指揮=高関健、バイオリン=キム・ダミ)

■第250回(1月16日・山形テルサ)ボロディン/歌劇「イーゴリ公」序曲、ブルッフ/バイオリン協奏曲第1番、チャイコフスキー/交響曲第1番「冬の日の幻想」(指揮=ミハウ・ドボジンスキ、バイオリン=成田達輝)

■第251回(3月5、6日・山形テルサ)ベートーベン/序曲集、ブルックナー/交響曲第2番(指揮=飯森範親)

■第20回酒田公演(3月12日・酒田市民会館)モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲、メンデルスゾーン/バイオリン協奏曲、ブルックナー/交響曲第2番(指揮=飯森範親、バイオリン=鈴木舞)

◇特別演奏会

■さくらんぼコンサート東京公演(6月25日・東京オペラシティコンサートホール)モーツァルト/交響曲第1番、ベートーベン/ピアノ協奏曲第1番、モーツァルト/交響曲第41番「ジュピター」(指揮=飯森範親、ピアノ=上原彩子)

■さくらんぼコンサート大阪公演(6月26日・いずみホール)東京公演と同プログラム(指揮=飯森範親、ピアノ=上原彩子)

■ユアタウンコンサート米沢公演(7月26日・伝国の杜置賜文化ホール)シューベルト/イタリア風序曲、パガニーニ/バイオリン協奏曲第2番、ブラームス/交響曲第2番(指揮=大井剛史、バイオリン=長尾春花)

■ユアタウンコンサート南陽公演(2月21日・南陽市文化会館)モーツァルト/交響曲第1番、ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番、ベートーベン/交響曲第5番「運命」(指揮=飯森範親、ピアノ=高橋優介)

■盛岡公演(4月5日・盛岡市民文化ホール)モーツァルト/交響曲第41番「ジュピター」、レクイエム(指揮=飯森範親)

■オーケストラの日(3月30日・やまぎんホール)ワークショップとコンサート(指揮=未定)

◇「アマデウスの旅」リクエスト

■第1回(12月6日・山形テルサ)モーツァルト/交響曲第25番、交響曲第36番「リンツ」(指揮=飯森範親、ソリスト=楽団員)

■第2回(2月14日・山形テルサ)モーツァルト/交響曲第29番、交響曲第38番「プラハ」(指揮=飯森範親、ソリスト=楽団員)

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デジタル音楽再生がカーステレオの主流に

2015年01月12日 06時05分02秒 | クラシック音楽
時代は確実に変化していて、CDからデジタル音楽プレーヤーの時代に変わってきているようです。考えてみれば、カセット・ウォークマンの時代には、LPレコードを録音したりFM放送をエアチェックしたカセットテープを使って、カーステレオで音楽を楽しむのが主流でした。CDの時代になると、わざわざテープにダビングしなくても、CDに収録された音楽をそのまま楽しめるCDカーステレオが主流となりました。



今や、デジタル音楽プレーヤーや携帯電話の音楽再生機能が席巻する時代。過日、マツダの新型デミオ・ディーゼルを試乗した際に、USBメモリを2本挿入できる端子があり、mp3やogg形式のファイルを再生できることを確かめました。また、SDカードの挿入口もあったようです。振動の激しい自動車用途で、こうした機器がどの程度耐久性を持つのかは不明ですが、たしかにカーステレオだけがCDメディアにとどまるわけがありません。デジタル音楽再生がカーステレオの主流に。再生するのは音楽、その入れ物は時代によって変わっていく、ということなのでしょう。

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百均のハードカバー・ノートのゴムバンドをちょん切る

2015年01月11日 06時02分12秒 | 手帳文具書斎
某舶来有名ノートのそっくりさんで一時話題になった(*1)、某百均のハードカバー・ノートのゴムバンドがビロ~ンとのびきってしまい、なんともシマラナイ状態になっておりました(*2)。そこで、思い切ってゴムバンドを付け根からハサミでちょん切ってしまったところ、これが実に大正解! すぐに開くことができ、かえって便利です。



ゴムバンドをちょん切ったダイスキン、ゴムバンドの跡が残っているほうが裏表紙ということで、上下左右表裏の判別も可能です。クルマの関係のチラシの切り抜きなどをスクラップしており、ちょっとした写真集のようになっておりますが、まだまだページ数の半分にも到達しておりません。先は長いです(^o^)/

