新聞の紙面でも琉歌=「るか」になっていると拝聴したのだが事実だろうか。いつから琉歌「りゅうか」が「るか」と呼ばれるようになったのか、とお尋ねしたら、お名前があがったが、はっきり確かめたい。
来月の「うちなーぐち部会」の課題は各自、自作の琉歌二首を書いてもってくることである。8886に合わせて漢字かな交じり琉歌を創作しないといけない。歴史的仮名遣いと音読みはまたことなる琉歌である。簡単そうで簡単ではない。現代仮名遣いで挑戦!
しかしネットで調べてもどこにも琉歌(るか)の読み方は見つからない。
今はやりのチャット機能を使っても「るか」は登場しない。
昨今「琉歌」への関心が向けられているようだ。歌三線の古典や民謡、組踊から沖縄芝居と、琉歌が基本になっている。芸能の琉歌、歌う琉歌中心に見える。詞章も琉歌形式ゆえに、琉球・沖縄芸能にとって琉歌は基軸になっている。
というところで昨今名桜大が編集している琉球文学大系の『琉歌』上をひも解いてみたが、読みにくい!こんな読みにくい全集が出版されていることに驚いた。小さな読みにくい文字の編集本をいったい誰が丁寧に読んでいくのだろうか、とまず本の装丁から気になった。自宅に日本文学全集や昭和文学全集があるが、「琉球文学大系」のように読みにくいわけではない。第一メインの作品が読みにくいのは、きつい。拡大鏡を使っているが、たえずそれを持って読むのも違和感がある。やれやれ!
読みにくくて、一部のみ目を通しているが、琉歌の解説など、資料に基づき丁寧にまとめている。しかし、解釈に異論も起こる。あいまいに濁しているところも見受けられた。また波照間永吉さんの琉歌の分類より外間守善さんの形式の方がいい。
書籍としての中身は丁寧な概観や歌の分析、文法が施されてかなり緻密な編集だ。難点は読みにくくては利用価値が下がるだろう。デジタル化して電子書籍にしたら拡大できるので有益だろうけれど~。
なぜ島袋盛敏・翁長俊郎編の『琉歌全集』ほどのサイズで編集しなかったのだろうか。これでは60歳以上の読者にはきついに違いない。
琉球歌の三文字が1682年から登場していることなどが、文献を例示して紹介している。「りゅうきゅうか」である。一方で1683年に三首の琉歌が紹介されている。琉歌の記録で最も古いと波照間さんは書いている。
さて問題は琉歌=るかである。どこにも「るか」の表記は『琉歌』上に記載されているようには見えない。
ご自分の経験から琉歌(るか)について発表された禱キヨ さんに詳細をお聞きしなければと思いは膨らむ。恩納村が主宰する琉歌大賞を受賞された方である。
ネットでキヨさんのお名前と琉歌大賞で検索してみた。彼女が2020年に優秀賞を受賞している琉歌の中に、琉歌(るか)とルビがふられていることがわかった。本当だったのだ。その時の選考委員長が波照間永吉さんである。↓ 以下を参照!
2020年1月18日琉球新報
ありました。キヨさんの琉歌(るか)です。
そう言えばいつから琉歌を「るか」と呼ぶようになったのかとお聞きしたら、元新報記者の仲田栄松さん(?)のお名前が出た。他に安室二三雄さんのお名前も~。実際にこの方々が「るか」を推奨しているのだろうか。
琉歌は「りゅうか」と思っていたゆえに驚いた「うちなーぐち部会」だった。琉歌(るか)は公に是認されているのらしい。なるほど!
文字が小さくて読みにくい❗️『琉歌 上』の中から~。
電子書籍にしてほしい。
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