志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

男だけの「執心鐘入」と「花の幻」である!最近、新作組踊への関心は高まっている!賛否両論白熱!

2012-03-26 09:49:56 | 琉球・沖縄芸能:組踊・沖縄芝居、他
              (1719年の首里城北殿で設営された舞台のスケッチか?板谷徹先生が
                ご紹介された仮設舞台、このような形態の「組踊」劇場があってもいいね!
               すると現在の国立劇場おきなわは沖縄民衆劇場(パブリックシアター)にして
               こんな組踊に特化した舞台を首里に設営するほどの文化政策を沖縄県は見せて
               ほしいね!そうでない限り文化の事大主義、権威主義に頭を下げたままの沖縄
               の植民地的身体と精神が将来的に続くことになるのかもしれませんね!))

早稲田の復帰40年記念シンポジウムが3月29~31日まである!
30日に新作組踊について、ジョン、雅恵、ウェスリー、そして私で報告と論議をする。
さすがintercultural, postcolonial, inerperformativeな論をジョンは展開している。
アメリカの視点である。雅恵氏はジェンダー、女をからめてシェイクスピアから新作組踊
を見る。私は大城新作組踊とその後の沖縄の舞台芸術の活性した現状について、そこから
見えてくるものを報告したい。最近組踊の古典の様式そのものもまたあやふやで未完成な
状況だと見えてきた。そして新作の可能性?というところである。

さて新作組踊とは?その定義が要求されている。一番いい定義は大城立裕氏の定義である!

昨夜は雅恵氏といっしょに幸喜芸術監督・演出家にインタヴューをした。そのお話の中身が
とても貴重に思えた。氏は「劇場と社会」でも真摯にお話してくださった。その中身は近い内
冊子に収録される。

それにしても沖縄の芸能は闊達に見えて、その矛盾も面白さも問題も噴出している!それは
それだけ関心が高まっている証拠である!今の記録は次へのステップである!

舞台は、佐辺さんのプロ魂がいつでも凄いと思う!役になりきる彼の姿勢に未来は微笑む。
「花の幻」では玉城盛義が盛重役である。玉城流のプリンスの人がらはとてもいい!今回
演技に年輪を見せていた!間の者たち(日本兵)そして亡霊の和男(嘉数道彦)などなかなか
見せた。

戦場の闇を踊る時、踊りのキレは次の課題なのかもしれない。伝統演劇をやる身体とモダン
ダンスで鍛えられる身体のコラボも必要になるのだろう!この作品の演出はどんどん変わる
可能性を秘めてそこにある。これでいいという形態ではない。そこが新作組踊の別の可能性
でもあろうか?

二極に分かれていく新作である。様式性の劇場に規定されていく身体と自由に多様性を巻き
込んだ身体表現に!

「執心鐘入」でさえ、変容している。まさに流動性のある沖縄の伝統芸能・現代演劇ステージ
である。それを肯定する人も否定する人もいる。演劇は夢幻をまた追いかけている。
小さなステージはアラもよく見える。すべてが晒されている怖さがある。そこからどう向かう
のか?試され続ける!


(雅恵氏と昨夜食した居酒屋風の沖縄料理屋で、海産物サラダがおいしかった!トウフヨウも久しぶりにおいしかった!)

彼女が幸喜氏へのインタビューを終え、舞台を見ての帰りに沖縄の芸能に関して、フェミナンなんですね、
と言ったことばに驚いた。「フェミニズムからみる沖縄芸能」について論を書いたのだが、やはり
沖縄の男性をフェミナンと捉えていたりした。アメリカからの視点、そして大和からの視点があるが、
フェミナンは鍵概念になるかもしれない。

天皇を中心とする軍国日本はマッチョで、しかし歴史上、天皇もフェミナンだったと雅恵氏の説。
フェミナン性は入れ子状になって西洋、東洋、東洋の中の日本と沖縄の位置づけもある。
大和からみたオリエンタリズムもある!

**************
『執心鐘入』「花の幻」4月1日午後3時、世田谷パブリックシアターで上演!です。また見たいですね。東京の観衆がどう見るかに興味あります。字幕でるとのこと!字幕のない舞台で見てほしいと思うがーー。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。