(*1):ハードカバーのノートと小ぶりのメッシュ・ケース等を百均で~「電網郊外散歩道」2012年7月
(*2):ノートのゴムバンドはやがて伸びる~「電網郊外散歩道」2014年5月

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梶尾真治『ダブルトーン』を読む

2015年01月10日 06時04分30秒 | 読書
『つばき、時跳び』をきっかけに読み始めた、タイムスリップ・ラブロマンスを得意とする作家、カジシンこと梶尾真治著『ダブルトーン』を読みました。タイムスリップの要素は、ごく控えめな「二年間」という短距離、しかもサスペンス風味です。『つばき~』の世界とはだいぶ違って、若い二人の恋愛ではなく、子供はまだ小さいけれど、少々倦怠期ぎみの夫婦の物語。一人の主婦が、いきなり別人の記憶を部分的に持ってしまうという不思議から始まります。種明かしは興ざめですので遠慮しますが、犯人は意外なところに、というミステリーの常套パターンはきっちりと踏まえています。ふーむ、カジシンの多様性の一つに、スラップスティックのほかにもう一つ、ミステリーという要素が加わったと言えそうです。平凡社刊、2012年。

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大山康弘『働く幸せ~仕事でいちばん大切なこと』を読む

2015年01月09日 06時04分58秒 | -ノンフィクション
2009年にWAVE出版から刊行された、大山康弘著『働く幸せ~仕事でいちばん大切なこと』を読みました。著者は、1932年生まれで、白墨(チョーク)を製造する会社、日本理化学工業(株)の会長さんです。1974年に父親の後を継いで社長に就任しますが、1960年にはじめて障碍者を雇用して以来、一貫して障碍者雇用を促進します。その結果、社員では74人中53人、製造ラインではほぼ100%を知的障碍者のみで稼働するといいます。こうした経営が評価され、2009年に渋沢栄一賞を受賞しているとのことです。
本書は、著者の幼いころから始まり、日本理化学工業に入社して障碍者雇用に取り組むようになった経緯と、その理念というか、考え方を述べたものです。

きっかけは、たまたま会社の近くにあった養護学校の先生が、生徒を就職させてもらえないか、それができなければせめて実習として職場体験をさせてもらえないかと、何度も頼みに来たことでした。この子たちは、卒業すれば施設に入ることになり、そうすれば一生働く体験はできなくなってしまう、というのです。はじめは軽い気持ちで、そんなに言うのなら、少しの期間だけ、働かせてみようかと二人を受け入れます。そうしたところ、実に一生懸命に、嬉しそうに働く。周囲のおばちゃんたちが心を動かされ、「私たちが面倒をみるから、雇ってみたら」と言ってくれたのがきっかけで、翌年から採用を始めた、という流れです。
ある法事の際に、禅寺の住職と相席となり、障碍者が実に嬉しそうに、熱心に働くということを話したところ、住職はこんなことを言ってくれたのだそうです。

「人間の幸せは、ものやお金ではありません。人間の究極の幸せは、次の4つです。その1つは、人に愛されること。2つは、人にほめられること。3つは、人の役に立つこと。そして最後に、人から必要とされること。障碍者の方たちが、施設で保護されるより、企業で働きたいと願うのは、社会で必要とされて、本当の幸せを求める人間の証なのです。」

そこから、本格的に障碍者を雇用することになりますが、それは、ステップを分解し、単純化するなど、業務プロセスの改善を伴うものとなります。そうした努力が実って、会社は工場を増設し、幾度かの危機を乗り切り、なんとか持続的に成長することができました。著者は言います。

「働く」とは、人に必要とされ、人に役立つこと。そのために、一所懸命に頑張れば、みんなに応援してもらえる。私は、このことを知的障害者に教えてもらったのです。

なるほど。自分の体験からしても、よくわかります。

全盲だったわが祖母は、端切れ布を集めておき、雑巾を縫っておりました。若い頃は、お針子に縫物を教えるほどだったそうで、目が見えなくても、運針はしっかりしておりました。10ミリ程度の間隔で碁盤の目のように縫い込まれた雑巾は、丈夫で穴があきにくく、使い込んでも長持ちしました。百枚たまると、小学校に寄付して喜ばれておりました。私が、祖母の雑巾は丈夫で長持ちして穴があきにくいと先生がほめていたことを伝えると、実に嬉しそうにしていたことが、半世紀経った今でも記憶に残っています。

