母の日は「うちなー芝居」を観るのが多くのうちなーのアンマーやハーメーたちの楽しみだった。沖縄芝居もコロナ禍ゆえに、恒例の母の日の公演も限られてきた。今年は4劇団が各地で舞台に立つようだ。だんだん少なくなっているのは寂しい。その中でも注目すべき公演は劇団「うびらじ」の「てんさぐぬ花」である。「無法松の一生」を真喜志が沖縄芝居に翻案したこの芝居は、なんと1960年代に真喜志が脚色、主演、演出をした人気作品である。
幸喜良秀演出家によって国立劇場おきなわでも上演された。劇団うびらじでは団長の東照子さんが主役の松ちゃー(マチャーヒー)を演じのけた。おそらく初めて女性が演じた無法松である。それがほとんど違和感なく最後まで抒情が漂う舞台になった。物語の筋は「無法松の一生」とほぼ同じだが、結末が全く異なる。沖縄芝居ならではの終わらせ方である。
うちなーぐちによる「てんさぐぬ花」の作品についてはすでに小論で発表した。その一部を以下にリンクする。
東照子さま、松門正秀さま、あえて「てんさぐの花」の再演、ありがとうございます。今年は真喜志康忠の13回忌にも当たり、追悼公演としても意義深いです。
劇団「うびらじ」(東照子代表)は14日、沖縄市民小劇場あしびなーで真喜志康忠の名作「てんさぐぬ花」(松門正秀演出、東演技指導)を上演する。うびらじでは5年前に初めて上演し、好評を得た...
劇団「うびらじ」(東照子代表)は14日、沖縄市民小劇場あしびなーで真喜志康忠の名作「てんさぐぬ花」(松門正秀演出、東演技指導)を上演する。うびらじでは5年前に初めて上演し、好評を得た...