(争うより恋をしましょう!人と人が愛し合うことです!)
今朝琉球大の廊下を歩いてびっくりした。
日本核武装論の論者日下公人氏と田母神俊雄氏の講演会が4号館の一階で午後6時から開催されるというチラシが貼られている。8月5日は県をあげての反オスプレイ大会が宜野湾で開催される。その翌日にタカ派的論調の方々の講演である。しかも琉球大学で右翼の講演がなされるということに驚いた。
街中では反オスプレイ県民大会に水をさすような右翼の街宣車もマイクを張り上げているという。やれやれ、尖閣諸島問題で一気に国境の島々が矢面に立っている。尖閣問題に関してはやはり右翼の東京都知事石原慎太郎が島を丸ごと都で購入を打ち出した。その知事の線香花火にすぐ乗せられる大勢の日本人の集団があり、戦前の戦争にまっしぐらに突き進んだ麗しき日本人の姿を彷彿させる怖さを感じている。
広島と沖縄をつなぐというキャッチコピーである。世界はなぜ広島を無視するか、とも。平和憲法に真っ向から対立するナショナリストの論調で、それだけの危機的な状況かと気になってみると、どうも中国脅威論のアジテーションだけで、加担している安保の宗主国アメリカ批判はない。広島というと原発を落としたのはアメリカである。テロ攻撃で何百万という他国民を殺してきたのはアメリカである。安保を容認して中国脅威論だけで論調に妥当性はありえない。アメリカはなぜ広島・長崎を無視するのか、とまず原爆を落としたアメリカに主張したらいいと思う。それと無理やり沖縄を27年間占領し、現在に続く基地の要塞化で日本防衛の目的ではなく世界戦略の中で、自らのエゴー、石油利権などを独占するために中東を襲い続けているアメリカである。その批判は全くなく一方的に中国の尖閣諸島での脅威をことばにしても誰も信用しないだろう。戦争を引き起こして誰の益になるのだろうか?相互互恵関係を多様に求めあい、平和な国境こそ築き上げるべきで、領土問題で国家利害だけせり出している。住んでいる人間の生身の声、生活こそ大事ではないのか?
しかし、恒常的に沖縄は右、左、中道、のテンションを高めているようだ。どこに真実が宿り、どこに共生共存のよきビジョンがありえるのか、目を凝らし見つめなければならないのも大変だーー。
友人のキリスト教徒はネオ右翼の中国批判に同調する。中国には宗教がないから、唯物主義だから怖いという。多様な論調が飛び交う。友好のつばさは大いに結構だと思う!しかし挑発にのらない情勢分析が要求されている。
誰のための国境線か?おだやかな境界の可能性を探る方が何百万人、何千万人も殺された(る)戦争よりはるかにいいに違いない。戦争をしない。戦争を引き起こさないあらゆる友好関係を求め続ける。市民レベルの融合も可能である。国家の利害のために市民が犠牲になるシステムは脱構築の方向へ!
福島の人々に救済の手を差し伸べない政府の姿勢を糾弾してほしいですね。おだやかな海域に波風を立てたのは誰か?戦後66年、日本の民主主義の素顔は、このお二人ではなく孫崎享さんのお話や著書 『戦後史の正体』を読んだ方がはるかに有益ですね。