自分のした「仕事」が他人のために「役立ち」「喜ばれる」ことは、たしかに自分にとっても喜びと張り合いになることでしょう。
どうしても福祉は施設でと考えがちですが、最低賃金とはいえ健常者と同じ給料をもらえるのですから、半ば自立した生活の展望が開けます。日本理化学工業は、ダストレスチョークというオンリーワンの技術と製品を持っていたという強みがあったからでしょうが、こうした企業がもっと増えてくれることを願いたいものです。

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愛車の後継を検討する

2015年01月08日 06時04分29秒 | 散歩外出ドライブ
走行距離が14万キロを超え、ショックアブソーバ等、足回りのへたりが気になってきている現用車ティーダ・ラティオですが、候補として考えた電気自動車の日産リーフが、冬季の試乗で寒さに震えた経験(*1)から、やはりまだ内燃機関の車にしておこうと考えるようになりました。さて、では何にすればよいか。これまでずっと日産車ばかりを乗り継いで来ましたので、今度もまた同じ日産車にしたいという気持ちもありますし、一方で年齢的に車を更新するというチャンスは残り少ないことを考えると、他社の車に乗ってみたいという気もします。気持ち的には、揺れているところです。

できれば、荷室が独立したセダンタイプが希望(*2)なのですが、一方で取り回しの不便な大きな車は不要です。昔ながらのコンパクト・セダンというのは、ほとんど選択肢がないのですね。あらためて愕然としております。しかたがないので、ハッチバック型の車種も候補として、現在のティーダ・ラティオよりも小型で燃費の向上も望むことができ、しかも運転して楽しい車という条件で比較検討することとしました。
候補としたのは、次の車種です。

  • 日産ノート(X)  3気筒ガソリンエンジン,1200cc,1040kg,22.6km/l
  • マツダ・デミオ(XD) 4気筒ディーゼルエンジン,1500cc,1130kg,26.4km/l

日産のノートは、12ヶ月定期点検の際にディーラーで見てきました。ホイールベースも諸元も現用車とほとんど同じで、エンジンを1.5リットルから1.2リットルまでダウンサイジングして燃費データを改善し、一種クラスレスな雰囲気を持っていたシートや内装を簡素化・コストダウンした感じです。アイドリング・ストップなどの導入により、燃費のデータは今よりも改善されるでしょうが、車重に比べて非力な印象を受けます。ノートと共通性が高い車でラティオがありますが、こちらは現用車と比べてコストダウンが見え見えなのに値段だけは高い。選択肢がないということは、こういう結果になってしまうのでしょうか。



マツダ・デミオは、先日ディーラーで試乗して来ました。ディーゼル車は、80年代後半~90年代前半に、約10年・20万キロ乗りました(*3)ので、懐かしさがありましたが、技術的な改善に目を見張りました。思わず「ああ、今この車種のセダンがあったらなあ」と口惜しく感じました。室内幅は現用車よりもやや広く、足元など運転姿勢にも無理がありません。荷物スペースや後席は窮屈ですが、最小回転半径は4.7mと取り回しは楽そうです。6速ATと組み合わせた動力性能は、発進加速こそディーゼル車のトロさがありますが、助走から加速する時のトルクフルな力強さは、燃費優先で考えられた車にはないものと感じました。
また、当方の通勤の楽しみである音楽再生については、CD/DVDプレーヤーが別売りになっているものの、USB端子が2口ついており、持参したUSBメモリを差し込んでみたところ、mp3形式のファイルだけでなく、Linux上で音楽CDから取り込んだOggForbis形式のファイル(.ogg)も再生できたのはポイントが高いと感じました。音の方もまずまずで、ハンドルにも音量を調節できるボタンがあるなど、なかなか便利に考えられているようです。
生まれて初めてのマツダ車が、がぜん浮上してきました(^o^)/

(*1):定期点検で借りた日産リーフに乗ってみた~「電網郊外散歩道」2014年11月
(*2):セダンの荷物運搬力~「電網郊外散歩道」2010年3月
(*3):コクヨの野帳で車の燃費と整備を管理する~「電網郊外散歩道」2012年2月
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年末年始のテレビで観た映画とドラマと音楽など

2015年01月07日 06時05分32秒 | 映画TVドラマ
この年末年始には、珍しくテレビを観ました。昔の映画で、まだ観ていなかったものが何本かまとめて放映されていたためです。それは、

