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≪久しぶりにベランダから写した満月過ぎの月、深夜のときめき≫
芸妓の女性たちが継承した沖縄の芸能と彼女たちの人生を追っている日々だが、今日は正午から何と午後5時まで一人の美しい女性と向き合っていた。思いがけない話物語は思わぬ過去が飛び出してきた。ルーツを手繰り寄せる物語でもあった。
戦前の沖縄、那覇の大地主に嫁いだ彼女のおかあさんの人生はまた数奇に満ちていて、小さいころから美貌の誉れの高かった彼女の人生の断片が浮かび上がっていた。那覇の中心街の土地、そのビル、一軒家の女性、小学生の娘が母を連れて行った先にいた女性。光と影、戦後の沖縄財界で名を馳せた男とその家族の物語でもある。
首里のんーめーが厳しくしつけた娘たちの人生の光と影、人の数だけ物語は溢れている。浮きつきえつつ人生の物語は編み込まれていく。表に記録され残される物語はほんの一握りである。