日本で良く見える様になったのは10月13日からですが、先日のブログのとおりこの日は星空観察会でしたので、来場者への説明やら対応で写真は撮れず。
翌日14日は夕刻にはまだ晴れていましたが、暗く成りだすと同時に雲が一面に覆ってしまって姿さえ見れず。
そして昨日15日は17時頃まで曇っていて、断念しかけた時に突然雲に亀裂が入って夕空が見え始めました。
もしかして、行けんじゃね。
一瞬のチャンスだって逃がしません。
準備をして近くの丘に上がれば・・・
ほらね。
刻一刻と暗くなっていくのが待ち遠しい。
しかし、彗星の居場所は中央の黒い雲の中。
憎っくき雲。
まあ、いい。
この明るさじゃどうせまだ見えない。
暗くなって来てもなかなか見つからない。
こんな時は写真を撮って、モニターで拡大して探す。
居た居た!
雲の上に居る。
この時、近くで見ていた方々が「どこか分からない」と騒いでいたので、数枚撮ってから教えてあげていました。
みなさん、スマホを三脚に固定して撮っていましたが、場所を教えてあげて画角に入ると、スマホでも凄くきれいに撮れていました。
スマホ、恐るべし。
で、自分のカメラに戻って確認したら・・・・
また雲の中に入ってしまいました。
こんな彗星だけの写真じゃつまらない。
地上の景色も入れたいものです。
また出てくれると思っていましたが、その後低空に雲ともやがどんどん現われて、その後彗星の全景を見る事は無く、山に没する時刻となってしまいました。
でも、その少し前に居るだろう辺りを写真に収めておいて家で確認したら尾だけが見えていました。
核の部分はずっと雲の中でした。
最初の写真を拡大切り抜きしてみると、かなり尾が長く伸びているのが分かります。
写真上の方の明るい星はへび座の3等星の星で、彗星の核からそこまでは視角11度ありますから、恐らく最低でも8度以上の尾の長さが有ると思います。
先日のブログで「視野角7度の双眼鏡いっぱいに見えた」と書いたのが立証されました。
1996年の百武彗星は視角60度くらいの尾があって、50mm標準レンズではフィルム対角線いっぱいに入れても入り切れませんでした。
今回はそこまでは行きませんが、この彗星も105mmレンズ(最初の写真の画角)でこれだけの尾の長さですからかなり立派な尾です。
ちなみに1996年の百武彗星はこんな感じでした。
フィルム時代で50mm標準レンズの画角(対角線いっぱいで46度)から更に1/3くらいの長さの尾が伸びていました。
この彗星は核自体はさほど大きな彗星ではないのですが、地球に非常に近い所を通過したので、見掛け上凄く長い尾に見えた訳です。
地球に近い所を通過したため動きが早く、この長い尾が見れたのはたった一日で、前日は同じレンズでもたったこれだけの長さでした。
高校生の時のウエスト彗星も明るく大きく凄かった、意外と期待外れだったハレー彗星も思い出深い。
ヘールボップ彗星の時には会社の同僚や先輩たちが東京から車4台で乗り合いで私の家に押し寄せて彗星眺めや写真撮りを満喫して行ったり、極寒の朝毎日3時起で写真撮ってから会社へ行く新幹線内でぐっすり寝たり、本当に彗星はその場限りの期間限定品なので熱が入ります。
小さい彗星でも綺麗なものは沢山有りました。
百人十色、彗星も十色。
飽きません。
これまで小学生の時見たベネット彗星を皮切りに、今思えば数え切れない多くの彗星を見て来ましたが全て、特徴個性が有って本当に毎回驚かされ、楽しませて頂きました。
これから数日間、まだまだ天候のチャンスがあれば撮ってみようと思います。