  • ショーシャンクの空の下に (初)
  • スタンドバイミー (初)
  • グリーンマイル  (2度目)
  • 英国王のスピーチ (2度目)

というものでした。刑務所ものが二作品ありますが、視点は対照的で、一方は囚人の視点で、他方は刑務官の視点で、という具合です。もういちど観てもいいのは「英国王のスピーチ」かな(^o^;)>poripori

吉田松陰(*1)の妹を主人公にした今年の大河ドラマを観ましたが、もしかすると今年の大河ドラマは、「八重の桜」で悪者にされた長州の名誉回復を図る位置づけなのかもしれません(^o^)/
初回から、なんだか歴史を後付けして美化しているのでは?と思ってしまいます。脚本が国家意識を強調する皇國史観にどっぷりと染められていないことを祈りたいものです(*2)。



新年の始めに聴いた音楽は、J.P.ランパルがフルートと指揮を兼ねた演奏で、モーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」でした。イギリス室内管弦楽団、エラートのR25E-1003 というCDです。そのほかには、例によっていろいろ。USB オーディオ・プロセッサを経由した簡易なPCオーディオで、パブリック・ドメインとなった昔の録音を次々に聴いておりました。

そうそう、「ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート」は、今年は観ませんでした。ただし、三日の「ニューイヤー・オペラコンサート」はしっかり観ました。個人的には、プッチーニの歌劇「ボエーム」から「私の名はミミ」を歌った砂川涼子さん、レハールのオペレッタ「ジュディッタ」から「熱き口づけ」を歌った中嶋彰子さんなどが記憶に残っています。東フィルを指揮した広上淳一さんも、楽しそうで良かったと思います。また、鈴木雅明さんの指揮で、バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏で、ヘンデルの「リナルド」というバロック・オペラを取り上げていたのが珍しい趣向でした。出演者全員で、恒例になっているヴェルディの歌劇「トラヴィアータ」から「乾杯の歌」を合唱するところなどは、思わず淀川長治さんの口調を真似して(*3)、「いや~、オペラってほんとに面白いですねっ!」と言いたくなります(^o^)/

(*1):吉田松陰~Wikipediaの記述
(*2):吉田松陰は「天下は万民の天下にあらず、天下は一人の天下なり」と主張したそうですが、当地・米沢に伝わる上杉鷹山の「伝国の辞」の趣旨とはだいぶ毛色が異なりますね~。
(*3):これを理解できる世代は、どのへんまでなんだろう?

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日中に気温が上がった晴天の夜は

2015年01月06日 06時06分01秒 | 散歩外出ドライブ
冬のこの季節には、日中に気温が上がりプラスになった晴天の夜は、運転する際にじゅうぶんな注意が必要です。というのは、日中に融けて濡れていた路面が、夕方には気温が低下して凍結してしまい、「ツルンツルン」の「テロテロ」のブラックアイスバーンに変化してしまうからです。
この変化に気づかず、路面の黒い色から判断してブレーキを踏むと、思いがけず滑走してしまうことがあります。これは恐い! 信号待ちの車に追突する寸前でようやく停まり、車間距離を取っておくことの大切さを痛感した経験を持っているドライバーは少なくないことでしょう。
日中に気温が上がった晴天の夜は気を付けろ。これは、山形県に限らず、北国の運転者にとっての鉄則です。

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トンボの「消えいろPiT」の詰め替えを試す

2015年01月05日 06時02分13秒 | 手帳文具書斎
先日、トンボのスティック糊「消えいろPiT」を使い切ってしまいましたので、先に一緒に購入していた(*1)詰め替え用と交換してみました。本体の使用継続期間は、ほぼ2年半でした。前の「Glue Stick」は5年でしたから、二倍の消費速度ということになります。たしかに、青い色で糊がついているかどうかがわかり、たいへん便利です。



詰め替え用の製品は、交換の操作を説明する文字が小さすぎて難渋しましたが、フレネルレンズでようやく判読(^o^)/
詰め替え操作そのものは、わりに簡単でした。それほど省資源になるとは思えないのですが、そんな製品があるということは良いことでしょう。詰め替え用をまた補充しておきましょう。

