この方の小説も詩もほとんど読まないが、500円そこらのこの『ぼくらの民主主義なんだぜ』は安かったので目の前のPCから取り寄せて読んでみた。最後まで読みきっていないが、読ませる。アマゾンの読者の評価が高いのもなるほどだが、結論ありきではなく軽妙なレトリックでエッセイ風にまとめていて根の部分で日本の現況への批判になっているのは確かだ。どこがどういいというのではなく、つまり現象を掬って見せる手つき、表象のようなものが、読ませるのは、多くの書籍やデータをうまく盛り込んで自らの感性を浮き彫りにする手つきがいいのかもしれない。ソフトタッチでハードではない。
カタストロフェーがすぐ目の前で起こった時、人は本能としてのサバイバルに向き合わざるを得ないのだろう。生きる闘いである。深夜の地震、昨今沖縄でも大きな建物でも揺れるようになっている。それも自然であり誘発されたものかもしれないが、物騒な時代の波の中にいることを意識しながら、否、潜在的に感じながら生きている。
『ぼくらの民主主義なんだぜ』は高校生や大学生が読んだらいいね。日本という国の危うさに若い感性が立ち向かっていくときの柔らかな指標になりえるようなものを秘めているのだろう。
中央からみると沖縄は吸収されてしまう小さな事象に収まってしまいそうだが、日本を越えて世界へと拡散していくウチナーンチュネットワークなどの広がりは日本というハードのコアを越えられるものかもしれないね。そんなことが頭をよぎる。
さっと読める本で、先ほど拓いたが、億劫になったりする。電子書籍はいつでも目の前で開けるのはいい。日本、大丈夫かい?軍産複合体の大企業が登場だね!世界に若者を送って殺しているアメリカと同じことをする必要はないと思うのだがー。国家予算の50%を超える軍需、の国アメリカに並んでもしょうがないと思うのだが、なりふりかまわずミニアメリカ化する日本?