さて、シマノ105スプロケット交換の部材は全て整いましたので、いよいよ交換作業です。
今日はオカリナコンサートの収録があったので、昨日の午後に行った作業の状況をレポートします。
これから予定されている方は参考にしてください。
1.後輪の取り外しです。
ブレーキシューのレバーを開いて間隔を開けてから、車輪軸のレバーを開いて取り外します。
チェーンの絡みがありますので、注意深く様子を見ながら外せば簡単に外せます。
2.いよいよスプロケットの取り外しです。
軸先端のキャップを手で緩めて外します。 その時、バネが間に入っているので無くさない様にしましょう。
中心の軸を抜いた穴に前回紹介した特殊工具を差し込みます。
自転車はご存知のように逆回りでは自由に回転するようになっていて、ネジを開ける反時計方向に回転させようとするとクルクル回ってしまい外せません。
そこで、もう一つのチェーンの付いた特殊工具でギアが回らない様にしてお互いを逆方向に力を加えるとロックネジが緩みます。
先端のロックネジが外れれば、スプロケットが一挙にすっぽりと抜けます。
抜いた後はこんな感じ。
3.新しいスプロケットの取り付け
軸側の表面には凹凸がありますが、写真の真上の部分だけ他より凸部の幅が狭くなっているのが分かると思います。
なので、どの方向でも入る訳では無く一定の方向でしかギアは入って行かないので、良く見て溝に合わせて大きな歯車から順に入れて行きます。
最初は3枚が一つになった状態の物を入れますが、次からはプラスチックのスペーサを間に噛ましながら順に入れて行きます。
最後の小さな2枚はスペーサ―はありません。
最後にロックリングを手で軽くねじ込んで完了
最初に使った工具を再度使って、ネジを締めます。 今度はギアが引っかかる方向に回すので、チェーンの付いた特殊工具は不要です。
締め終わったら、外しておいたバネを写真の様に外側が大きな状態で入れ、キャップを手でねじ込みます。
この状態で、一度車輪をフレームに入れて見ました。
ご覧の様に、前輪後輪共に最大ギアにすると、チェーンが短くて突っ張ってしまっていて走る事は出来ません。
4.リア・ディレーラーの取り換え
結局、既存の28T用のリア・ディレーラーで32Tのスプロケットが使用できるかどうかは、時間が無かったので確認せぬまま前回紹介した様に新たに用意した32Tのリア・ディレーラに交換しました。
六角レンチで既存ディレーラーを取り外し、32T用のディレーラーに交換します。
しかし、ディレーラーを外すには、まずチエーンを切らないと外せません。 写真が前後しますが、先に次の項に進みます。
5.既存チェーンの切断
注意深くチェーンを見てミッシングリンクの場所を見つけます。
私の自転車の場合、最初からミッシングリンクで接続してありましたので、そうでない場合は、チェーンカッターでピンを抜いて外す事になります。
昨日紹介したミッシングリンク取り外し工具をチェーンリンクに突っ込んで、手を握ると簡単に外れます。
この時、これも前回紹介した工具で、ばねになっている物をあらかじめ前後のチェーンに噛ましておくと、ミッシングリンクが外れてもチェンが一気に落ちてしまう事もありません。
因みに。シマノのチェーンには裏表があって、上の段になっているチェーン部の文字が正しく見える状態が正しい方向になります。
方向を誤ると寿命が縮まるようです。
6.チェーン長調整
既存チェーンを取り外した後に4項でのリア・ディレーラーの28T用から32T用の交換を行います。
六角レンチで取り外して取り付けます。
それが終わったら、新しく用意した32T用のチェーンの取り付けですが、いよいよこれからが結構難儀するチェーンの長さの調整です。
ネット上にはチェン長を簡単に割り出すツールとかもある様ですが、実際に確認するのが一番。
そこで活躍するのが、先ほども出たあのバネです。
新しいチェーンも切れた状態で売っていますので、各チェーンルートにチェーンを通した状態で前後ギアの 「最大と最大」 そして 「最少と最少」 の両極端な組み合わせにおいて問題なく使えるチェーンの長さを確認します。
切れた状態のチェーンが外れないようにバネでチェンを引っ掛けておいてそれぞれの条件の状態で確認する。
勿論、バネが付いた状態ではペダルは回せないので、ハンドルレバーでディレーラーを動作させてから手でチェンを必要なギアのリングまで移動させます。
その状態で、それぞれの丁度良い長さのチェーンリンクの場所にマジック等で印をつけておきます。
そして、どちらの両極端の状態でも合う同じ長さ(リンク数)を割り出します。
(リンク数は連続的に内側のリンク外側のリンクと続いて行きますが、それぞれを1リンクとして数えて行きます。当然偶数にしかなりません)
そして割り出したチェーンリンクの数は 「110リンク」 (ミキシングリンク含む) でした。
元々付いていたチェーンは「106リンク」 (ミキシングリンク含む)でしたからたった4リンクの違いだった様です。
この値はもちろんメーカーやフレームサイズの違いで変わって来ますから参考に留めてください。
私と同じMERIDAのSCULTURA 4000のフレームサイズ47cmをお持ちの方でしたらこのままの値を使えると思うので、参考にしてください。
長さが確定したらチェーンカッターで新しいチェーンのピンを抜いてチェーンリンクを切断して必要な長さに仕上げます。
さて、そのチェーン長の状態での前後ギアの「最大と最大」そして「最少と最少」の両極端な組み合わせの時のリア・ディレーラーの状態を見てみましょう。
先ずは、前後ギア「最大と最大」の場合。
チェーン長が110リンクより短いとディレーラーの2つのプーリーがつっぱてしまってダメです。
下の写真が 「110リンク」 での状態。 good!
今度は、前後ギア「最小と最小」の場合。
チェーン長が110リンクより長いと下段のチェーンがディレーラーの2つのプーリーに接触してしまいダメです。
下の写真が 「110リンク」 での状態。 good!
とい事で、一連のハード的交換作業は終わりです。 でも、まだ先があります。
それは、リア・ディレーラーの変速に関わる調整で、この調整を正確に行っておかないと上手くギアチェンジが出来ません。
その調整は以下の写真の「H」と「L」と書かれたネジで調整しますが、このノウハウについては、メーカーの「ディーラーマニュアル」を見てください。
シマノ製品でも型番によって調整方法が違いますので直接確認することをお勧めします。
因みに、シマノ105の「RD-5800GS」のマニュアルはこの行をクリックしてください。 参考まで。
冒頭に書いた様に今日はオカリーナコンサートの収録のため試し乗りは出来ませんでしたので、また後日(ここをクリックで飛びます)。
でも、来週も中学校の体育祭のビデオ収録があるんだよねェ。