書かれた作品のほとんどが文学賞の冠がついているのですね!日本の親子(父娘)の作家として際立った家族です!それだけ太宰作品の近代・現代を討つ力が強かったということを示しているのですね。実存と作品の生々しさがそのまま結晶となっているような作風もあり、ファンタジーもリアリズムも網羅され、他者の日記の翻案もありますね。私小説の観念的(普遍的)昇華・止揚のあられもない姿は死すべき人間の感性を鷲づかみするのですね。
津島さんの作品はまともに読んでいないので、暇ができたら読んでみたいですね。著名な作家(スキャンダラスでもあった)の父の娘としての生き難さ、生き易さがあったのだろうと想像するだけです。つまり作品を上梓する前から彼女は注目されてきたのですね。多くの眼差しの中でことばを紡ぐ営みは大変だったのだろうと思うのですが、作品のきらめきがどうだったのか、残された存在、思念のありよう、物語となって永遠にありつづける!←未来の日本人(そして地球市民)は、太宰家族の歴史や系譜、彼らが編んだ物語をどう見据えていくのだろうか?個が個であって個ではない系譜、多様なコンテクストの中の個のもつ価値とは?物語の位置づけ!淘汰されていく物語もあるのだろうがー。
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代表作に「火の山−−山猿記」「笑いオオカミ」
人間の生死や近代的価値観を問い続け、現代文学の先端を走った作家の津島佑子(つしま・ゆうこ、本名・里子=さとこ)さんが18日午後4時10分、肺がんのため東京都内の病院で死去した。68歳。葬儀は近親者で営む。喪主は長女香以(かい)さん。
親子三代の作家家系もあるのだろか?