(*1):「消えいろPiT」に詰め替え用が出ていた~「電網郊外散歩道」2012年7月

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今年の備忘録ノートはツバメノートのA5判100枚に

2015年01月04日 06時26分11秒 | 手帳文具書斎
ノートは真新しいページに書き出すのがうれしく、裏写りの甚だしいページに気持ちよく書くのは相当に鈍感力が高くなっていないと難しいようです(^o^)/
昨年一年間使っていたコクヨのキャンパスハイグレード澪は、細字のブルゴーニュ万年筆でプラチナの古典ブルーブラック・インクなどではまったく問題がありませんが、たまたまパイロットのG-knockボールペン(ブルーブラック)の0.7mmで書いたとき、はっきり裏写りしたのには愕然としました。
まだ裏抜けしていないから良いけれど、こういうときに書く内容は、愚痴っぽくなりそうです。例えばこの記事のように(^o^)/



今年は、1年ぶりにツバメノートにもどります。前回がA5判50枚でしたので、年間5冊では冊数が多すぎるというのが主な理由で、80枚のキャンパス・ハイグレード澪に交代した(*1)のでした。では、1冊100枚としたらどうなのか、という判断です。こんどは、筆記具の自由度が増えるでしょうか。

(*1):来年の備忘録ノートのためにキャンパスハイグレード澪を注文する~「電網郊外散歩道」2013年11月

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山本一力『ジョン・マン~大洋編』を読む

2015年01月03日 06時03分28秒 | 読書
山本一力著『ジョン・マン~大洋編』(講談社刊)を読みました。実は、いちばん最初に読み始めたのが本書で、次に『波濤編』を読み、順番が逆だったことにようやく気が付いたという次第。「○○編」というよりも、数字を添えて順番を表示してくれたほうがありがたいと感じます。

捕鯨船ジョン・ハウランド号は、鳥島で五名の日本人漂流民を救助します。航海途中の寄港地で逃亡した乗組員を補充するのが目的でしたが、怪我をした一名を除き、日本人水夫は、とくに若い万次郎らは役に立ちます。ホイットフィールド船長は、船員たちの不満を抑え、少しずつ言葉を覚えた万次郎らは乗組員たちの中に融け込んでいきます。
しかし、中国から琉球に行き、故郷に戻るためには、五人分の旅費を稼がねばならず、ハワイに残ることになった四人では、生活するのがやっとです。万次郎は、捕鯨船に乗り組んで金を稼ぐことを決意、それが万次郎の希望であり目標となります。

物語はまだまだ続くようですが、次はどれを読めばよいのだろう? やっぱり『ジョン・マン(3)~○○編』というタイトル表記のほうがありがたいですね~。
これは、宮城谷昌光『奇貨居くべし』でも感じたことですが、格調と実用性を両立させる装丁やネーミングの工夫がほしいと感じます。著者と編集者の力関係が、どうもアンバランスになっているようですね(^o^;)>poripori
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山本一力『ジョン・マン~波濤編』を読む

2015年01月02日 06時04分24秒 | 読書
初めて読む作家です。山本一力(いちりき)さんの名前を、一刀さんと勘違いして、笹野一刀彫か剣客の一刀斎みたいな名前だな、と思っておりました(^o^;)>poripori
Wikipedia(*1)で経歴とともに正しい読み方を認識いたしました(^o^)/

さて、その山本一力さんは、高知県にゆかりのある作家のようです。高知と言えば、黒潮と土佐の一本釣り。幕末のジョン・万次郎は、「郷土の偉人」でもあるわけです。近年、米国での万次郎の少年時代を取り上げた物語『ジョン万次郎~海を渡ったサムライ魂』(マーギー・プロイス著)(*2)を読んでおり、印象に残っていたために、初めて読む作家の作品として手にしてみた次第。そうしたら、まだ完結していないのですね! しまった、もう少し後に読むんだった!



土佐の万次郎は、遺伝的に驚異的に視力が良い家系に生まれた、利発で胆力もある少年ですが、父の死によってごく貧しい生活となります。母を蔑まれたことがきっかけで喧嘩となり、村にいられなくなって郷里を出ることになります。たまたま知り合った男・筆之丞の縁で、カツオ漁の新造船に炊夫として乗り組むことになりますが、運悪く嵐に遭遇し、難破漂流して鳥島に漂着します。やがて、米国の捕鯨船ジョン・ハウランド号が漂流者を発見します。

ジョン・ハウランド号のホイットフィールド船長は、立派な海の男でした。思わず続きが読みたくなります。

(*1):山本一力~Wikipediaの解説ページ
(*2):マーギー・プロイス『ジョン万次郎~海を渡ったサムライ魂』を読む~「電網郊外散歩道」2013年11月
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